とても骨太な体格と、昔ながらの硬派でワイルドな印象のあるロットワイラー。
日本ではそれほど広く名前の知られる犬ではありませんが、ヨーロッパではよく見かける犬のひとつです。
かつて、生きる番犬と言われていたほど、警備犬としての信頼も厚い頼もしい犬です。
では、実際に飼うときに気になる体の大きさや、その成長について詳しくみていきましょう。
1.ロットワイラーの特徴
ロットワイラーと言えば、とても力強く、パワフルな犬という印象が大多数を占めるでしょう。
根強い人気のある犬種ですが、それほど日常的に目にする犬種ではありません。
ですので、犬好きでないと、ロットワイラーという名前は知らない人が多いかもしれません。
詳しい生い立ちははっきりしていませんが、ドイツが原産の大型犬です。
その歴史は長く、古くからドイツでは放牧犬として飼育されてきました。
近年では警察犬や使役犬として、主に海外で多く活躍する犬です。
犬の中でも特に顎の力が強い犬で、ドーベルマンの作出にも使用されました。
海外では毎年のように、ロットワイラーに噛まれたりする事故が報告されたりします。
しかし、本来は飼い主に従順で、素直な性格の優しい犬です。
2.ロットワイラーの体の大きさ
ロットワイラーは、その体の迫力もあり、見るからに大型犬という雰囲気を醸し出しています。
しかし、大型犬に分類される犬としては、コンパクトな体の作りになっています。
がっちりとした骨格や発達した筋肉が、体を大きく見せているのかもしれませんね。
大人のロットワイラーの体高は、オスの場合には60〜68cmほどです。
メスはオスよりもひと回りほど小さく、55〜62cmくらいが一般的です。
同じようなマスティフ系の犬ですと、土佐犬などと同じくらいの大きさになります。
ロットワイラーの特徴として、見た目の大きさよりもずっと体重が重くなります。
オスは約60kg、メスの場合でも50kgほどにまで成長することがあります。
もともとの使役犬としての仕事柄、タフでパワフルな体が重宝されたようです。
3.ロットワイラーが生まれてから大人になるまで
一般的な犬の場合には、生まれてから約一年ほどで体も性格も成犬と同じくらいまで成長します。
しかし、ロットワイラーのような大型犬の場合には、成長にもう少し時間がかかります。
体のサイズが定まるのは、だいたい14ヶ月〜18ヶ月ほどかかることが多いです。
生後半年くらいまでのロットワイラーの仔犬は、これでもかというくらい食欲が旺盛です。
食事の量と比例するように、体重も驚くようなスピードで増えていきます。
だいたい生後半年くらいには20〜25kgになるので、この時点でかなり力強さを持つようになります。
生後半年を過ぎる頃から、徐々に食欲や体重の増加も緩やかになってきます。
日に日に大きくなるように見えた仔犬も、次第に変化は落ち着いてくるようになるでしょう。
ゆっくりゆっくりとだんだんと成長して、1年半くらいで大人になります。
4.ロットワイラーの成犬期以降の変化
18ヶ月を過ぎることには、すっかり体の成長もおさまってくることでしょう。
ロットワイラーの体は個体差も大きく、40kgくらいの子から60kgオーバーの子もいたりします。
しかし、それ以降は体重の変化はほとんどありませんので、著しい増減には注意するようにしましょう。
成犬期に注意しておきたいのは、骨肉腫やガンなどの病気にかかりやすい犬種であるということです。
定期的な健康診断やレントゲンなどで、早めに発見することがいちばんの対処方法となります。
また、おできや関節の張り、歩行や運動時の異変などは、見逃さないようにしましょう。
ロットワイラーの平均的な寿命は9〜12歳くらいだと言われています。
体が大きい分、肥満などでかかる負荷は小型犬や中型犬よりも大きいと言えます。
老化の進行も早いため、若いうちはじゅうぶんな運動をして、肥満にならないように注意しましょう
5.ロットワイラーのしつけは成犬になるまでに
ロットワイラーを飼育するときには、きちんとしたしつけが飼い主に求められます。
犬の中でもトップクラスの顎の力を持ち、なおかつ立派な体格を持っています。
人に噛み付いたり、他の動物に攻撃をしかたら、被害が出るというのは想像に難くないでしょう。
しかし、もともと素直で、非常に従順な性格を持っている犬です。
ですので、重要なのはしっかりと人に慣れ、飼い主の言うことを聞くようにしつけをすることです。
成犬になると、男の人でも引っ張るのが大変なので、仔犬の時のしつけが大切です。
幼い頃から、噛みグセや吠えグセをなくすように、しっかりとマズルトレーニングを組み込みましょう。
加えて、人や人と一緒の生活環境に慣れるということがポイントです。
普段の生活音や来客、散歩中に出くわす犬など、様々な経験を積ませてあげることが必要です。
成犬のロットワイラーについて知ろう
大型犬としては比較的コンパクトな体ながらも、筋骨隆々のその姿は大きなインパクトがあります。
体高も50cm以上あれば、散歩しているときなども、威風堂々とした雰囲気があるでしょう。
こうした大型犬は、広い飼育スペースや、ドッグランなどで走りまわる時間などが確保できないと、すぐに運動不足になってしまいます。
体の大きさや、その性格も把握した上で、成長過程に合わせたしつけなども怠らないようにしましょう。