ロップイヤーといううさぎは可愛く日本でもよく知られていますが、実は多くの種類がいることは意外と知られていません。

今回はその中でも古い時代からの品種であるイングリッシュロップイヤーについてご紹介します。

イングリッシュロップイヤーとは

イングリッシュロップイヤーはイギリスを原産とするうさぎの品種です。

その起源は古く19世紀のビクトリア朝で誕生しました。

人為的に品種改良されたものとしては最初の飼いうさぎだとされています。

現在いるロップイヤー種の原種でもあります。

体長は4㎏~4.5㎏と大型で、見た目については地面まで届く長い耳が非常に特徴的なうさぎです。

この耳は左右広げると70cmになることもあります。

被毛については手触りの良い短毛の毛並をしています。

耳が一定の長さに達していない個体は、ラビットショーなどでは、イングリッシュロップイヤーとして認定されない場合もあります。

イングリッシュロップイヤーの性格、特徴

イングリッシュロップイヤーは、とても大人しい性格です。

人にも懐きやすく、名前を呼ぶと寄ってきたり、エサの時間になると甘えてきたりと、とても賢いうさぎでもあります。

またロップイヤー種の性格らしく、好奇心が強く遊びが大好きな性格をしています。

馴れるまでは過剰なスキンシップはストレスとなりますが、うさぎが環境に馴染んできたら、1日30分から時間程度はケージの外で遊んであげましょう。

外で遊ぶ際気をつけなくてはいけないことは、他の品種のうさぎと同様です。

またイングリッシュロップイヤーの特徴として耳が非常に長いということが挙げられます。

毛は短毛ですからそれほどでもありませんが、耳のケアなどをまめに行わなければいけない種類のうさぎです。

その点では飼育難易度が少々高い品種であると言えるでしょう。

イングリッシュロップイヤーの値段、購入

イングリッシュロップイヤーはカラーバリエーションも様々で、オレンジ、ブラック、オパール、フォウンなどがいます。

値段は4万~6万ぐらいが相場です。

アメリカのラビット協会(ARBA)が発行した血統書付きの個体のみが正式なイングリッシュロップイヤーであるとされています。

もしそのような証明書が発行されていれば値段も高くなるようです。

購入に関してはうさぎ専門店やペットショップなどで行います。

通販もありますが、健康を損ねていることがあるのでオススメはできません。

他にもうさぎの里親を探している人から直接譲り受けることもできるでしょう。

イングリッシュロップイヤーの寿命、健康

イングリッシュロップイヤーの寿命は約5年~10年です。

健康に関してまず気をつけなければならないこととしては、やはり耳のケアが挙げられるでしょう。

うさぎは汗をかけず、耳で体温調整を行っているのですが、イングリッシュロップイヤーは耳が非常に長いため、上手く体温の管理ができないところがあります。

なので、他の品種よりも気温、湿度などに気を配る必要があります。

室内適温は20℃~25℃です。

耳の穴が蒸れてしまうことや、耳ダニなどの病気にも注意が必要です。

また長い耳がエサ箱などの金具、スノコなどにひっかかり怪我をすることもあります。

耳の状態についてはまめにケアし、よく観察してあげてください。

それ以外にも歯の伸びすぎや咬み合わせの問題、肥満などにも気をつけてください。

イングリッシュロップイヤーの飼育

イングリッシュロップイヤーは大型のうさぎなので広めのゲージを用意してあげましょう。

ケージにはエサ箱、牧草入れ、給水器、かじり木などを入れます。

この際、エサ箱は棚固定タイプなどの方がよいでしょう。

尖った金具は耳を傷つける恐れがあるので注意しましょう。

床も同様にマットなど耳の怪我の心配のないものにします。

夏や冬の気温変化に弱いので冷却シートやペットヒーターなども用意しておきましょう。

他にあったほうがよいものとしては、ブラシ、爪切り、病院に見せる際のキャリーケースなどです。

エサについてはうさぎ用ペレットと牧草を主食に、時々おやつとしてリンゴ、にんじん、小松菜などを与えます。

主食の割合はペレットよりも牧草を多くします。

ペレットは栄養豊富ですが、栄養過多や肥満になりやすいためです。

ケージの掃除は1日一回してあげるつもりでいてください。

トイレは覚えさせることも可能ですが、かなり根気がいます。

またオスは縄張りを主張するためにあちこちにおしっこをかけるスプレー行為をすることもあります。

うさぎは猫や犬と違い、しつけが難しい面もありますからこのようなことをしても大きな声で怒ったりしないようにしましょう。

イングリッシュロップイヤーの特徴を知ろう

イングリッシュロップイヤーは大きめのうさぎですが、大人しく非常によく懐くうさぎのようです。

犬で言えば温厚な大型犬といった感じかもしれません。

体温調節管理や耳のケア等が少し難しいですが、可愛いだけでなく由緒正しい歴史あるうさぎです。

興味のある方は一度お店に見に行ってみるとよいでしょう。