まばゆいくらいに明るく、キレイな羽の色が特徴の、コガネメキシコ。

ペットとしての歴史は浅く、日本では、まだまだ珍しい品種です。

そのため、性格や育て方など、知られていない部分も多くあります。

コガネメキシコは、どのようなインコなのでしょうか。

1.コガネメキシコとは

コガネメキシコは、オウム目インコ科クサビオインコ属に分類されるインコの仲間です。

ブラジルが原産で、近年はギニアやスリナムなど南米北部に生息域を広げています。

標高1200m以下の明るいジャングルや、草原地帯などで集団で生活しています。

体長は約30cm、重さは約100gで、インコとしては中型サイズです。

野生下では植物の種子や果肉、野菜、昆虫などを食べます。

南国フルーツが好物で、稀に現地の果物農園などに群がります。

そのため、一部の地域ではコガネメキシコを害鳥扱いしています。

1970年代ごろから日本でも親しまれ始め、ただの観賞用ペットではなく、人間と触れ合ってコミュニケーションがとれるコンパニオンバードとして人気になりました。

2.コガネメキシコの特徴

その和名が示す通り、派手で美しい黄金色の羽毛が大きな特徴です。

英語名には太陽を意味する「SUN」の単語が使用され、眩しく輝くような鳥として知られています。

顔やお腹は橙色、尾羽や翼は緑色と、鮮やかな極彩色が非常に目立ちます。

幼鳥は少しくすんだ色で、ナナイロメキシコなど別の鳥と間違えやすいです。

2歳くらいで成鳥になり、色合いがキレイになってきます。

オスとメスの色の違いはほとんどなく、肉眼では見分けが付きません。

摂取するエサに含まれる栄養分によって色の鮮やかさが変わると言われていますが、詳しくは分かっていません。

繁殖期にはオスが激しい踊りを披露してメスの気を引きます。

1ペアにつき、平均2個の卵を産みます。

巣引きを一度に2回行うため、産む卵の数はさらに多くなります。

飼育下では、卵の大きさは野生よりも一回り小さくなるのが特徴ですが、生まれてくる雛に影響はありません。

3.コガネメキシコの性格

基本的に人懐っこく、甘えん坊な性格をしています。

懐くと飼い主の側にいつも付きっきりで、猫のように体を擦り寄せてきます。

飼い主が側から離れると寂しがって鳴き、姿が見えると喜んで鳴きます。

成体から飼育を始める場合には、人間に対する警戒心を持っているため、懐くまでに時間が掛かる場合もあります。

言葉を覚えるのは得意ではありませんが、個体差があるので訓練次第ではよく喋るようになります。

大勢の人前に出ても臆さない社交的な性格のため、動物園や鳥専門のカフェなどでも人気者です。

遊びが大好きで、子供とも友好的に接することができます。

しつけもしやすく、初心者にも扱いやすい種類です。

ただし、警戒心も持ち併せているので、知らない人に乱暴に触れられると、怖がって噛みつく場合もあります。

構ってもらうために寝転がって気を引こうとする仕草も見せます。

訓練すると指示に従ってコロコロ転がるなど、インコ特有の芸もよく覚えます。

周囲の動きや音に敏感で、側にいる人や動物が動くと一緒に動きます。

群がっている時には、一羽が飛べば全員が飛び出すなど、集団行動に特化しています。

4.飼育時の注意点

鳴き声が非常に甲高く、うるさいです。

集合住宅など近隣トラブルにならないよう、防音完備した部屋での飼育が必須です。

ただし、光まで遮ってしまう部屋だと日光不足で病気になるため、注意が必要です。

与えるエサも、野生と同じものでは栄養が偏って体を壊す危険があるため、インコ用のペレットなど市販のエサをバランスよく与えます。

遊び好きなので、広めの鳥かごの中で、のびのびと過ごさせてあげましょう。

寂しがりなので、一日に何度か話しかけて、スキンシップをとることが大切です。

南米生まれなので、寒さに弱い一面も持ちます。

冬には暖かい部屋で快適な環境を整えてあげると良いです。

5.寿命・値段・入手方法

コガネメキシコの寿命は、約15年です。

飼育下だと25~30年生きる個体もいます。

大型のペットショップなどで購入することができます。

ほとんどが雛鳥で、オスメスのペアで販売されていることも多いです。

元気な個体か、病気をしていないかなど、自分の目で見ての購入がオススメです。

ネット販売もしていますが、個体を安全に取り扱うために、購入には第一種動物取扱業などの資格が必要になる場合があります。

飼育下で繁殖させている飼い主やブリーダーもいるため、数は少ないですが里親募集で譲り受けられます。

値段は5万~9万程度です。

個体の色合いなどで値段が変動します。

元気をくれる可愛いパートナー

コガネメキシコは人に懐きやすく、スキンシップの取りやすいインコです。

鳴き声に気を付ければ問題行動もなく、安心して飼育することができるのが嬉しいペットといえます。

愛情をもって大切に接することで、毎日を一緒に楽しく過ごせるパートナーになってくれます。