カニーンヘン・ダックスフンドは、その小さな体が大きな特徴です。

ダックスフントの中でも、サイズによって呼び名がいくつか存在することを知っているでしょうか?

ミニチュア・ダックスフントよりも、さらに小さなものが今回紹介するカニーンヘン・ダックスフンドです。

そのカニーンヘン・ダックスフンドの大きさや、成長過程の特徴についてご紹介します。

1.カニーンヘン・ダックスフンドの特徴

ダックスフントというのは、言わずと知れた人気のある犬種ですよね。

しかし、あまり知られていないのが、体の大きさによる呼び方の違いです。

同じダックスフントでも、日本では体の大きさで3つの種類に分けられています。

スタンダード、ミニチュア、カニーンヘンとあるうち、カニーンヘン・ダックスフンドは最も体のサイズが小さい犬です。

カニーンヘンは、ドイツ語で「うさぎ」を意味する単語です。

スタンダードが入り込めないようなうさぎのような小動物の巣穴に入るために、小型になるように交配された種類です。

チワワやトイプードルなど、日本では体の小さい犬が非常によく好まれますよね。

そのためカニーンヘン・ダックスフンドの人気も高く、毎年多くの犬が登録されています。

きっと皆さんの身近にも、カニーンヘン・ダックスフンドを飼っている人が見つかると思います。

2.カニーンヘン・ダックスフンドの体の大きさ

大きさによってスタンダード、ミニチュア、カニーンヘンを区別されるダックスフント…では、その基準はどんな風に決められているのかご存知でしょうか。

その基準になっているのは、生後15ヶ月のときの胸囲です。

カニーンヘン・ダックスフンドは、生後15ヶ月の時点で胸囲が30cm以下のものと決められています。

ミニチュア・ダックスフントの場合には30〜35cm、スタンダードはそれ以上の大きさになる犬です。

この基準は国や犬種の登録団体によって異なる部分もありますが、別の犬種として区別されることはありません。

「犬の胸囲」と言われてもあまりピンとこないかもしれませんが、カニーンヘン・ダックスフンドの体重は約3kgくらいです。

ミニチュアの場合にはもう少し大きくなり、平均的な体重が4〜5kgになります。

体つきももちろん少し小さくなりますが、見た目ではマズルや胴の長さが際立つような印象を受けます。

3.カニーンヘン・ダックスフンドが大人に成長するまで

通常、ブリーダーやペットショップで子犬を購入すると、生後2、3ヶ月くらいの時期にお家に迎え入れることになるでしょう。

まだまだ体は小さいのですが、育ち盛りの時期ですので、6ヶ月くらいまではすごく食欲が旺盛です。

このくらいのタイミングでは、しっかりとドッグフードを食べさせて、大人になるための体格を作るように意識しましょう。

あんまりの食欲に、「こんなに食べてもいいの?」と思うかもしれません。

しかし、将来のケガの防止のためにも、この時期にしっかりと体を作ることがとても重要だったりします。

子犬の時期には痩せすぎの方が憂慮すべき状態ですので、ちょっとお肉がついていても気にする必要はないでしょう。

だいたい6ヶ月を過ぎると体重も2kgほどになり、食欲も体重の増加も落ち着いてくるようになります。

この時期からは、食べ過ぎに注意して、適切な運動量を確保するように心がけましょう。

体の小さいカニーンヘン・ダックスフンドの場合には、1歳までにしっかりと筋肉を付けることが重要です。

4.カニーンヘン・ダックスフンドの大人になってからの変化

だいたい生後1年ほどで成長はおさまり、成犬になるといっても差し支えないでしょう。

まだまだ表情にあどけなさが残ることもありますが、徐々に顔つきも精悍さが見られるようになります。

生後1年を過ぎてからは、今度は肥満にならないように注意するようになります。

若いうちには適度な運動量を心がけ、しっかりと筋肉や骨を育てることがとても大切です。

また、カニーンヘン・ダックスフンドの平均的な寿命は、だいたい12〜14年程度です。

多くの場合、だいたい8歳前後くらいには徐々に老化が進行するようになります。

高齢になったカニーンヘン・ダックスフンドは、特に夏場の暑い時期や気温が高い時間帯の、散歩や運動に気を付けましょう。

犬は人間のように汗をかくことができず、もともと体温調節があまり上手ではありません。

また、ダックスフントは足が短いのが特徴ですので、体が地面に近く、暑いときには非常に体力を消耗してしまいます。

5.カニーンヘン・ダックスフンドの腰への負担を軽減するために

このようにカニーンヘン・ダックスフンドの成長過程を考えると、飼育のときに重要となるポイントが2つあります。

一つは、子犬の頃にしっかり食べて、丈夫な体を作ってあげるということ。

そしてもう一つは、過度な運動は控えてけがを防止するということです。

ダックスフント全般に言えますが、体の中で胴が長いため、どうしても腰に負担がかかりやすくなります。

そのため、子犬のときにはしっかりと高タンパクな食事を取らせて、体を支える筋肉や骨の成長を促してあげます。

しっかりとした体は、ヘルニアや股関節形成不全、膝蓋骨脱臼などの予防に役立ちます。

また、とても元気一杯で、アクティブに走り回る性格ですので、家の中でもとにかく元気です。

しかし、ツルツルのフローリングは滑りやすく、腰に負担を強いることになります。

成長期の過度な運動や腰への負担というのは、ヘルニアなどを起こす要因になるので注意しましょう。

成犬のカニーンヘン・ダックスフンドについて知ろう

その可愛らしい体つきや顔つき、そして、好奇心旺盛な性格で人気のカニーンヘン・ダックスフンド。

しかし、だからこそ気をつけてあげたいケガや病気もあったりします。

ダックスフントの中でも最も小さいカニーンヘン・ダックスフンドは、マンションなどで飼育する人も多いと思います。

ですので、こうした成長過程やカニーンヘン・ダックスフンド特有の特徴を知って、しっかりとケアしてあげるようにしたいものですね。