猫を飼育するにあたって、必ず目にする予防接種の文字ですが、決して安い値段ではありませんよね。
接種した方が良いとは思っていても、実際効果があるのか分からない、といった方も多いのではないでしょうか。
また、産まれてからすぐに接種するべきなのか悩んでしまうことも少なくないですよね。
そこで今回は猫の予防接種についてご紹介します。
子猫が予防接種を受ける時期
1年に1回、予防接種を受けるように動物病院などでは謳われています。
しかし、産まれたばかりの子猫を飼い始めた場合と、大人になった猫を飼い始めた場合とでは、接種する時期は少し異なります。
猫も人間と同様に、生まれたての頃は母親から病気に対する抗体を受け継いでいます。
この抗体は生後2、3ヶ月を過ぎる頃には消失していくので、多くはこの時期に予防接種を行います。
室内飼いであっても、来客が多い場合や子供がいる家庭などでは、早くて生後1ヶ月を過ぎた頃には予防接種を受けることもできます。
予防接種を受けさせる時期について、特に決まった日数はないため、基本的には飼い主の裁量で決めることができます。
子猫の場合は、生後4週から予防接種を受けることができる体になると言われているので、早めに接種したい場合は4週を過ぎてからでも大丈夫でしょう。
また、子猫の場合1度予防接種を打ったら、2回目、3回目の予防接種を受けることが出来ます。
予防接種の目的は、自分自身で体の中に抗体を持つようにすることです。
1回目の予防接種の際、まだ母親から受けついた抗体がある場合、予防接種をしてもあまり意味がありません。
そのため、1回目から更に1ヶ月ほど経ったら、2回目の予防接種を行います。
それでも不安な場合のために、更に1ヶ月経ったら3回目の予防接種を行います。
一般的には3回行うことが多いですが、副作用などを考慮して2回で済ますこともあります。
大人の猫が予防接種を受ける時期
大人の猫の場合は、最後に予防接種を受けてから1年経っていれば、新しく予防接種を受けることができます。
予防接種の効果はおおよそ1年間と言われているため、1年を過ぎているようであれば接種が可能です。
大人になってから1年に1度でいいや、とも思えてしまいますが、子猫の時期にこそ病気にはなりやすいので、出来るだけ早めに接種するようにしましょう。
また、接種が義務付けられている狂犬病ワクチン(※1)は、必ず接種しましょう。
(※1)猫の場合も狂犬病ワクチンと言います。
予防接種の種類と金額
いざ予防接種を受けようと思って次に困惑するのは、予防接種の種類ではないでしょうか。
猫の場合、単体でしか接種できないワクチンをはじめ、3種混合ワクチン、5種混合ワクチン、7種混合ワクチンと分類されます。
完全に室内飼いする場合は3種混合で十分ですが、外に遊びにいってしまう猫や、多頭飼いしている場合などは、5種混合が良いでしょう。
3種混合は、猫ウィルス性鼻器管支炎・猫カリシウィルス感染症・猫汎白血球減少症を防ぐワクチンになっています。
この3つは猫の予防には不可欠で、予防接種のベースとなっています。
5種混合はこの3つに、猫白血病ウィルス・猫クラミジア感染症を足したものになり、7種混合は5種に、猫カリシウィルス感染症の別に2種類を足したものになります。
3種でおおよそ4,000~6,000円、5種で5,000~7,000円、7種で7,000~8,000円ほどです。
病院によって予防接種の値段は変わりますが、平均的な料金を目安にしてみると選びやすいかもしれません。
また、混合できず単体で受けるようなワクチンもあります。
単体ワクチンも同時に接種することもでき、様々な病気に対抗できるメリットもあります。
しかし、猫によっては負担がかかりすぎたり、ワクチンが効きすぎて病気になってしまったりもするため、専門家と相談して決めるのが良いでしょう。
猫への予防接種の必要性
子猫のときは、1年かけて3回予防接種を受けるといったイメージを持つと分かりやすいです。
大人になってからも1年に1回は予防接種を受けるようにしましょう。
予防接種を受けても病気になるリスクはあります。
病気を完全に防げるのではなく、感染しても軽症で済むための予防接種です。
接種は任意ですが、健康に過ごしてもらうためにも、予防接種は行うことをオススメします。
接種するワクチンが多いほど猫にとって良いかと言われれば、そうでもない場合もあります。
飼育環境や猫の体調など考慮し、ベストな選択を心がけてください。
猫の予防接種について知ろう
予防接種をする病院の中には、数万円といった料金をとる病院もあるので、一般的な料金も予め知っておきましょう。
人間の手で病気を完璧に防ぐのには限界があるので、ぜひ予防接種を活用してください。