ペットはかけがえのない存在です。

しかし、出会いがあれば当然別れもやってきます。

ある日なんの前触れもなく旅立ってしまうこともあるため、正しい知識を身に付けて対処してあげなくてはなりません。

ペットが亡くなってから火葬までの一連の流れをご紹介します。

最初に遺体を安置する

最初に亡くなったペットが安らかに眠れるように、しっかりとした環境を作ってあげましょう。

ペットも人間と同じように死後硬直が起こるので、手早く体制を整えてあげなくてはいけません。

犬や猫の場合は死後硬直により手足が伸びてお棺や火葬炉に収めるのが困難になることもあるため注意すること。

ご遺体は涼しい部屋に安置するのが基本です。

排泄物が流れ出てくることもあるので一番下にペットシートを敷いて、その上にバスタオルを重ねてペットを寝かせてあげます。

頭の下にタオルを敷き少し高くしておくこと。

手足は寝ている時のように曲げてお棺に入りやすいように整えます。

最後にペットの体にタオルを掛けて、傍にペットフードやお水・お気に入りのおもちゃや花などを飾ってあげましょう。

業者に火葬の予約を入れる

予約の電話はできれば当日、遅くても翌日中には入れておきましょう。

ペット火葬には「合同火葬」「個別火葬」「立会火葬」の3種類のプランがあります。

選んだプランによって今後の流れも変わってくるので、よく確認しておきましょう。

合同火葬は他家のペットと合同で火葬を行い、業者の手で共養碑に納骨するためお骨を自宅に連れて帰ることはできません。

個別火葬は自分の家のペットだけで火葬を行い、ご返骨してもらうことができます。

また、業者によっては墓地や納骨堂に個別で、または共養碑に合同で納骨してもらうことも可能です。

立会火葬はペットの火葬の場に立ち合い、お骨拾いまで行うことができます。

その後、ご返骨も可能ですが、こちらも業者によっては墓地や納骨堂に個別で、または共養碑に合同で納骨してもらうこともできるそうです。

火葬センターにご遺体を連れていく、または業者に来てもらう

ご遺体は自分で火葬センターまで持ち込むか、業者に依頼して引き取りに来てもらうことができます。

引き取りを依頼した場合は別途で料金が必要です。

立会火葬なら当日中、個別火葬は持ち込みから大体2~3日以内、合同火葬の場合は5日以内に火葬してもらえます。

火葬センターに引き取ってもらうまではご遺体を自宅で安置しておかなくてはならないので、季節によっては冷却処理が必要です。

自宅にある冷却材やポリ袋に氷を入れてそれをタオルで包み、ペットの首とお腹に当ててあげましょう。

暖房をつけていない部屋なら冬場の2~3日は大丈夫ですが、冷却処理をしておいた方がご遺体の損傷を防げます。

遺体をご納棺する

ペットの遺体をお棺に納めてあげます。

これがペットの顔を見る最後の時間ですから、家族揃ってお別れの挨拶をしてあげたほうが良いでしょう。

業者やプランによっては、ご納棺から火葬までスタッフが担当してくれることもあるそうです。

葬儀を行う時はご納棺後になります。

車と一体化している移動型火葬炉を使う場合は、火葬車に設置している祭壇でご納棺やお焼香・お別れの挨拶を行います。

ここでも合同埋葬するかご返骨するのかを選べるそうです。

また、ご納棺する際に一緒に副葬品を入れてあげることもできます。

ペットの骨は人間の骨と違い小さくて細かいため、火葬後に骨と灰の区別がつかないこともあるそうです。

そのため副葬品は少なめにしなくてはなりません。

素材によっては入れられないこともあるのでスタッフに確認しておきましょう。

●OK…生花・水気を含んでいない食べ物・写真や手紙・タオル・衣服・おもちゃなど。

●NG…プラスチック・金属・ガラス・ダンボール・毛布・ボールなど。

遺体の火葬を行う

ペットの火葬に掛かる時間は体の大きさや合同・個別火葬かによって差が出ますが、大体1~2時間半程度です。

合同火葬や個別火葬なら業者にお任せし、立会火葬の場合は同行して火葬が終わり次第お骨拾いを行います。

火葬後のお骨は合同火葬ならそのまま業者の手で埋葬され、個別火葬や立会火葬の場合はご返骨か埋葬(ご供養)かを選択可能です。

埋葬を選択すると別途で料金が発生します。

火葬後慌てて決めることにならないように、予約を入れる前に家族で話し合っておきましょう。

ご返骨を希望した場合は一定期間自宅で安置して供養を行い、再度業者に連絡して納骨の手続きを取るという流れです。

ペットを大切に火葬してあげよう

いざという時のためにも知っておいた方が良いですね。

最初にご遺体を安置して、火葬のプランを決めてから業者に予約を入れるようにしましょう。

細かい内容や料金は依頼する業者によって変わりますから、確認を怠らないように注意することが大切です。

ペットが安心して旅立てるように感謝の気持ちで送り出してあげてください。