生き物を飼っていれば「死」は避けて通れないものです。
特に金魚などの魚は、犬猫に比べると寿命も短く身体も弱いです。
寿命ならば仕方のないことですが、病気や体調の悪化によるものであれば、もしかしたら防げるかもしれません。
そのためにも「金魚の死の前兆」の行動についてご紹介します。
金魚が水面近くで口をパクパクさせる
恐らく金魚の体調悪化や死の前兆として、一番良く見られるパターンが、この「水面近くで口をパクパクさせる」行動でしょう。
これは「はなあげ」と呼ばれる行動で、多くの場合酸素不足が原因で起こる行動です。
主に酸素不足が原因で起こるので、エアレーション等で対処を行えば改善させる場合がほとんどです。
しかし中には酸素不足が原因ではない「はなあげ」もありますので、注意が必要です。
酸素不足以外の「はなあげ」の原因として挙げられるのは、アンモニア中毒や亜硝酸濃度の上昇等、水質の悪化によるパターンと、えら病などの病気によって酸素の供給が上手くできないパターンが多いです。
「はなあげ」は「死の前兆」に取る行動の中では、対処が可能なため、比較的軽度なものと見なされます。
死に直結するほど重大な場合は少ないですが、酸欠や水質悪化等も重要なサインであることを忘れないで下さい。
エサを食べなくなる
これも金魚が死の前兆に取りやすい行動です。
金魚は「新しい水槽に移した」「金魚を増やした」「冬になり水温が下がった」等の環境の変化によってエサを食べなくなることは良くあります。
しかしそう言った原因がないにも関わらず、ある日突然エサを食べなくなってしまったならば、これは病気か死の前兆であることが多いです。
基本的に金魚を始めとする魚類は、ある程度ならば体調が悪化してもエサだけは食べることが多いです。
これは生き物としての本能であり、逆に言えばエサさえ食べていれば、体調が悪くても回復する見込みは十分あります。
しかしエサを食べなくなってしまった金魚は、体力を付けることができなくなってしまうので、とても危うい状態になりやすいです。
ある日突然エサを食べなくなり、そのまま弱って死んでしまった、等と言う話はアクアリウムの世界ではよく聞く話です。
そうならないためにも普段から良く金魚の行動を把握しておくようにしましょう。
金魚が激しく泳ぎだす
金魚は死の前兆として活動が鈍ることが多いですが、逆に激しく泳ぐようになる場合もあります。
特に今まではゆったりと泳いでいた金魚が、突然激しく暴れるように泳ぎだした場合は注意が必要です。
水槽の端から端まで勢いよく泳ぐ、水面から底までを何度も行き来する、グルグルと回りだすと言った行動は、死の前兆によく見られる行動です。
これが一過性のものであるならば大して気にする必要はありませんが、何度も繰り返し見られるようであれば何かしらの要因が考えられます。
原因として考えられることは様々で、急性アンモニア中毒や亜硝酸中毒などの水質悪化によるパターン、身体に付いた寄生虫を取り除こうとしているパターンが多く、いずれにしろ放っておくと最悪死亡することが多いです。
突然暴れるように泳ぎだしたかと思えば、次の日には死亡していた、というケースはよくあります。
すぐに原因を特定して対処をすることをオススメします。
金魚が水面に浮かんで動かなくなる
金魚が病気等で末期の時に取りやすい行動です。
このような状態になった金魚は、もう取り返しが付かない場合が多く、ほとんどの場合数日中に死亡してしまいます。
しかし金魚は極限まで弱ると浮かんでいることもできなくなるため、浮かんでいる状態であるならば、まだ持ち直すこともあります。
例えば「えら病」と呼ばれる病気にかかった場合などは、水面近くでボーとすることが多いので、そう言った場合は回復することもあります。
しかし完全に水面に浮かんでいる場合や、水流の流れに逆らえずに流されている場合は相当弱っていると考えられます。
回復せずに死亡する場合がほとんどと、覚悟した方が良いでしょう。
金魚がひっくり返ってほとんど動かない
死の前兆として一番末期の場合に見られます。
こうなってしまったなら、まず助からないと思って間違いありません。
唯一の例外として「転覆病」である可能性も考えられますが、転覆病の場合はひっくり返えること以外は元気な状態ですので見分けがつきます。
お腹を出してひっくり返ったまま、ほとんど動かないということは、自分の身体を支えるだけ力がもう残っていないと言うことです。
プロのアクアリストと呼ばれる方々でも、こうなった金魚を回復させることは難しいです。
治療法などを試せば「もしかしたら」も有り得るかもしれませんが、十中八九死亡する、と考えた方が宜しいでしょう。
金魚が亡くなる前兆を知っておこう
金魚は丈夫で飼いやすい観賞魚ではありますが、病気やストレスなどで死亡することも当然ながら有り得ます。
死の前兆としてよく見られるのが、「活動が鈍る」「いつもと違う行動をする」事です。
寿命であるならば仕方ありませんが、病気やストレスが原因ならば、常日頃から金魚の行動や状態をよく観察しておけば防ぐことも可能です。