飼っていた犬が、突然いなくなってしまうというケースは、決して少なくありません。

しかし、そのときの状況や犬の種類、環境やめぐりあわせなどによって、原因の可能性は非常に幅広くなっています。

今回はその中の代表的なものをピックアップしてご紹介します。

狭い場所に隠れている

いつもの場所から急に姿を消してしまった飼い犬は、狭い場所に潜り込んでいるケースが非常に多いです。

部屋の隅や家具の影はもちろんのこと、ちょっとした入口から入り込み、縮こまっていたり、そのまま眠っていたりする可能性もあります。

犬にとっての過ごしやすさは、人間のそれとは少し違っていることがあります。

涼しさや温かさなど、季節ごとの快適感を求めて移動している可能性もあります。

または、普段いる場所や、たまたまそのとき居場所になっているところが、居心地が悪くなって移動していることもあります。

姿が見えなくなってしまったからと言って、いきなり慌てるのではなく、まずは犬が隠れそうな場所をチェックしてみましょう。

戸棚の隙間や物置の影など、人間の目が届かないようなところや、「まさかそんなところに」と思うような場所も、犬の移動先としては十分あり得ます。

好物のエサやお気に入りのおもちゃ、音の鳴るアイテムや名前を呼ぶことなどで、出てくるように促すこともできます。

出先で迷子になってしまっているケース

謝ってゲージから脱走してしまったり、散歩先をはじめとした外出先でいなくなってしまった場合、犬自身が自分のいる場所がわからなくなってしまっている可能性があります。

分かりやすく言えば、「迷子」の状態ですね。

犬自身が帰りたいと思っていても、現在地と目的地の把握ができておらず、ルートを検索できなくなってしまっているので、帰ってこられないのです。

このケースの場合は、悠長に構えているのではなく、一刻も早く捜索をはじめなくてはいけません。

いなくなった心当たりがあるスポットを管轄している保健所や動物管理センターに問い合わせをしておきましょう。

問い合わせの段階では、思い当たる保護犬がいなくても、後日運び込まれてくることがあります。

他のセンターとネットワークで情報共有もしてくれるため、とにかく一度は問い合わせておくことが重要です。

交番なども、こういうときは頼りになることが多いです。

犬の外見や特徴がわかりやすい写真を用意しておくと情報共有されやすいですし、ポスターを持参すれば、貼っても良い場所を紹介してくれるケースもあります。

かつて小屋やケージがあった場所に移動しているケース

犬小屋を移動したり、ゲージを別のものに替えたりすると、犬は以前いた場所に戻ろうとすることがあります。

そもそも犬は帰巣本能が非常に強い生き物です。

少しくらいの距離であれば、迷子になっても自力で帰ってくる犬が多いというのは、元板場所に戻ろうとする意識と、それを実験させるスキルが本能的に高いからなのですね。

そのため、室内で飼っている犬であっても、気づくといなくなっていて、以前ゲージを置いていた場所に縮こまっていたりすることは少なくありません。

子どものころは飼い主と同じベッドで眠っていたけれど、大きくなってからは専用の寝床を作った、というタイプであれば、幼いころの記憶から、飼い主のベッドに移動していることもあるでしょう。

犬小屋の移動などにおいても同じことが言えます。

かつて使っていた犬小屋を古くなったから買い替え、古いものは物置に移動したのに、物置の小屋に入っているという犬のエピソードも多く聞かれます。

ただし、このケースの場合、気を付けてあげたいのは引っ越しをしているパターンなどです。

前の家まで戻ったものの、今度は現在の居場所まで帰れなくなってしまい、迷子犬になってしまうパターンも少なからず存在しているからです。

動物病院やペットショップで保護されているケース

誤って脱走してしまったり、散歩先で行方不明になってしまったりした犬は、しばしば動物病院やペットショップで保護されていることもあります。

近年はペットホテルや動物用のトリミングスタジオなどが、その受け入れ先として一時的に機能している場合もありますね。

近場の人が、どこが保護してもらえばよいのかわからず、そういった動物を扱っているスポットに持ち込むこともありますし、スタッフが好意で保護をしているケースもあります。

そのため、近場にペットショップや動物病院がある場合、それらに問い合わせてみると発見できる可能性もあるでしょう。

飼い犬の特徴を把握しておけば安心できることも多い

いきなり姿を消してしまった犬が、どこにいるのかわからないのは、誰だって不安になってしまうものです。

今は使っていない部屋や、家具の隙間、ベッドやソファの下などは、比較的安心です。

外に逃げ出してしまった場合などは、交通もありますから一刻も早い対処が必要でしょう。

飼い犬のクセや行動パターンを把握して、もしものときにいち早く行動できるようにしておけるのがオススメです。