水槽には様々な特徴をもつフィルターがいくつかあります。
その一つに底面フィルターがあります。
底面フィルターの仕組みやメリット、デメリットはどのようなことでしょうか。
ここで底面フィルターの特徴をご紹介します。
底面フィルターの仕組みや使用方法
底面フィルターは水槽の底面に設置して使用するフィルターです。
底面フィルターの上に底砂を置いて使用します。
さらにエアーポンプを設置して、底砂に水を通すようにします。
このようにして底砂をバクテリアの住処にしていきます。
底砂を濾材とした形で濾過を行うといった独特なフィルターです。
濾過には大きく分けて物理濾過と生物濾過があります。
物理濾過とは魚のフンや食べ残し、ゴミなどを濾過する働きのことを言います。
一方生物濾過とはバクテリアが水槽内の有害物質を分解する働きのことを言います。
バクテリアは面積が広くて、水をよく通す場所こそ絶好の住処になります。
そのため広く底面に敷かれた底砂を好むため、生物濾過を存分に生かしたフィルターということになります。
また底面フィルターは他のフィルターと併用して使用することも可能です。
底面フィルターは濾過能力に優れている
底面フィルターの仕組みを理解すると、濾過能力が優れていることが分かります。
底面フィルターは水槽に底砂を敷いて、そのまま濾材として濾過をします。
水槽の底面全体にたくさんの底砂を敷くことになるので、濾過能力が高いというメリットがあります。
水槽の底面にフィルターを設置するので、高い濾過能力を発揮しながら、見た目もすっきり見えます。
またエアーポンプを使用することで、たくさんの酸素が供給されます。
するとさらにバクテリアが活性化して、濾過能力の向上につながっていきます。
フィルターを検討する時に、濾過能力を気にする方がとても多いです。
でも底面フィルターは有害物質や汚れを床全体に循環させて濾過するので、高い濾過能力を期待できます。
底面フィルターはコストを低く抑えられる
底面フィルターのメリットの一つとして、コストを低く抑えられるといった点です。
底面フィルターは水槽の底面に敷くので、水槽の大きさに合わせて本体を購入します。
30cmくらいの小型の水槽から、90cmくらいの大きさの水槽でも対応できる、底面フィルターも販売されています。
水槽の大きさや販売店によって値段は大きく違いますが、1,000円から3,000くらいで購入できる物もあります。
本体だけを比べても外部フィルターや上部フィルターよりも、安い値段で購入できるのは魅力です。
この他にエアーポンプや底砂が必要になります。
底面フィルターは底砂をある程度敷くので、底砂のコストが気になってしまいがちです。
でも一袋に多めに入った砂をアクアショップで購入することができるので、それ程気にならないコストで購入することができます。
底面フィルターは水草の育成には向かない
底面フィルターにはデメリットもあります。
その一つに水草の育成には向かないということです。
水槽では魚の泳ぐ姿を観賞する他に、水草の育成を楽しんでいる方も多くいます。
また水草を水槽に入れることで、魚の隠れ家になったり、水質の悪化を防ぐというメリットもあります。
でも底面フィルターは底面の通水性を良くしているため、水草が育っていく肥料まで流してしまいます。
そのためどうしても水草が育ちにくくなってしまいます。
また底面フィルターの大掃除をする時は、植え直したりする作業がとても大変になります。
そのため水草メインのアクアリウムを楽しみたい方には、不向きなフィルターになります。
底面フィルターは大掃除の時に手間がかかる
底面フィルターは大掃除をする時に、かなり手間がかかるというデメリットがあります。
本体の手入れや濾材の交換が比較的楽に行える他のフィルターと違って、とても大掛かりな作業になってしまいます。
底面フィルターは底砂を敷いて使用します。
そのため底砂には徐々に汚れがたまっていきます。
普段の掃除は掃除用ポンプを使って、砂の汚れを吸い上げていきます。
でも使用していくにつれ、底面に汚れがどんどん付着して、フィルターの能力が下がることもでてきます。
このようなケースの場合、大掛かりな掃除をする必要性があります。
小型の水槽であればまだ良いですが、大きな水槽の場合は大変です。
底面フィルターの掃除をする時は魚を別の容器に移動させて、さらに底砂を全て取り除くことになります。
本体を取り出すまで、かなり大変な作業になってしまいます。
底面フィルターの特性を十分理解しよう
底面フィルターは濾過能力に優れていたり、コストを低く抑えることができる、といったメリットがあります。
また底面に敷くことで、水槽がすっきりと見えます。
でもその反面水草の育成には向かなかったり、掃除の時に手間がかかるといったデメリットもあります。
底面フィルターの特徴を十分に理解して、検討することが大切です。