犬の生理の症状や期間などまとめ。犬の生理について知ろう

犬は生後半年を過ぎると生理が始まります。

人間同様、個体差があるので時期の前後はありますが、必ず現れる症状です。

ただし毎月くるのではなく、年に2、3回、大型犬だと年に1、2回ほどです。

今回は、そんな犬の生理の症状や対処方法、気をつけるべき事をご紹介します。

生理期前の出血

生理が来るということは、妊娠できる体になったということです。

犬の場合は生後半年を過ぎると妊娠可能と言われています。

人間の場合、差はあるものの毎月くる生理ですが、犬はそうではありません。

おおよそ半年に1回は生理がくるサイクルになっています。

生理とは妊娠が成立しなかった場合に出る出血のことですが、犬の場合は排卵期、つまり生理前から出血します。

この時期を生理期前と呼びます。

期間は約7~10日ほどです。

生理期は発情の準備期間でもあります。

準備中なので、交尾はまだしません。

生理中は、外陰部が赤く腫れ、出血が起こります。

大型犬は体が大きいため、出血量が多いです。

小型犬の場合、自分で血を舐めてしまうため、飼い主が生理に気付かないことが多くあります。

おしっこの回数が増えたり、しきりに舐めている場合は生理の可能性があるので様子を見ましょう。

興奮しやすく、脱走を企てる個体もいるので注意が必要です。

生理期

生理期前が終わると出血は少なくなっていきます。

そうすると、交尾の受け入れ体制が整い、オス犬を許容し始めます。

そして発情期のピークを迎え、排卵が始まります。

出血は止まらないのですが、量が少なくなったり、あるいは止まってしまう個体もいます。

ここで生理が終わったと思ってしまうのですが、実はまだ終わっていないので注意が必要です。

この生理期は、生理期前を終えてから長くて約2週間続きます。

2、3日で出血が止まって、交尾を終えていたとしても生理期となります。

そのため、外で飼っている場合や散歩中の場合など、望まない妊娠をしてしまう可能性があります。

その際は、犬の生理用パンツなど市販されているので活用しましょう。

生理期後

出血も交尾も終え、2週間が経っても油断してはいけません。

生理期が終わっても、体の中では妊娠ホルモンが分泌されています。

この期間は2ヶ月、長くなると3ヶ月とも言われています。

妊娠ホルモンが継続して分泌されていると、想像妊娠してしまう場合があります。

想像妊娠は自然に治っていきますが、稀に母乳が出てしまう固体もいます。

母乳を舐めすぎて乳腺炎などになってしまうこともあるので、最初から妊娠を望んでいない場合は、避妊手術を受けておいた方が良いかもしれません。

想像妊娠かも知れないと思ったら、なるべく早く専門家に診てもらいましょう。

また、生理期後の期間は血管が太いため、避妊手術は受けられません。

生理期後が終わってから受けるようにしましょう。

休止期

妊娠ホルモンの分泌も終わると、生理の現象は完全に止まります。

休止期は3~6ヶ月で、人間とは大きく異なります。

犬は年に1、2回しか発情期がないため、休止期は長い時間となっています。

この時期は発情もせず排卵もしていません。

そのため交尾をし、妊娠することもありません。

もちろん個体差があるのでズレこむことはありますが、ほとんどの犬が同じ時期に生理が止まります。

ここまでが1つの生理とカウントされるため、飼い主にとっては少し長く気をつけなければなりません。

長い休止期を終え、発情の時期が始るとまた生理期前を繰り返します。

初めての生理の場合

小型犬であれば生後半年、大型犬は10ヶ月頃より生理が始まります。

個体によって差はありますが、この時期を目安に観察するようにしましょう。

しかし、中には1歳を過ぎても生理が来ない場合があります。

また、生理は一度くると決まったサイクルで死ぬまで続きます。

サイクルが乱れていたり、変な時期に出血するような場合は専門家で診てもらいましょう。

生後半年を過ぎて生理がくれば妊娠は可能です。

それでも、初めての生理での妊娠はあまり推奨されていません。

人間で言うと17歳くらいですが、個体によっては10歳前後と言われる合があります。

初めての生理で妊娠してしまうと、母子共に負担が大きいと言われているので注意しましょう。

その他、生理期間はどうしても興奮気味になってしまいます。

吠える回数が増えたり落ち着きがなくなったり、特に初めての生理だと精神的に不安定になりやすいです。

なるべくストレスフリーな環境を作ってあげてください。

高齢の生理

犬には閉経がありません。

高齢の生理は出血が少なく色も変色していることが多いですが、妊娠自体は可能です。

生理が来ることには問題はありませんが、高齢での妊娠や子宮の病気になりやすいリスクが非常に高くあります。

若いうちに避妊手術をしておくことで、望まぬ妊娠、子宮の病気は防げるので、検討しておきましょう。

犬の生理について知っておこう

犬の生理には4つの時期があり、全体的に長い期間続きます。

犬に生理があることを知らない人も多いので、出血に驚くかもしれません。

しかし犬も生理にストレスを感じています。

優しくお世話をしてあげるようにしましょう。