ハーディンググループとは、日本語で言う牧畜犬達のことです。

今回はハーディンググループに属する犬の特徴などをご紹介します。

ハーディンググループとは

まず初めに、ハーディンググループとは一体どういったことをする犬なのか見てみましょう。

ハーディンググループ(Herdinggroup)とは牧畜犬のこと。

農場で飼われている羊やヤギ、または牛の群れを移動させる際に、牧畜の群れを乱さないように吠えたり軽く噛みついたりすることによって引率・移動をさせて、また放牧している間にオオカミ等から牧畜を守る仕事をしている犬たちの事を、総称してハーディンググループと呼んでいます。

その歴史は長く、イラン周辺で始まったのではと言われているそうです。

その後ヨーロッパに伝わり、様々な犬種が交配され増えてきました。

日本でもまれに農場で牧畜犬として使われてもいますが、ペットとしても人気です。

海外の牧場は広大な敷地に羊などを放牧していることが多い為、ペットとしてだけでなく今なお牧畜犬としての需要があるようです。

世界各国にあるケネルクラブによって、ハーディンググループの定義付けは違うようで、中にはハーディンググループという総称を使っていない国のケネルクラブもあります。

ハーディンググループに属する犬種

日本のケネルクラブではどのような犬種がハーディンググループに認められているのかというと、

・ボーダーコリー
・ウェルッシュコーギー
・オーストラリアンキャトルドッグ
・オーストラリアンケルピー
・オールドイングリッシュシープドッグ
・コリー・ジャーマンシェパードドッグ
・プーリー
などが有名な犬種では挙げられます。

犬種によって群れの統率の仕方に違いがあるようで、家畜を一箇所にまとめることが得な犬種もいれば、走り続けて家畜を追いかけることによってまとめることが得な犬種もいます。

どの犬も、飼い主に大変忠実で、与えられた仕事をこなすことに喜びと達成感を感じることのできる大変頭の良い犬です。

また、そのようなハードな仕事にもついていける体力をどの犬種も持っています。

ペットとしてのハーディングドッグ

日本で良く見かけるペットとして飼われている犬は住宅事情などから、ミニチュアダックスフンドやトイプードル等の小型犬が人気のようです。

ハーディンググループの犬は中型~大型が多く、その賢さや小型犬とはまた違う可愛らしさに好きな人は本当に好きな犬種です。

現在日本でハーディンググループの犬を買う方のほとんどがペット目的で、特にその中で人気なのがボーダーコリー・コーギー・コリー・ジャーマンシェパード等ではないでしょうか。

アメリカやオーストラリアでは、オーストラリアンキャトルドッグ・ケルピーもペットとしても珍しくありません。

ペットとして飼う際に気をつけたいこと

どんな犬種でも飼い始める際には、責任を持って色々とあらかじめよく考えた上でその犬を家族の一員として迎え入れる準備が必要ですよね。

ハーディングドッグを飼おうか悩んでいる方はどんな事を考慮して飼わなければならないのかご紹介します。

・運動量

広大な牧場を走り回れる体力・能力のある犬種です。

もしご高齢で犬を外に連れて行けられない、または仕事や育児等に大変忙しく毎日の散歩をしてあげる時間のない方であったりするのなら、ハーディングドッグはあなたのライフスタイルと合わないかもしれません。

特に子犬の頃から飼おうとしている方、若い時のハーディングドッグのスタミナはそれはものすごいです。

この先長い毎日の散歩量をしっかり確保できなければ、犬もストレスで攻撃的になったりしつけを守らなかったりと問題が起きてしまう可能性があります。

また、ハーディングドッグは仕事をこなすことが好きだという特性・賢さから、ただ近所を歩くだけという散歩では退屈してしまいます。

一緒にジョギングをしたり、公園に行ってフリスビーやキャッチボールをしたり、川や海で泳いだり、飼い主さんと一緒に遊んだりすることが大好きです。

散歩の時間の確保だけでなく、その質も一緒に考慮してあげましょう。

・金銭面

サイズが大きめの犬種の多いハーディンググループ。

エサ代はもちろんワクチンやペットホテルを利用する際、またはトリミングサロンに出してシャンプーやカットをしてもらう時の値段は、小型犬よりも高くなることが多いです。

金銭的に余裕を持って、この先長く飼えるのかどうかよくお財布と相談してみてください。

ハーディンググループの犬を飼おう

少々お世話に大変な面もありますが、賢くて飼い主に忠実なハーディングドッグ。

本当に愛らしくてしっかりとしつけをしてあげればとても良い犬になります。

これから飼おうと考えている方、ぜひあなたとハーディングドッグの暮らしが何倍も楽しいものになるよう、しっかりと準備をして責任をもって飼ってあげてくださいね。