ハムスターは高い場所から転倒したり、ケンカをして目をケガしてしまうことがあります。

飼い主がこのような姿を見たり、目の出血や傷が見られた場合は適切な対処が必要です。

具体的にどのような対処をすれば良いでしょうか。

出血している場合は止血をする

ハムスターが目をケガしてしまい、出血が見られる場合はすぐに止血をしましょう。

清潔なティッシュや布でそっと目をあてるようにします。

この時強くふいたり、こすらないようにしましょう。

出血を止めようとして目を圧迫し過ぎると、かえって損傷してしまう可能性があります。

ハムスターの目は小さいので難しいですが、決して焦らず行うことも大切です。

また保冷材などにタオルを巻いて冷やしてあげるのも効果的です。

冷やすことで痛みも和らぎますし、血管が収縮して止血もしやすくなります。

飼い主の自己判断は危険なので、落ち着いたらすぐ動物病院に連れていきましょう。

静かな場所へケージを移動させる

ハムスターを病院へ連れていく前も、飼い主はケージを静かな場所へ移動させる配慮が必要です。

目をケガしているハムスターは、視力がいつもより落ちている可能性があります。

ハムスターは音に敏感なので物音がすると、ビクッとして落ち着きません。

そのため物音がしない静かな部屋で休ませてあげるようにしましょう。

金網型のケージで飼育している場合、近くにコードなどがあると危険です。

目をケガしたハムスターでも、引っ張ろうとしてさらにケガをする可能性があります。

また動物病院に行く準備ができたら、そっとキャリーケースへ移動させましょう。

このキャリーケースの中にもクッションになるように、下に床材を敷いてあげるのも良いでしょう。

エサや給水ボトルの場所を考慮する

ハムスターが目をケガしてしまっても、事情があってすぐに動物病院へ連れていけないケースもあるでしょう。

その場合飼い主はエサや水の配慮も必要です。

ハムスターは目をケガしてもエサを探したり、食べようとすることがあります。

エサや水が高い場所にあったら、下に持ってくるようにしましょう。

エサ箱などを外して、エサを床材の上にそのまま置くと良いでしょう。

エサ箱によっては滑りやすい物もあります。

無理に乗ろうとしたり、滑ってしまうのを防止できます。

また場合によっては飼い主からエサをあげたり、給水ボトルを近づけて介助するようにしましょう。

ケージ内の危険を回避する

ハムスターが目をケガしてしまったら、ケージ内の危険を回避することが重要です。

ハムスターのグッズはいろいろな物が売られています。

中には階段のついた2階建ての巣箱などもあります。

ハムスターは目をケガしていても、無理に高い場所へ行こうとします。

危ないので2階建てのグッズなどは取り除くようにしましょう。

また回し車や転がして遊ぶようなおもちゃも危険です。

ハムスターがあらたにケガをしてしまう可能性があるので、ケージ内には必要最低限の物だけを置くようにしましょう。

また金網型のケージの場合、ハムスターが無理によじ登ってしまう可能性もあります。

ケージを水槽型の飼育ケースに変えるのも良いでしょう。

二人以上で対処する

ハムスターは目をケガしても、チョロチョロしてじっとしていないこともあります。

よってハムスターが目をケガした時、その場に二人以上いるなら、できるだけ多い人数で対処するようにしましょう。

一人がハムスターを支えて、その他の人々が救急の準備や対応をしたり、環境を整備するようにします。

救急対応はハムスターであっても、焦らず迅速に行うことが重要です。

一人が支えたとしても、ハムスターは嫌がって落ち着きません。

よってこの時も転倒に注意しましょう。

あらたなケガを避けるために、高い場所ではなく低い場所で対処するようにしましょう。

単独でケージにいれる

ゴールデンハムスターは縄張り意識が非常に強いので、単独飼育が基本です。

でもジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターは、複数飼いしている方もいるでしょう。

ドワーフハムスターであれば複数飼いはできると言われていますが、中にはケンカをしてしまうこともあります。

ハムスター同士がケンカをすると大変で、最悪死んでしまうこともあります。

ハムスターがケンカをして目をケガしてしまったら、すぐにケージを移して一匹にしてあげましょう。

目をケガするだけでは済まなくなります。

また目に傷ができて出血すると、他のハムスターに細菌が感染しやすい状態になります。

飼い主はハムスター同士を守ってあげるようにしましょう。

目をケガした時の対処方法を理解しよう

ハムスターが目をケガしてしまったら、早急に動物病院で獣医の診察が必要です。

でも場合によってはすぐに獣医にかかれない時もあるでしょう。

その時はまず飼い主の救急対応が重要です。

出血を止めたり、環境整備をして慌てずに対処しましょう。

そのために事前に目の知識や、ケガをした時の対処方法を理解しておくことが大切です。