みなさんは、ネコノミクスという言葉をご存知でしょうか?
ネコノミクスと似ている言葉で、アベノミクスというものがあります。
アベノミクスという言葉は、現在の総理大臣の安倍晋三さんの第二次安倍内閣において掲げられた一連の経済政策の通称のことです。
このアベノミクスに、ちなんで名付けられたものがネコノミクス。
平成の猫ブームによる経済効果のことを巷では「ネコノミクス」と呼んでいます。
この記事では、ネコノミクスについて書いていきます。
ネコノミクスの背景
2010年以降、空前の猫ブームによる経済効果、通称ネコノミクスが起きています。
なぜ、このようなネコノミクスが起きているのでしょうか。
社会問題にもなっている、高齢化社会。
ネコノミクスは高齢化社会が一つの原因となっています。
高齢者や一人暮らしの方々が、寂しさを紛らわすためにペットを飼い始める傾向にあります。
しかし、高齢者の方々が毎日犬を散歩させるのは大変です。
毎日散歩をさせなければならない、手間のかかる犬よりも自由奔放で勝手に散歩も行ってくれ、手間のあまりかからない猫を飼うことが多くなってきたことが理由に挙げられます。
さらに、猫カフェというものができたことによって、ネコノミクスをさらに加速させています。
猫カフェは、猫を家で飼うことが難しい猫好きの方には夢のような場所ですね。
猫は家庭の事情により飼えないけれど、猫カフェになら行ける。
このように、猫を飼う以外にも猫と触れ合える場所が増えてきたことも理由に挙げられます。
実物の猫ではなくとも、グッズとしての効果もネコノミクスの効果があります。
猫のあの愛らしい容姿は、キャラクターにもなりやすいですし、女の子なら思わずグッズとして持っていたくなります。
また、雑誌やテレビ、映画などで猫ブームが果敢に取り上げられたこともネコノミクスを加速させた要因の一つでもあります。
そして、最も影響力のあったものはSNSによる多数の投稿です。
SNSの普及により、人々の目には様々な情報が配信され、情報をすぐに見られるようになりました。
それにより、人々の目に猫の愛らしい姿の写真が触れる機会が増えました。
ネコノミクスの効果
関西大学の名誉教授の宮本勝浩さんは、2016年の2月に発表した「ネコノミクスの経済効果」という論文では、2015年の1年間のネコノミクスの効果を検証しています。
その論文によると、1年間で約2兆3,162億円の経済効果があったとされています。
内訳は主に、猫のエサ代やおもちゃ代などの飼育費に加え、猫グッズの売り上げや猫島などの猫に出会える観光地への旅行代などです。
猫を飼育すること以外での経済効果も莫大です。
猫カフェや猫駅長のタマなど、猫を飼わなくても猫に会えるスポットが増加したことも経済効果につながった要因です。
その影響で猫ブームは今も尚、とどまることを知りません。
猫に出会えるスポット
ネコノミクスにより、猫を飼わなくても、猫に出会えるスポットが増加しました。
例えば、猫カフェです。
猫カフェがネコノミクスの火付け役となったと言っても過言ではありません。
今、その猫カフェの店舗が急速に拡大しています。
ついには、日本の猫カフェブームは海外にまで飛び火しています。
さらに、外国人観光客の方々が日本の猫カフェを訪れるだけではなく、海外でも続々と猫カフェがオープンしています。
日本のネコノミクスの効果が海外にも飛び火する事態が起きています。
それだけ、ネコノミクスの効果は絶大なのですね。
猫カフェだけではなく、猫島というものも最近よく話題に上がります。
猫島とは、その名の通り猫だらけの島のことです。
島全体に猫が多く、そこに住む島民のに匹敵するほど猫が多い島を猫好きの人たちが猫島と呼ぶのです。
猫島は、ある特定の島を指すのではなく、日本全国に複数あります。
最近では、猫好きの方たちが猫を見る目的で訪れることが多くなったそうだ。
山口県の平郡島や笠戸島、愛媛県の青島などが猫島として有名です。
そして、忘れてはならないのは、猫の駅長としてネコノミクスの火付け役となった和歌山電鉄、貴志駅のたま駅長。
残念ながら、たま駅長は2015年の6月22日に心不全のために亡くなってしまいましたが、死後に永久名誉駅長となりました。
現在は、たま駅長の後任のたまII世駅長(通称、にたま)に会うことができます。
駅構内には猫好きの方にはたまらない「たまカフェ」というカフェがあります。
また、和歌山電鉄では「たま電車」というその名の通り、たまだらけの電車が走っています。
亡くなった今も、たまの愛らしい姿が至る所に見ることができます。
とどまることの知らない猫ブーム
ネコノミクスの影響力は計り知れないですね。
普段、生活していてその影響がわかります。
あなたも、今日の猫ブームに便乗して猫ライフを味わってはいかがでしょうか。