コーンスネークは、飼育初心者でも安心して飼育ができるヘビですです。
大人しい性格や美しい模様を持ち、女性からも根強い人気を集めています。
コーンスネークを飼育する際に知っておきたい性質や購入費用などをご紹介します。
コーンスネークとは
コーンスネークは、ナミヘビ科ナメラ属に分類されるヘビです。
日本固有種であるアオダイショウと同じ種類の仲間で、体の色合いから、別名「アカダイショウ」とも呼ばれます。
その別名の通り、赤を基調とした体に、黒い円形の模様が描かれています。
一見、派手な色合いのため毒蛇と間違えてしまいそうですが、無毒で人に害のないヘビです。
背中に描かれた模様の形がトウモロコシに似ていることから、コーンスネークと名前が付きました。
体の長さは成体で120cm~150cm程度です。
大きいものだと180cm~2mを超える個体もいます。
全体的に細身の体で、長さのわりに体重が軽いため、女性でも楽に持ち上げられます。
主に北アメリカ全域に生息しています。
寒冷地でも生息できるため、爬虫類としては寒さに強く、アメリカ南部に生息する個体は冬になっても冬眠しません。
深い森の中で暮らすことが多く、樹木にも器用に登ります。
平地や農家の近くにも出没します。
夜行性のため、主に深夜から早朝にかけて活発に活動します。
肉食で、ネズミや小鳥などの小動物、カエルや他の爬虫類も食べます。
自分の頭よりも大きな獲物でも丸飲みにします。
コーンスネークは温厚な性格
毒性を持たないヘビのため、コーンスネークの性格は非常に温和です。
手を近づけたり、触っても噛みつかず、威嚇もしない大人しいヘビです。
そのため、「ハンドリング」と呼ばれる手に載せたり首に巻いたりするスキンシップが容易にできるのが人気の理由です。
しかし、臆病な性格でもあるので、飼い始めたばかりの個体は警戒心が強く、
刺激を与えたり乱暴に扱うと噛んでくる場合があるため、飼育初期の扱いには注意が必要です。
赤ちゃんの頃から大切に育てたり、丁寧に優しく扱うことで人にも良く慣れ、人間が安全だと認識してくると、人の手の上でエサを食べるようにもなります。
また、空腹時や繁殖期なども機嫌が悪くなりやすく、攻撃をしてくる場合があるので、ハンドリングを行う場合にはヘビの様子をよく観察して行うことが大切です。
むやみに攻撃ばかりさせていると、それが癖になって攻撃的な体質になってしまうため、温厚な性格を活かすためにもヘビの生態を知ることが大切です。
多様な色合いを持つ
ナミヘビの仲間は交配が簡単に行えるため、人工での繁殖・孵化による品種改良も頻繁に行われています。
生息地域の異なる個体の掛け合わせや、遺伝子配列の微妙な差によって、様々な色合いや模様のヘビを生み出すことに成功しています。
コーンスネークは赤身の強いものや複雑な模様のものが人気です。
また、アルビノと呼ばれる劣性遺伝を強く引き継いだ、「スノー」と呼ばれる真っ白な体を持つ個体や、
黒い模様のない「ブラッドレッド」と呼ばれる真っ赤な個体も稀に誕生し、たいへん人気を集めています。
現在でも次々と交配が進められ、あらゆる色や模様を持つコーンスネークが作られ続けています。
多様な色合いの個体がいることから、亜種や別種との区別がつきにくく、分類調査が難しいことも特徴の一つです。
最近では遺伝子調査によって、プレーンコーンスネークやルイジアナコーンスネークなどが別種として独立しました。
寿命と値段、飼育の際の注意
コーンスネークの寿命は平均10年~15年です。
最長では30年以上生きた個体も存在します。
繁殖も簡単で入手が簡単な種類なので、ペットショップや爬虫類の専門店で簡単に手に入ります。
値段は1万円~3万円程度で購入できます。
爬虫類を展示するイベントやブリーダーなどを通しても購入が可能です。
様々な色や模様があり、希少さによって値段も変わるため、好みの個体をじっくり見て探すのが理想的です。
慣れやすさを考慮すると、子供の頃から育てるのが適しています。
大人になると大きくなることを考慮して、飼育する場合は最初から大きめの飼育容器を用意することが好ましいです。
寒さには強いため、室内飼育だと冬眠せずに過ごせることが多いです。
しかしあまり寒いとエサを食べなくなったり、消化不良を起こして体調を崩すため、20℃前後以上の温度維持が必要です。
エサはネズミやカエルなどの生エサが好物ですが、冷凍マウスでも喜んで食べます。
しっかりと解凍させたものを週に一回ほど与えれば充分です。
与えすぎは体を壊すもとになるため、注意します。
コーンスネークはよく水浴びをします。
脱皮時などには水で皮をふやけさせて外すことがあるため、飼育容器に溺れない程度の深さの水を用意しておくと良いです。
飲み水にもするため、清潔な水が理想です。
飼育環境を清潔に保つことで、元気に長生きします。
初心者はまずコーンスネークから
扱いが容易で、世話にも大きな負担がかからないため、コーンスネークはヘビ飼育初心者には最適な種類です。
ヘビとの生活や性質に慣れるためにも、コーンスネークの世話をして経験を積むことが第一歩といえます。
愛情をもって育てれば、飼い主にも懐いて癒しを与えてくれる、可愛い相棒になるでしょう。