ニジイロクワガタは美しい体色が特徴的なクワガタムシです。
色は虹色というよりは緑をメインとした色であり、タマムシに近いと言えます。
雄と雌ともに同じような色をしていて、玉虫色だけでなく銅に近い色などの個体も存在します。
ニジイロクワガタが持つ特色
何といっても、体色が美しいところが最大の特徴だということができます。
また黒色の個体、前述した銅に近い色の個体もいるので、飽きの来ないクワガタムシです。
なお、美しい色のクワガタムシは他にも存在していて、パプアキンイロクワガタなどが挙げられます。
また外国に棲息しているクワガタムシやカブトムシの輸入が認められたのは1999年11月ですが、ニジイロクワガタはそれより早く輸入できるようになったと言われています。
棲息している国ですが、コアラやカンガルーが棲んでいる国と被っていることがあります。
体色のみならず体つきもオオクワガタやノコギリクワガタなどとは違っていて、大あごから最も近い部分が小さくなっています。
大あごが上へ上がっているというのも特徴的です。
成虫の状態では1年ほど生きるとされていて、外国産のクワガタムシの中では長生きする部類に入ります。
ニジイロクワガタの成虫を飼育しよう
他のクワガタムシやカブトムシと同様の感覚で飼うことができ、昆虫マットや転倒を予防する木などがあれば十分です。
もちろん、飼育用のケースも忘れないように手に入れておきます。
ニジイロクワガタはオオヒラタクワガタなどのように気性が荒くなく、大人しいとされています。
なので、雄と雌を一つのケースに入れた場合でも雌に対して激しい攻撃を加えるという心配はありません。
飼育する際は、生存に適した温度にするようにし、くれぐれも直に日光が当たるような場所には置かないように気をつけます。
生存に適した温度は20度ぐらいですが、少しぐらいであれば20度を下回っても生きられます。
常にエサが設置されている状態を保ち、設置してから数日経過したら取り換えるようにします。
ただ、冬眠することはないので冬でも適温に保つように心掛けます。
ニジイロクワガタの繁殖
どのクワガタムシにも言えることですが、雌に産卵させる場合は成虫になってからある程度経過しなければならないとされています。
羽化して間もない成虫は繁殖させようとしても行うことができません。
ニジイロクワガタであれば成虫になって初めてエサを食べた時から3ヶ月ぐらい経過すれば繁殖させることが可能になります。
ニジイロクワガタは長生きするクワガタムシなので、それより後の時期に繁殖を試みるのも悪くありません。
成虫になって初めてエサを食べた時から十分な期間経過した雄と雌を一緒に入れ、しばらく経過したら隔離します。
雌だけを入れたケースには多量のマット、止まり木などを置いておきます。
周辺の温度はやや高めにしますが、高くなり過ぎない程度に20度を優に超えた状態に設定します。
雌を入れて一月ほど経ったら一度掘り起こして、卵と幼虫が存在するか否かをチェックします。
ちなみに雌はマットのみならず産卵用の木にも卵を産みます。
ニジイロクワガタの幼虫の育成
マットでも幼虫を飼育することができますが、菌糸ビンを使う方が大型の個体を生み出しやすくなります。
ニジイロクワガタは6センチを超える大きさが大型サイズですが、大型の個体を狙っているのであれば、菌糸ビンでの飼育が推奨されます。
ただし、孵化してからさほど月日が経っていない幼虫はすぐに菌糸ビンに入れないで、しばらくの間マットで飼育するようにします。
菌糸ビンでの飼育において、ニジイロクワガタは終齢幼虫の時期に頻りに動くことがありますが、これは病気ではないので神経質になる必要はありません。
言うまでもなく、高温の状態で飼育するのは止めて、25度ほどの温度で幼虫を育てます。
半年ぐらい経てば成虫になるので、繁殖に使った成虫とその子どもの比較をすることができます。
多くのクワガタムシと違う色を帯びていることが多いニジイロクワガタも羽化している途中の色は他のクワガタムシと変わりません。
ニジイロクワガタが販売されている値段
美しい体色だからといって高価なクワガタムシなのかといえばそうではなく、1ペアあたり数千円ほどで販売されています。
なので、既に飼育の準備が整っている状態ならば安価な値段で手に入れることができます。
ただしタマムシのような色ではない個体になると少し高くなると言われています。
ショップだけではなくネット通販でも取り扱われていることがあります。
クワガタムシの種類に関係なく、何よりも元気の良い個体を選択することは大切なことです。
なので、買う場合は前もって元気そうな個体であるかどうかの確認を怠らないようにします。
ニジイロクワガタの特徴を知ろう
ニジイロクワガタは性質が穏やかであり、繁殖も比較的易しい種類です。
体色が美しいというだけでも観賞価値はあると言えますし、より大きい個体を生み出すことの楽しさも味わえます。
銅のような色をした個体などもいるので違う色同士を掛け合わせるというのも面白いです。