ギラファノコギリクワガタは身近な外国産のクワガタムシの一種であり、ペットショップなどで販売されています。

また人気の高いクワガタムシだとされていて、キバナガノコギリクワガタという別名も持ちます。

この種類の特徴などをご紹介します。

ギラファノコギリクワガタの体の特徴

何といってもギラファノコギリクワガタの体の特徴といえば、長く大きいあごであり、大型の雄に見られる特徴です。

ちなみに、和名にあるギラファは動物のキリンを意味するとされています。

大あごには突起が複数個存在していて、シンメトリーになっていないと言われています。

また大型の雄であれば10センチを超えることがありますが、3センチ程度の大きさしかない個体も存在します。

このことから、大型と小型のサイズの差が激しいという点も特徴の一つだということができます。

ただ雌の場合はその特徴を持っておらず、大型でも大あごは短いままです。

ギラファノコギリクワガタの生態および寿命

ギラファノコギリクワガタは熱帯林のある地域に棲息していて、そこに生えている木の樹液をエサとしています。

雄の場合、樹液や雌のために他の雄または別の種類の昆虫とケンカすることがあります。

雄との交尾を終えた雌は卵を産むこととなりますが、一般的に朽ちた樹木に産卵します。

卵からかえった幼虫はその樹木を食べて育ち、そこから1年ほど経過して蛹になります。

ただし、雌は雄より早く蛹になると言われています。

蛹になりしばらく経って、羽化したら成虫になりますが、成虫でいられる間の寿命は短くて半年ぐらい、長くて1年程度だとされています。

ギラファノコギリクワガタの飼育方法

外国に棲息しているクワガタムシですが、国産のクワガタムシと同じ要領で飼育することができます。

市販のプラスチックケース、マット、止まり木などがあれば事足ります。

単独飼育をする際は、多少小さなサイズのケースで充分飼育できます。

複数の個体を飼育するのであればケンカすることを防ぐために、大きめのケースで飼育することが適切です。

この種類は涼しいところに棲息しているので、暑くなりすぎないように温度を調節しながら飼育します。

また室内を元々棲息している環境と温度にすれば冬でも飼育するということも可能です。

飼育するのに適している温度は20度ぐらいですが、卵を産ませるつもりであれば、やや高めに温度を設定するようにします。

マットとして土を入れる場合、繁殖を目指しているのであれば多く入れておくことがベターです。

なぜならば、雌は土に潜って卵を産むからであり、そのためには深くする必要があります。

ギラファノコギリクワガタの日常の世話

エサを与えればそれで終わりという訳ではなく、やはり生き物なので世話をするのが大切になってきます。

エサを与えてしばらく経過した場合は残っていても取り換えるようにします。

エサはショップで売られている専用のゼリーが挙げられますが、大型の雄は大あごが邪魔して上手く食べられないということがあります。

なので、上手く食べられるようにゼリーの与え方を工夫するよう心がけます。

また乾燥にも弱いとされているので霧吹きを行うようにしますが、1週間に数回で充分です。

直接日光が当たるようなところには置かないようにし、先に述べたように冷涼な場所に置きます。

敷かれている土のにおいが気になりだしたら、土の取り換えのサインなので行っておくようにします。

この種類に限らず、クワガタムシなどを飼育する際、コバエが発生することが珍しくありません。

コバエが気になるのであれば、コバエ対策のアイテムを手に入れておくことが重要になります。

ギラファノコギリクワガタの繁殖の仕方

もちろん、雄と雌を一緒に入れていれば交尾するので、繁殖することも可能ですが、注意しておきたいことがあります。

初めに、繁殖で用いる個体は羽化したばかりの個体ではなく、そこから数ヶ月経過した個体を用いるよう心がけておきます。

また用いる個体のサイズにも気をつけるようにし、雄は比較的サイズが小さい個体を選ぶようにします。

元々、この種類は気性が荒いとされていて、雌を攻撃することもあります。

この事態を避けるために、大型のサイズの個体は避けておくことが重要です。

雌の場合は、より良質な卵を産ませるようにするためになるべく大きい個体を選択します。

雌への攻撃行為が心配なのであれば木切れなどを入れて、逃げ道を作っておくのも一つの手段だと言えます。

交尾が終わったら、雌が産卵できるように雄を別のケースに入れて隔離します。

産卵させる場合に与えるエサは栄養価が高いエサにすることが望ましいです。

ギラファノコギリクワガタの特徴を知ろう

飼育はさほど難しくないですが、可能な限り棲息地に近い環境で飼育することが長生きさせるためのテクニックです。

エサやりだけではなく温度管理や保管場所などに配慮することも大事となります。

無理のない飼育をするためにも、あらかじめインターネットなどで飼育方法を確認することが勧められます。