犬のクッシング症候群の症状・原因・治療法

最終更新日:2016年4月26日

クッシング病をご存知でしょうか?

クッシング病とは別名「副腎皮質機能亢進病」と言います。

あまり聞き慣れない病気かもしれませんが、知らずに病気が進行してしまうと命の危険に関わるとても恐ろしい病気です。

今回は犬のクッシング病の原因や症状、治療法についてご紹介します。

1.クッシング病の症状とは

クッシング病の症状は様々ですが、特徴的なものは以下になります。

・水をよく飲む
・排泄機能障害(尿が増加する、失禁)
・脱毛・皮膚のしこりや変色
・お腹の膨張
・食欲増加

どの症状も、年齢を重ね老犬になると現れる可能性がある症状ですね。

したがって、早期発見は非常に難しいと言えます。

気になる場合は、すぐに病院でCTやMRIといった精密検査を受ける必要があります。

もしもクッシング病に気が付かずに症状が進行してしまうと糖尿病、尿路感染症、膵炎、腎不全、肝疾患、甲状腺機能低下症といった深刻な病気になる可能性があるので注意しましょう。


2.原因1:副腎の腫瘍

クッシング病の原因の一つとして、副腎自体に腫瘍ができることが挙げられます。

これは、腫瘍が出来ることでコルチゾールの分泌が過剰になってしまいます。

コルチゾールとは副腎皮質ホルモンのことで、本来は体の代謝を調節するための大切なホルモンです。

副腎の腫瘍が原因のクッシング病は全体の20%未満ですが、雄犬よりも雌犬に多く発症することがわかっています。

このように自然に発症する副腎が原因のものを「副腎性副腎皮質機能亢進症」と言います。

3.原因2:薬の服用

腫瘍やアトピーなどのアレルギー、自己免疫疾患や炎症などの治療で副腎皮質ホルモンと同じ働きを持つ、グルココルチコイドという成分の薬を使用することがありますが、これを長期的に摂取しているとクッシング病の症状が出ることがあります。

これは、薬により副腎皮質ホルモンの量が増えてしまうため起こります。

このように投薬といった薬の使用が原因のものを「医療性副腎皮質機能亢進症」と言います。


4.原因3:脳下垂体の腫瘍

この脳下垂体が原因のクッシング病が、一番多く全体の80%近くに上ります。

脳下垂体とは、副腎という分泌器官の働きを司る、大切な場所です。

脳下垂体に腫瘍ができることで、副腎の制御している副腎皮質刺激ホルモンの統制がなくなり、副腎にとても多くの刺激を与えてしまい、コルチゾールが過剰生成されて発症につながります。

この腫瘍の場合は、MRIなどの精密検査を受ける必要があり、手術も難しいと言われていますが、腫瘍自体は良性のものが多くなります。

脳下垂体が原因なのを「下垂体依存性副腎皮質機能亢進症」と言われています。

5.治療法1:投薬での治療

自然に発症する脳下垂体依存性副腎皮質機能亢進症や副腎性副腎皮質機能亢進症といった症状は、手術をするには極めて難しい手術となるため、危険を犯して手術をするのではなく、薬の投薬によって治療することが一般的になります。

根本的に腫瘍を小さくするためには、放射線治療を行うこともあります。

薬により治療をするときに、個体差や病状により差があり効き過ぎると低下症を引き起こすことがありますので、きちんと医師のもとで薬を服用するようにしましょう。

医原性のものはステロイドなどの薬の服用を停止すると、クッシング病の症状は改善されることが多くなります。

そして、クッシング病の治療で薬を使用した場合は、一生薬と付き合っていく必要があります。


6.治療法2:食事での治療

クッシング病の犬は高タンパクの食事を心掛ける必要があります。

タンパク質は筋肉の萎縮を防ぐ働きがありますし、皮膚の疾患にも効果があり、免疫力を高めることが出来ます。

また、クッシング病の犬は高脂血症や膵炎を発症することがありますので、商事の脂肪分を抑えコントロールする必要があります。

他にも、クッシング病の犬はシュウ酸カルシウムと膀胱結石が出来ることがありますので、多くのカルシウムとビタミンCを与えないように気をつけましょう。

症状の一つで、水分の摂取が増えますが、これは制限せずに欲しがる分だけ水分を与えるようにしましょう。

水分が多くなると、膀胱結石などの形成を防ぐことが出来るので、たっぷりとあげることが良いでしょう。

症状によって変わってくるので、食事に関しても気になることは医師に相談するようにしましょう。

気になる症状があればすぐに受診しましょう

クッシング病の症状は、老犬だと良くある症状や行動であることが多いです。

そのため、老犬だから大丈夫だろう、すぐ治るだろうと放置していると、合併症などを起こしてしまい、取り返しの付かない事になったりします。

自然に発症する以外にも薬による発症があるので、持病があり、薬を服用している犬は注意しながら様子を見ましょう。

そして、いつもと様子が違う、気になる症状がある場合はすぐに病院を受診するようにしましょう。

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