ペットを飼おうかなと思ったときに、まずパッと思い浮かぶのは犬と猫ではないでしょうか。
どちらも可愛いですし、多くの人が飼っていて、とても身近な存在に感じられます。
いざ自分で飼おうとしたときに、どちらにしようか悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。
そんなときに判断の参考になるように、簡単に選ぶときのポイントをまとめてみました。
犬と猫の性格の違い
犬と猫を比べるときに、やはり根本的に違ってくるのは、その性格ではないでしょうか。
もちろん個体差があるので一概には言えませんが、それぞれの性質的な要素は大いにあります。
どんな風にペットと生活したいかということをよくイメージすることが大切です。
一般的には、犬は人によく懐き、猫はそれほど懐いたりすることがありません。
いっしょにじゃれて遊んだり、友だちや兄弟のように接することができるのが犬の良いところです。
しかし、寂しがり屋だったり、人間に嫉妬したり拗ねたりするということもあります。
ずっと放置されたり、飼い主と接する機会が少ないことをストレスに感じる犬が多かったりします。
猫の場合は、逆にそのそっけなさが一つの魅力でもあります。
テレビなどでとてもよく人に懐く猫も見かけたりますが、基本的にはそれほど愛想のいい動物ではありません。
近くに飼い主がいても、自由気ままにしているので、少し物足りなく感じてしまうかもしれませんね。
しつけや世話の手間
犬や猫の性格に準ずる部分もありますが、しつけや世話に関しても大きな違いがあります。
簡単に言えば、猫はしつけ要らずで、あまり飼い主の手を焼かせることがありません。
犬の場合は、家にやってきたときから、しっかりとしつけをする必要があります。
犬にはトイレの場所や自分の寝床など、ひとつひとつ家の中でのルールを教えてあげる必要があります。
しつけやトレーニングをしたり、いっしょに成長していくのが犬を飼うときの醍醐味でもあります。
しかし、しつけを覚えるまでは、なかなか飼い主の気の休まることがありません。
猫はといえば、とてもキレイ好きな動物ですし、自分でトイレも覚えてくれます。
また、犬とは違い、散歩が必要ないというのも大きな特徴と言えます。
何もしなくても、犬のような大々的な粗相をすることはあまりありません。
ですが、しつけにはあまり向いていないので、ダメなことを教えるときには少し苦労するかもしれません。
家の広さ
最近では犬でも猫でも、室内で飼うという人が断然多くなってきています。
ですが、犬と猫では運動能力なども違うので、普段の生活スペースを考慮する必要もあります。
犬はケージから出せば、家でも外でも遊びたがったりします。
家の中のフローリングでも、何も考えずに走りまわったり、おもちゃを使って遊んだりします。
体の大きさにもよりますが、こうした性格なのであまり狭い空間で飼うのには向いていません。
留守番や寝るときなどはしっかりとケージに入れる必要があるので、ある程度の広さは欲しいところです。
その点、猫は部屋の中で放しても実におとなしく、大きな動きはありません。
また、どちらかというと高いところに登りたがるので、広いスペースというのは必要ありません。
ですので、一人暮らしの人のワンルームでも飼いやすいペットと言えます。
ご近所との関係
ペットを飼うときには、自分自身のこと以外にも気を配らなければなりません。
というのも、鳴き声などによるご近所とのトラブルというのは、とてもよく耳にする話題だからです。
犬を飼うときには、もちろん吠え癖に関してはしっかりとしつけが必要です。
しかし、まったく吠えない犬はいないので、ご近所にも気を配らなければなりません。
マンションなどでペット可の部屋であっても、住民すべてが犬が好きというわけではありません。
そうした気苦労があるというのは、飼う前にあらかじめ考えておいたほうがよいでしょう。
一方の猫は、それほど鳴き声がトラブルになることはありません。
しかし、夜行性の動物なので、夜の間ずっと鳴いているような子には注意が必要です。
また、去勢や避妊をしていない猫は、発情期になるとよく鳴くというのも覚えておきましょう。
エサや病気の費用
現実問題として、犬や猫を飼うとなれば、それなりにお金がかかってきます。
普段のエサや、怪我や病気のときのことも考えないわけにはいきません。
あくまで平均的な数字ですが、犬を飼うときには、そうした費用が一ヶ月で1〜1.5万円ほどかかります。
猫の場合には、ちょっと少なく、月に5000〜8000円程度と言われています。
犬は、エサをたくさん食べるということもありますが、トリミングなども定期的に行う必要があります。
ですので、どちらかというと、猫よりも犬のほうがいろいろな手間やお金がかかることが多くなります。
犬と猫のどちらを飼うか
犬にも猫にも、それぞれの持っている魅力というものがあります。
トータルして考えると、一人暮らしの人や仕事で忙しい人にとっては、手間のかからない猫のほうが飼いやすいのかもしれません。
しかし、「手間のかかる子ほど可愛い」という風に言ったりもします。
甘えん坊で、ちょっと手を焼く犬にも、強い愛着が湧いたり、喜怒哀楽をいっしょにする楽しみがあります。
いずれにしても大切な命ある動物なのですから、自分に合ったペットを選んであげるようにしましょう。