キエリクロボタンインコは、日本でも多く飼育されるボタンインコの一種です。

コントラストのはっきりした体色とクチバシの色で、一目でわかる特徴を備えています。

性格や育て方も難しくなく、初心者の方でも安心して飼い始められる鳥のひとつとして紹介されることも多いでしょう。

今回は、そんなキエリクロボタンインコの特徴や性格について、詳しく紹介します。

1.キエリクロボタンインコとは

キエリクロボタンインコは、ペットとして馴染みのあるボタンインコの一種です。

もともとの野生の個体は、アフリカやタンザニアなどに生息しています。

とても鮮やかな色と、人に懐く性格が人気のある鳥です。

キエリクロボタンインコの名前は、その体の配色に由来しています。

ベースとなるのは深みのあるグリーンですが、首のあたりは鮮やかなレモンイエロー、そして頭部は黒色です。

日本では、もっとも多く飼われているボタンインコでしょう。

最近では、異種交配や改良が進んでおり、ボタンインコには様々なカラーバリエーションが存在します。

しかし、キエリクロボタンインコは、そうしたボタンインコの原種のひとつです。

こうした原種の純粋種というのは、世界的に見てもかなり数が少なくなってきています。

2.キエリクロボタンインコの外見の特徴

キエリクロボタンインコの外見の特徴は、先に紹介した配色がもっとも目を引くでしょう。

クチバシの色は赤く、オスのクチバシはメスと比較すると若干大きくなっています。

ときどき襟元がオレンジ色に近かったり、頭部が茶色味を帯びた子を見かけることがあります。

こうした個体は、どこかのタイミングで他のインコと交配された混血種ではないかと思われます。

体の大きさは、およそ14〜15cmほどに成長します。

体重は40〜50gで、家庭で飼育するインコとしては扱いやすい大きさではないでしょうか。

大きさとしては中型に分類されますが、それほど広い飼育スペースは取りません。

ペアで飼育すると非常に仲の良い姿を見せてくれることも多く、ラブバードとも呼ばれています。

3.キエリクロボタンインコのエサと生態

もともと野生で生活しているときは、木の実や穀物を食べて生活しています。

ときどき果物や昆虫を食べたりすることで、栄養のバランスを取っています。

家で飼育するときには、栄養バランスの考慮されたペレットでじゅうぶんでしょう。

ときどき殻付きの種子やフルーツを組み合わせてあげると、バランスが取れ、喜ぶ姿も見られます。

もともとの生息域が暖かい地域であるため、比較的寒さには弱いとされています。

特にヒナのときには注意が必要ですので、ペットヒーターなどを活用するようにしましょう。

ある程度環境に適用する能力はありますが、室温は25℃以下にならないようにする必要があります。

また、同性同士でケンカをしたりすることもあるので、複数のインコを同じケージで飼育はオススメしません。

4.キエリクロボタンインコは賑やかで元気な性格

性格はというと、自由奔放でときに気まぐれな感じも見受けられます。

人によく懐くため、幼い頃から飼育すれば、手乗りや人の手からエサを食べることもあります。

ヒナのときには臆病な子も多いため、徐々にスキンシップを取ることが大切です。

キエリクロボタンインコの特徴として、とても賑やかに鳴くことも有名です。

これは言い換えると鳴き声が大きいということでもあります。

ですので、マンションなどの集合住宅では、近隣の方への配慮のためにも防音対策が必要です。

おしゃべりやあまり上手ではなく、あまり物覚えは良いとは言えません。

しかし、短い言葉や音を真似たりすることもあったりします。

5.キエリクロボタンインコの寿命と気を付けたいこと

キエリクロボタンインコの平均的な寿命は約10年です。

しかし、大切に飼育していれば、20年以上生きるということが知られています。

キエリクロボタンインコの飼育で気をつけて起きたいのは、やはり鳥のストレスです。

無理なスキンシップや、気の合わない鳥同士が同じケージにいたりするのは大きなストレスになります。

ストレスに敏感な子の場合には、自らの羽を抜く毛引症になることもあります。

ストレス解消のためには、かじり木などを用意してあげるのも有効です。

キエリクロボタンインコのクチバシの先端は尖っており、見かけによらず力も強いです。

そのため、かじり木にはクチバシを削る効果もあるため、ぜひオススメしたいアイテムです。

6.キエリクロボタンインコを飼うには

キエリクロボタンインコの一般的な価格は、だいたい2〜4万円くらいです。

ペアで販売されていることも多い鳥です。

巣引きも比較的簡単にできるため、興味のある人はぜひ挑戦してみると良いでしょう。

入手の難易度は高くなく、ペットショップなどでも見かけることのできるインコです。

ただし、先ほども触れたように、最近では純粋種の数は徐々に減ってきていたりします。

ですので、キエリクロボタンインコについて正しい知識を持っている鳥やインコの専門店の方が、安心できると言えるでしょう。

家に迎え入れる前には、必ず家族や同居する方の了承を取るようにしましょう。

比較的健康で長生きしますし、鳴き声の賑やかさもあるので、家族の協力も必要になってきます。

キエリクロボタンインコの特徴を知ろう

キエリクロボタンインコには、ボタンインインコに共通する賑やかさはありますが、比較的飼育しやすいインコのひとつです。

繁殖された個体は人によく懐き、飼育の楽しさを提供してくれるでしょう。

体色もよく出て、その愛嬌のある仕草で、癒しの存在になるはずです。

しかし、小さい体でもクチバシは力強いので、くれぐれも噛まれないように注意しましょう。