プニプニとした感触が可愛らしい肉球。

歩く時の衝撃を吸収したり痛覚や触覚、温度などを感じ取るための重要な器官でもあります。

そんな肉球を犬がしきりに気にしている時には肉球が赤くなっている可能性があります。

肉球が赤い時に考えられる原因にはどんなものがあるでしょうか。

細菌感染

犬が肉球をしきりに舐めたりかじったりしている時には肉球が細菌に感染して炎症を起こしている可能性があります。

肉球の炎症を起こしやすい最近として主に挙げられるのはマラセチア菌とブドウ球菌です。

どちらも健康な犬の皮膚に常在する真菌(カビ)です。

皮膚の油が過剰になったり湿度が高くなったりと、皮膚内の最近バランスが崩れると、マラセチア菌やブドウ球菌が急増して痒みや炎症を引き起こします。

マラセチア菌に感染しやすい犬種はシーズーやテリア系が多いと言われていますが、顔に皺が多いパグなども感染しやすいです。

アレルギー性皮膚炎

人間同様、犬にもアトピー性皮膚炎や食物、ハウスダストなど様々なアレルギー反応によって肉球が皮膚炎を起こすことがあります。

一説には犬の約40%が何らかの食物アレルギーを持っているとも言われています。

アレルギー性皮膚炎による痒みが原因で、肉球を舐めたりかじったりすることによって更なる炎症を引き起こす可能性もあります。

犬は舐めることで炎症を抑えようとしますが、舐めすぎることによって皮膚がただれてしまうこともあります。

舐めることで消毒にもなっていますが、それ以上に口内には細菌がたくさんいるので、口内の細菌によって肉球がさらに炎症を引き起こしてしまいます。

やけど

犬と一緒の散歩は楽しいものですが、夏場の散歩には気を遣う必要があります。

夏場のアスファルトは人間でも裸足で歩くのが困難なほど熱くなっています。

靴を履かない犬は、夏の日差しで熱せられたアスファルトの上を歩くことでやけどをしてしまいます。

また、アスファスト同様砂浜を歩く時にも注意が必要です。

熱い砂が肉球の奥に入り込み、指の間に水ぶくれが出来てしまうこともあります。

散歩中に見落としやすいものではマンホールの蓋にも注意しましょう。

人間は靴を履いて歩いているので感じにくいですが、マンホールの蓋の多くが鋳鉄を素材としたものが多いです。

日中の日差しで熱せられた鉄の上を裸足で歩くことを想像してみましょう。

犬の肉球は人間の皮膚よりもデリケートと言われているので、夏場のマンホールの蓋の上を歩くことはやけどの原因です。

怪我

肉球は人間の皮膚よりもデリケートで繊細な器官ですので、道に落ちている小さなゴミでも怪我をしてしまうことがあります。

ガラスの破片や小石などで肉球を切ってしまったり、指の間にゴミが入り込み見えにくい部分を怪我することもあります。

また、足裏の毛を自宅でカットするという人もいるかもしれませんが、バリカンやハサミなどで肉球を傷つけてしまう可能性もあります。

肉球が傷つくと犬はしきりに肉球を舐めますが、そうすると傷口に細菌が入り込んで炎症を引き起こしてしまいます。

普段室内で飼っていてあまり散歩に行かないという犬は、毎日散歩に出かける犬よりも肉球が柔らかくなっています。

アスファストの上を少しの距離歩いただけで肉球が傷ついてしまうことがあります。

久しぶりに散歩に連れていく時には肉球が傷つきにくい芝生などで慣らしていくと良いでしょう。

怪我をすると本能的に犬は傷口を舐めて消毒をしようとしますが、犬の口内は細菌も多く存在します。

舐めることで傷口から細菌が侵入して、炎症を起こしてしまいます。

ストレス

犬はストレスに弱く、過度のストレスを感じると不安な気持ちを紛らわせるために肉球を舐めたりかじったりすることがあります。

人間で言う指しゃぶりみたいなものですね。

長時間舐めたりかじったりすることで、肉球がただれたり出血してしまい、最終的に炎症を起こしてしまいます。

ストレスの主な原因としては、引っ越しなどによる環境の変化や、長期間散歩に行けない時、遊ぶ時間が少ない時などが挙げられます。

自分を落ち着かせるために肉球を舐めたりかじったりするので、まずは犬のストレスと取り除いてあげることが肉球の炎症を抑える近道です。

散歩に連れて行ってあげたり、少しの時間でも遊んであげたり。

環境が変わって不安がっているようなら、お気に入りの玩具を与えたり声を掛けて撫でてあげるなどして、ストレスを和らげてあげましょう。

ただし、かまわれ過ぎるのもストレスの要因になるので見極めが肝心です。

肉球を舐めるのを無理やり辞めさせるのも逆にストレスを与える原因になります。

数分は好きに舐めさせてあげてから辞めさせる、辞めさせたら遊んだり散歩に連れ出して気を紛らわせてあげるという風にすると、無理なく徐々にストレスを解消していってあげられます。

ストレスや不安を感じなくなれば自然と肉球を舐めたりかじったりする行為もなくなります。

犬の肉球が赤いのはなぜ?

肉球が赤くなる原因は様々ですが、そのほとんどが飼い主の行動次第で防げるものでもあります。

肉球は犬にとってとても重要な器官ですので、最低でも1日に1回は肉球チェックをして、早め早めのケアをしてあげる必要があります。