ゲージの外にハムスターが出ようとしてお困りの飼い主さんをよく見受けます。
ハムスターには、自分の縄張りをパトロールする習性があります。
ハムスターがゲージの外に出ようとする行為は、パトロールをするという本能的な習性のためであり、無理にそれを防ごうとするとハムスターにとって強いストレスや恐怖心を与える原因となってしまいます。
また、そのままにしておくとこっそりゲージに挟まって抜け出せなくなるなどの思わぬ事故や怪我にも繋がります。
ではどうすれば、防げるのでしょうか。
今回はその方法をご紹介します。
お散歩をさせる
野生のゴールデンハムスターの場合、そのテリトリーは~15Mほどになると言います。
小さな体で毎日、それだけのテリトリーをパトロールしています。
ゲージの中だけでは当然、テリトリーのスペース不足となってしまいます。
そのため、お散歩をさせてあげることが重要です。
小さな段差や穴などにハムスターが入り込まないように気を付けたり、しっかりと見張りながら行うことが必要です。
また、屋外でお散歩をさせる場合には鳥や猫など他の生物にも十分配慮しながら行う必要があります。
透明のボールに入れてお散歩をさせる方法もありますが、こちらは落下などでハムスターが怪我をする可能性があるので、使用には十分注意しましょう。
また、お散歩の際は「決まった曜日」の「決まった時間」に行うことが大切です。
これにより、それ以外の時間には外に出ようとするのを抑えることができます。
また、エサやおやつをお散歩中にはあげないことも大切です。
あくまでゲージ内が居心地の良い場所だと、ハムスター自身に教え込むことで自然とゲージいるときに安心できるようになります。
大きなゲージを購入する
マンションなどで物理的なスペースの問題も発生しますが、今飼っているゲージより一回り大きなゲージを用意する手段もあります。
普段飼っている時にはゲージを使用し、休日などで比較的お世話できる状態の場合だけサークルを使用する方法もあります。
サークルは販売している市販のもの以外にも、自分で金網と結束バンドなどで作る方法もあります。
自分で作る方法なら、お金もスペースもかかりません。
日常の住処でパトロールをする範囲を広げてあげることで、「天敵の有無」「エサ場の確認」「非常時の逃げ場」を確認できればハムスターは安心することができます。
おもちゃを増やす
新しいおもちゃをハムスターに与えることで、好奇心を刺激することができます。
また、パトロールする習性を利用したおもちゃも最近では販売されています。
お金をかけない方法であれば、不要となった掃除機などのホースでも十分です。
用意したおもちゃを使い、ゲージ内の探索場所を広げてあげることで自分のテリトリーを守るというハムスターの本能を守ることが可能です。
また、その際にはエサをわざと色々な場所に隠してみましょう。
くまなく自分のテリトリーを探すハムスターの姿は、とっても可愛いだけでなくハムスターの探索心を満たします。
我慢を覚えさせる
あまりに我慢をさせるとハムスターに強いストレスがかかってしまい、病気の原因にもなってしまいますが、「暴れれば外に出してくれる」ということを覚えたハムスターには我慢をさせることも一つの手段です。
あくまで暴れ癖を解消する目的でお試しください。
暴れてもいつものように外に出してくれない…。ということが分かれば、ハムスターも諦めます。
諦めるまでの時間、飼い主さんにとっても我慢の時間になりますが、心を鬼にしましょう。
何度か繰り返すうちに、ハムスターも学習します。
ただし、こちらの方法を試す場合には無理をすれば外に出られる金網タイプのゲージなど、ハムスターが怪我をする可能性がないか十分配慮しながら行いましょう。
金網をかじっているうちに歯が折れてしまったり、かじっているうちに削れたゲージの破片などの異物を飲み込んでしまうケースもあります。
できればかじり木など、暴れ癖の際に用いるおもちゃを用意した上で行うことをオススメします。
お散歩をさせない
こちらはまだ飼い始めたばかりのハムスターに有効な手段です。
まだ飼いはじめて外の世界を知らないハムスターにのみ、ゲージの中の世界が全てだと思わせることができます。
一度外の世界を知ってしまうと、私たち人間も再び外へ出たくなりますよね。
最初に知らなければ、あるいは家の中が世界の全てだと、私たちも満足したかもしれません。
少し可哀想かもしれませんが、後々のことを考え外に出さないのも一つの手段です。
パトロールしたいから出たがるハムスター
基本的には「パトロールをする」本能を刺激してあげる方法が一番です。
お散歩を日常的に行うことで、「お散歩の日なのにゲージの外に出たがらない」など、体調の変化にも気が付くことができます。
飼い主さんの生活リズムに合わせ、ハムスターにとっても飼い主さんにとっても無理のない方法を選びましょう。