地下用巣箱は、ハムスターを本来の生活に近い環境で飼育できるため、近年注目されているハムスターの飼育方法です。
ここでは、DIYが苦手な飼い主でも簡単に作ることができる即席の地下型巣箱の作り方をご紹介します。
1.地下型巣箱の素材は新聞紙でもOK
地下型巣箱をDIYする場合、主に木材を使うことが一般的ですが、簡易的な物なら新聞紙や段ボールを組み立てて作る事が出来ます。
新聞紙なら費用の負担も少なく、こまめに新しいものと交換できるため衛生的なだけでなく、保温性も高く吸水性の良さから消臭効果も期待できます。
新聞紙を使う場合は、強度を出すため、また地下型巣箱の中に光を入れないために新聞紙を3~4枚重ねて使用してください。
素材は新聞紙以外にもお菓子箱や牛乳パック、使い終わったティッシュ箱などを利用する事もできます。
逆に、通気性の悪いプラスチック板や錆や怪我の心配のある空き缶、アルミホイル等は地下型巣箱の材料には適していません。
主な素材になる新聞紙以外に、地下型巣箱の蓋になるプラスチック板、もしくは厚手のボール紙を用意してください。
出入り口を作るためにハサミかカッターも必要です。
2.地下型巣箱の部屋を作る
ハムスターは本来、自分で穴を掘り、土の中にそれぞれ用途を決めた部屋を作り生活します。
このハムスターの習性と合わせた地下型巣箱を作ってあげると、ハムスターがより自然な環境で生活できます。
新聞紙を適当なサイズにカットし、10×10cm程度のサイズで折り紙の箱を作ります。
各部屋の広さは統一してもバラバラにしても構いません。
ケージにセットすれば、ハムスター自身がそれぞれの部屋の役割を決めて生活し始めます。
ハムスターの大きさは種類によって様々です。
飼っているハムスターの大きさに合わせて部屋の広さを調節してあげても良いでしょう。
ただし、部屋の高さは揃える必要があります。
地下型巣箱はケージの底にセットして使用します。
地下型巣箱の上でも生活に支障が無いよう上部が水平になるよう新聞紙を折ってください。
部屋数は出入り口とトイレ、エサの貯蓄室、寝床のようにハムスターが用途を決めて利用できるよう5部屋前後、最低3部屋用意してあげると良いでしょう。
3.地下型巣箱の出入り口はできるだけ狭く
ハムスターにとって地下型巣箱が安心できるのは、出入り口が狭く自分以外が通り抜けられない点にあります。
ハムスターが部屋を移動するための出入り口は、できるだけ小さく、ハムスターの体がぎりぎりで通り抜けられる程度にしましょう。
大型のゴールデンハムスターなら少し大きめに、ロボロフスキ―のような小型のハムスターなら小さめにとそれぞれのハムスターの大きさに合わせて調節してください。
ハムスターの頭がぎりぎりで通り抜けられる程度を基準にし、心持ち小さめの出入り口にすると良いでしょう。
出入り口が多少狭くなってしまっても、ハムスターは自分で新聞を切って大きさを調節することができます。
4.透明な蓋なら観察できる
出来上がった各部屋は、ケージと同じくらいのサイズのお菓子箱などに入れて固定します。
牛乳パックなどの自立できるもので作った場合は、そのままケージに敷き詰めても構いません。
最後に出入り口用の穴を空けた蓋をのせて完成です。
ハムスターは普段地下型巣箱の上で生活することになります。
蓋に使う材料は、ハムスターやエサ皿が乗っても折れたり歪んでしまう事が無いようある程度強度のあるものを使いましょう。
地下型巣箱の蓋を透明なアクリル板で作れば、ハムスターの地下での生活を観察することができます。
ただし、はじめから透明な蓋で中身が見えるようにしてしまうとハムスターが警戒してなかなか地下型巣箱を利用してくれない恐れがあります。
慣れるまでは新聞紙や床材など視線を遮るものを置いてあげましょう。
5.地下型巣箱はこまめにメンテナンスする
完成した地下用巣箱には、たっぷりの床材を入れてケージにセットしてあげてください。
新聞紙や牛乳パックを利用した地下型巣箱は、軽くて作りやすい反面、紙製のため水を含みやすく傷みやすいという欠点があります。
数週間に1度、もしくは臭い始めた、汚くなったと感じた時にはすぐに新しいものと交換してください。
箱型に折った新聞紙を組み合わせて作った地下型巣箱なら、巣箱の中にフンや尿のしみた部屋だけをこまめに取り変えてあげる事も出来ます。
清潔に保つためとはいえ、せっかく付けた自分の匂いや貯蓄していたエサが全て無くなってしまう事は、ハムスターにとってあまりうれしいことではありません。
使っていた床材やまだ新しいエサは、できるだけ新しい巣箱に移してあげてください。
地下型巣箱ならハムスターにストレスが少ない
地下型巣箱は、ハムスターにとって安心できるストレスの少ない環境で生活させてあげることができます。
ハムスターが過度な警戒心を持たずに生活できるので、病気になりにくくなるだけでなく、飼い主と信頼関係を築きやすくなりより良い関係を築く手助けもしてくれるでしょう。