インコが一日、いや、一生の大半を過ごすのがケージ。

インコが健康で快適な生活を送るためには、ケージの掃除は欠かせません。

上手に掃除するためのポイントをご紹介します。

効率的な掃除のやり方は、三段階に分ける

毎日の汚れ落としと、週に一回の小掃除、月に一回の大掃除という様に、三段階に分けるのが効率的です。

毎日の掃除は、ケージの底の敷き紙の取り換えです。

糞は古くなると匂うようになるので、敷き紙の交換は毎日の日課にしましょう。

そして、交換するときは糞に異状がないかチェックします。

週に一回の小掃除は、ケージの金属部分についた糞の掃除、エサ入れと水入れの掃除です。

エサ入れは害虫が発生しやすい場所なので、スポンジでキレイに洗って、天日干しします。

水入れも同様に洗います。

洗った後はティッシュで水分を拭き取るのではなく、日光の力で乾かします。

紫外線には殺菌力があるからです。

止まり木やブランコも汚れていたら水洗いしてください。

そして月に一度はケージを分解しての大掃除。

金属部分とプラスチックの部分に分けて、底のプラスチックの引き出しも取り出します。

歯ブラシを使って細かいところまでキレイに水洗いします。

洗った後は熱湯消毒。

金属部分には沸騰した熱湯を30秒ぐらいかけ続けて、細菌を死滅させましょう。

プラスチックの部分は熱湯を入れたタライかバケツの中に浸します。

熱湯消毒は50度から70度のお湯に10分ぐらいが目安です。

温度が下がってきたら、お湯を継ぎ足します。

その後、天日干ししてください。

汚れがひどいときは、水洗いのときに台所用の洗剤を使っても問題はありません。

ただし、使った後は水でよく洗い流しましょう。

しっかり消毒をする

インコを感染症や寄生虫から守るためには、ケージの定期的な消毒がなにより大切です。

通常は、月に一度行う大掃除で問題はありませんが、家庭に小さい子どもや妊婦、病人やお年寄りがいるときは、さらに念入りな消毒を行った方が良いでしょう。

手順は大掃除のときと同じですが、熱湯をかける代わりに、薬局で売っている逆性石鹸を希釈した液を使います。

逆性石鹸というのは、病院や飲食店で消毒に使われている薬品です。

希釈する割合は、使用説明書に書いてあるので、それに従ってください。

大きめのバケツかタライに消毒液を入れたら、そこにケージの金属部分とプラスチック部分、その他の部品を入れ、5分ほど浸します。

その後、しっかり水洗いして、消毒液を洗い流して、天日干しします。

哺乳瓶を消毒するときに使うミルトンでも消毒することができますが、浸す時間が一時間ぐらい必要になります。

消毒用アルコールを含ませた布で拭いても殺菌になりますが、揮発したアルコールの成分をインコが吸い込まないように注意してください。

冗談ではなくインコは酔っぱらいます。

インコの糞には注意が必要

鳥から人間に感染する病気にオウム病があります。

この病気は、オウム病にかかったインコの糞の乾燥飛沫を吸収することで人に感染します。

全く無症状で元気にしているインコでも、稀に保菌していることがありますから、掃除のときは飛散した糞の粒子を吸い込まないようにするためにマスクをつけましょう。

手袋もした方が安心です。

また、掃除をすれば服にも糞の粉がつくので、すぐに洗濯することをオススメします。

もし感染してしまっても、抗生物質がよく効くので、過剰な心配は無用です。

妊娠しているご婦人は掃除を誰かに代わってもらいましょう。

効率的に進めるための道具

ペットショップには鳥かご用の掃除用具が売っています。

止まり木と金網にこびりついた糞をこそぎ落とすことができる金属製のへら。

これが一本あるだけで掃除が早く進みます。

専用の道具ではありませんが、デスク用の小さなホウキとチリトリのセットも使えます。

コップ洗い用のブラシはケージの金属部分を洗うときに重宝します。

こびりついた糞が固まってしまって取れないときは、ティッシュかキッチンペーパーで覆って、その上からお湯をかけて、しばらく放置してみてください。

糞がふやけて簡単に取れるようになります。

掃除中に放鳥しない

大掃除をしている間、インコは一時的に別のケージに移ってもらうことになります。

病院に連れていくときに使うミニケージに入れておくと良いでしょう。

それか、同じ大きさのケージを二つ用意して、汚れたら鳥を入れ替えて、交互に使うという方法もあります。

この方法だと、時間を気にせずしっかり洗えます。

とにかくケージは二つ必要です。

手乗りだから安心と部屋に放っておくのは非常に危険な行為です。

放鳥はすぐ近くに人がいて、ずっと目を離さずにいられるときだけにしましょう。

インコのケージの掃除は週一から

慣れればどうってことない掃除でも、最初は大変に感じるものです。

とにかくコツは、ひどく汚れる前にやってしまうことです。

汚れを溜めると、もっと大変になります。

愛するインコのために、掃除をがんばりましょう。