ペットを飼うにあたって、衛生面からもトイレ事情は気になるところですね。
犬や猫と違って言葉で言い聞かせる事が難しい、小さなハムスターにトイレのしつけをするには、どの様な方法があるのでしょうか。
快適なトイレを用意
ハムスターの体格にあった大きさのトイレを用意しましょう。
市販のトイレはドワーフハムスター用の物が多いですが、ゴールデンハムスターには大きめの物を用意してあげましょう。
中に入っても余裕のある大きさで、カバー付きのタイプですとハムスターの体がはみ出しておしっこが外に漏れてしまうことも、砂がこぼれることも少ないので安心です。
牛乳パックなどで手作りをするのも、汚れたら使い捨てが出来て衛生的です。
トイレの中には掃除がしやすい様に、トイレ用の砂を入れておきましょう。
その際ハムスターの体や口の中に、砂が固まってくっついてしまう事故を防ぐ為、固まらないタイプのトイレ砂を選びましょう。
トイレの設置場所
ハムスターは野性下では、寝床である巣から遠い場所におしっこをする習性があります。
本来清潔を好むのと、おしっこの臭いから外敵に見つかってしまわない為にです。
ですから、ケージや水槽内にトイレを設置する際は、巣から離れた場所を選んであげるとハムスターにとっては本能的に安心して使い易いトイレとなるでしょう。
その際巣とエサ入れはそばに置き、そこから離れた場所にトイレを持ってくるのがより自然で望ましいでしょう。
トイレに臭いをつける
最初からトイレで用を足してくれれば良いのですが、他の場所におしっこをしてしまった場合、その臭いのついた床材や砂をトイレ内の砂に混ぜて、臭いをつけてあげます。
ハムスターは同じ場所におしっこをする習性がありますので、おしっこの臭いがするトイレを使用するようになるでしょう。
その際トイレ以外でおしっこをしてしまった場所は、臭いが残って再びその場所でしてしまわない様に、キレイに掃除をしておきましょう。
また、トイレの設置場所をハムスターが普段おしっこをしてしまう場所に移動させてしまうのも良いでしょう。
そして一度トイレを覚えたら、場所は変えない様にしましょう。
トイレの掃除方法
不衛生にならない為に、トイレの砂は毎日交換します。
その際完全に臭いが消えてしまわない様に、交換前の砂を新しい砂に少し混ぜてトイレに入れてあげましょう。
せっかくトイレを覚えても、掃除のたびにおしっこの臭いが消えてはハムスターが混乱してしまいます。
トイレの大掃除は月に一回程度水洗いをし、熱湯や日光で消毒すると良いでしょう。
その他トイレを使わない要因
ハムスターが巣を自分の家と認識していないと、マーキング行為としておしっこをあちこちにしてしまう事があります。
外部から何も入って来ないと安心できて、静かに休める巣を用意してあげましょう。
ハムスターは本能的に潜ったり隠れたりすると安らげます。
自由に隠れる事が出来る様に、巣材や床材もたっぷりと用意してあげましょう。
家に迎えたばかりで臆病になっている場合や、普段飼い主にしつこく触られ過ぎているなどケージ内で安心して過ごせていない場合、巣からトイレまでの距離があると警戒してトイレに行けなくなってしまう事があります。
トイレまでの距離を死角にしてあげるなどして、安心してトイレに行ける工夫をしてあげましょう。
多頭飼育をしいている場合、特にオスは縄張りを主張させる為にあちこちにおしっこをしてしまう事もあります。
同じケージ内で飼育していなくても、他のハムスターの臭いは敏感に感じとり、ストレスに感じる事もあります。
その様な時は今一度、飼育環境を見直してみる事も必要でしょう。
また、冬場でケージや水槽内の温度が低すぎる時、ハムスターは巣から外へ出て来ずに巣の中でおしっこをしてしまう事もあります。
ハムスターにとって寒さは命の危険に関わる事です。
巣から楽に出て来られる様な快適な温度を保つように、工夫をしてあげましょう。
今まで出来ていたトイレが急に出来なくなってしまった場合は、体調不良も考えられるかもしれません。
様子を見て必要とあらば、動物病院を受診しましょう。
無理やりトイレを覚えさせようとしないことも大切
ハムスターはトイレを覚える個体もありますが、特にドワーフ系の小さな個体ではトイレを覚えるのが難しい事もあります。
回し車に夢中になって、そのままおしっこをしてしまうハムスターも多いでしょう。
その場合、回し車はキレイに拭いてあげましょう。
ハムスターはとても小さくて弱い動物です。
トイレのしつけがストレスになってしまうこともありますので、もしなかなか覚えてくれない個体の場合、トイレのしつけを諦める事が必要な時もあるでしょう。
トイレを覚えない場合は、汚れた部分の床材を交換して清潔を保ちましょう。
また、ハムスターは糞を決まった場所ではしません。
トイレの使用は、ほぼおしっこのみと割り切りましょう。