ヒラタクワガタは海外にも棲息していて、スマトラオオヒラタクワガタもそのクワガタムシの一つです。
外国産は国産のヒラタクワガタよりサイズが大きいものが多いとされています。
ヒラタクワガタの仲間には様々な種類がいますが、本種は厳密に言えば亜種です。
スマトラオオヒラタクワガタが持っている特色
本種は人気が高いクワガタムシの一つであり、大あごが太くなっているという特徴を持っています。
大きい個体であれば大あごの内側に小さな突起があるのが見えます。
本種も国産のヒラタクワガタより大きくなることがあり、最大級のサイズだと10センチぐらいになります。
ただ、体長が3センチほどの小さな個体も存在しています。
同じ種類でも地域によって大あごの内側の特徴が違っている場合があります。
なお、同じヒラタクワガタの仲間でパラワンオオヒラタクワガタという種類もいますが、この個体は大あごが本種よりも長くなっています。
見た目からして迫力があり、気性も激しく挟む力も強いクワガタムシです。
スマトラオオヒラタクワガタの成虫を飼う
本種の飼育ですが、ケースはもちろんのこと、昆虫マットや円柱型の木があれば事足ります。
また海外に棲息しているクワガタムシですが、飼育は難しくないのでビギナーでも飼うことができます。
最適だとされる温度は20度ほどですが、25度までであれば多少高くなっても問題はありません。
乾燥を防ぐために霧吹きで水をかけて、エサを与えてからある程度経ったら新しいものに取り換えます。
この種類のみならず、クワガタムシを飼育する場合、コバエが発生することが多いのでコバエ対策を行うようにします。
コバエが気になる人は、ショップで専用グッズが販売されているので、生体と併せて購入しておきます。
本種の雄は先に述べているように気性が激しく、攻撃的なので交尾をさせる場合を除いて、単独での飼育が望ましいです。
外国産にしては長生きする種類だとされていて、1年ほど生きると言われています。
繁殖及び幼虫を飼育する方法
卵を産ませたいのであれば、雄と雌を一緒にして交尾させることが必要になります。
しかし、羽化を終わらせ成熟したばかりの成虫は不可能なので、初めてエサを食べ始めて半年ほど経過してから交尾させます。
また一緒に入れたとしても雄が雌に対して攻撃を加えることもあるので油断は禁物です。
交尾後は別々にして、産卵するためのケースに雌を移し替えますが、そのケースにはマットだけでなく昆虫ゼリーを何個か入れるようにします。
1ヶ月以上経てば、マットの中に卵や幼虫がいると予想されるので、マットを掘り出します。
幼虫の場合も成虫と同様に飼育するのは難しくなく、マットだけではなく菌糸ビンでも飼うことが可能です。
また25度ぐらいの温度でも育てられますが、20度ほどであれば大きな個体になりやすいとされています。
従って、大きな個体にしたい場合は20度ぐらいに設定するのが賢明です。
スマトラオオヒラタクワガタのハンドペアリング
雄と雌を一緒に入れているのにもかかわらず、なかなか交尾してくれないという場合にハンドペアリングが便利です。
ハンドペアリングはいわば強制的に交尾させるというものです。
雌の上に雄を置いた後に雌が雄の行動を受け入れて交尾の態勢が整ったら成功です。
ただし、絶対に成功できるというものではなく、雄と雌のどちらかが警戒していると成功しにくくなります。
また雌がどこかへ行ってしまうこともあるので注意することが重要です。
なお、ハンドペアリングはスマトラオオヒラタクワガタ以外のクワガタムシでも可能です。
大きいサイズの外国産のクワガタムシの方が成功しやすいと言われています。
スマトラオオヒラタクワガタの値段
クワガタムシ専門のショップなどで販売されていることから、入手は難しくないと言えます。
個体の値段にはバラつきがあり、1ペア数千円で購入できるものもあれば、1ペアで1万円以上のものも存在します。
お金が少ないという場合でも入手することができるというところもメリットだと言えます。
しかし、値段だけではなく元気の良い個体を選ぶことも大切であり、安くても元気のない個体であったら元も子もないです。
ダニが付いていない個体を選ぶのは言うまでもありません。
ショップへ行けば個体の様子を見ることができるので、ショップへ行って買う方法が勧められます。
スマトラオオヒラタクワガタの羽化の失敗を防ぐために
飼育していて羽化に失敗するというケースが少なからずあります。
羽化に失敗すると翅が見えることがありますが、その個体は長く生きることができないとされています。
羽化する際に水分が生じますが、それが要因で羽化に失敗する結果につながることがあると言われています。
また頭の部分が下にあるということも要因の一つとして挙がっています。
頭が下の方にならないように傾けるなどの対策を講じておきます。
あともう少しで成虫になるのに、羽化に失敗して成虫が長く生きられないというのは泣くに泣けないので、避けておきたいです。
スマトラオオヒラタクワガタの特徴を知ろう
スマトラオオヒラタクワガタは丈夫な種類なので、外国産のクワガタムシの飼育に挑戦するという人にとってはうってつけだと言えます。
しかし、他の昆虫と一緒に入れるとケンカするので、一匹での飼育が基本です。
国産のヒラタクワガタと交配して雑種のものが出てきていることが問題になっているので、外に逃がさないように最後まで飼うようにします。