爬虫類は嫌いという人もいますが、意外に可愛いという人も多くいます。
しかしながら魅力があるのに、まだあまり知られていない種類もいるのです。
今回はその中の一つ、クゼンマイトカゲについてご紹介します。
マスクゼンマイトカゲの特徴、性格
マスクゼンマイトカゲは日本の九州の2倍ぐらいの大きさである、カリブ海に浮かぶイスパニョーラ島のみに生息する爬虫類です。
亜種は11種類ほどいると言われています。
トカゲという名称ですが実は小型のイグアナの一種です。
大きさはオス、メス共に6cm~11cmぐらいです。(尾を入れると17cmぐらいあります)
背中にイグアナと同じようなクシ状のクレスト(とさかのようなもの)があります。
オスとメスは大きさについては変わりません。
違うのはその体色で、オスは成長すると胴体から尾が赤~オレンジの色、白い網目模様が出て、足も緑色がかりとても美しい姿になります。
このオスの美しさゆえに別名ではジュエルカーリーテールとも呼ばれるようです。
一方、メスはオスよりは地味で、体は褐色、背中に黒いラインが入り、顔もマスクを付けているような風貌になります。
学名のマスクはメスの特徴から来ているもののようです。
また名前の後に付いているゼンマイは、逃げる時にコイルのように尻尾をくるりと巻いて逃げるからなのだそうです。
野性では砂浜などの乾燥した場所を好み、穴を掘り夜はその中に入っています。
昼に活動する爬虫類のようです。
食性はほぼ昆虫などを食べています。
性格はとても臆病で静かな環境を好みます。
手に乗せるなどというよりは観賞用のペットでしょう。
しかし馴れるとエサをもらいに出てきたり、逃げなくなるなどの姿は見せてくれるようです。
マスクゼンマイトカゲはおとなしいですが、縄張り意識が強く二匹で入れると弱い方が負けて死んでしまうことがあるので多頭飼いはできません。
基本単独飼育です。
マスクゼンマイトカゲの購入、値段
マスクゼンマイトカゲはとても美しく珍しい爬虫類ですが、意外にも広く流通しており取扱っているお店も多くなります。
値段も割合に安価で幅はありますが、だいたい数千円~1万円ぐらいで購入できるようです。
購入についてネットなどの爬虫類販売の通販で取り寄せることもできますが、街の爬虫類専門店などでも出会うことができるでしょう。
しかし今は広く流通しているにも関わらずそれほど知られてはおらず、一部マニアにその見た目の美しさで人気がある状態のようです。
今後その良さが知られ、手に入りにくくなる可能性もあるでしょう。
マスクゼンマイトカゲの寿命、健康
マスクゼンマイトカゲの寿命は平均的なトカゲの寿命は約7年~10年を参考にしていることが多くなります。
健康に関してはまず気をつけなければならないのが温度の問題です。
マスクゼンマイトカゲは日光でビタミン合成をしたり、体の殺菌をしたりするため、強い光が必須です。
そのため強い紫外線灯などで照らしてあげる必要があります。
適温は26℃~30℃です。
また乾燥地帯に住むため、湿気はあまり得意でないでしょう。
梅雨などの時期は湿気や通気などに関して注意すべきです。
冬も温度を下げすぎないようにします。
他に気をつけるべき症状はクル病(骨が変形する)病気や、細菌感染による口内炎、皮の下に膿がたまる膿症、外部寄生虫、脱皮不全などです。
また、脱走することがあるのでしっかりとフタをして逃げられないようにしましょう。
マスクゼンマイトカゲの飼育
マスクゼンマイトカゲは60cm程度の水槽などの容器で飼育します。
容器の高さはある程度あった方が飼育環境としては適しています。
動きは登ったり降りたりと立体的なので、流木や観葉植物などを入れてあげるとよいでしょう。
しかし脱走には注意してください。
フタは忘れずに用意しましょう。
床には爬虫類用の砂などを敷くとよいでしょう。
小型の水入れなども置きます。
他に必要なものは殺菌灯や飼育場所を温めるための道具、温度、湿度計などです。
エサは昆虫食なので、コオロギ、ジャイアントミルワーム、セミ、バッタなどです。
時々カルシウムやビタミン剤などをエサに混ぜて与えるとよいでしょう。
掃除に関してはそれほどたくさん必要ないですが、清潔な環境でないと感染症などになってしまいますので注意しましょう。
また、ストレスに弱いという一面がありますので、ケージは静かな場所に置いてあげることが望ましいでしょう。
マスクゼンマイトカゲの特徴を知ろう
マスクゼンマイトカゲはまだペットとしてはあまりメジャーではありませんが、値段も割合に安価な上、丈夫で飼うのもそれほど難しくない爬虫類です。
また、その見た目の美しさも大変素晴らしい魅力的な生き物です。
爬虫類を始めて飼おうと思っている人や、飼育経験の少ない人にもオススメできる生き物です。