ふと気が付いたときに、犬がケージを舐めていたりするときはありませんか?

「早く出してよ〜」という目で、こちらを見ているかもしれません。

しかし、他にも様々な理由でケージを舐めていたりすることがあったりします。

今回は、犬がケージを舐めるときに、どんな原因や心理状態が考えられるのかご紹介します。

1.かまって欲しい

ケージに入っているときに、ペロペロとケージを舐める場合には、いくつかのパターンが考えられます。

その中でいちばん多いのが「かまって欲しい」「外に出して欲しい」というサインでしょう。

こうした行動は、留守番に慣れていなかったり、しつけが未熟な若い犬に多かったりします。

外に出れば飼い主にかまってもらえるし、おもちゃで遊べることを知っての行動ともいえます。

必死に飼い主に出してもらえるようにアピールしている状態です。

そういうときには外に出してあげたい気持ちもわかりますが、ケージに慣れてもらうことも必要です。

あまり習慣になってしまうと、ケージを舐める=外に出してもられると勘違いしてしまいます。

そのため、知らんぷりをして、一人に慣れてもらうことも大切だったりします。

2.不安やストレス

かまって欲しいアピールと似ている部分もありますが、不安やストレスを感じるとこのような行動をする犬もいます。

この場合には、そうした行動の原因になるものを取り除く必要があります。

犬はペットとして飼われる動物の中でも、とても人によく懐く動物として知られる。

別の言い方をすれば、動物の中でも非常に人間に対して依存度が高いのです。

そのため、スキンシップが少なかったり、一人の時間が長いと不安やストレスを溜め込むことがあります。

もちろんそうしたストレスは、犬にとってプラスに働くことはありません。

一人になると強いストレスや混乱を起こしてしまう分離障害という病気になったりすることもあります。

あまりにも執拗に舐めるようなことがあれば、そうした原因を疑うことも必要かもしれません。

3.不満のアピール

不安やストレスからくる強迫性の行動とは違い、自ら不満をアピールすることがあります。

こうした行動は、一般的には問題行動とされ、しつけによって正す必要が生じます。

ケージを舐める以外にも、似たような行動として、床を舐め続けるということがあります。

何に対しての不満かは状況や、生活する環境によって異なります。

しかし、こうした気をひく行動で、不満を伝えようとするということは共通しています。

ストレスの影響で問題行動をするような犬も多いのは事実です。

「エサはじゅうぶんな量を与えているか」、「日頃の散歩や運動は足りているか」…こうした犬の不満が溜まるようなことがないか、少し考えてみるようにしましょう。

4.暑いときや喉が渇いたとき

それほど多いパターンではありませんが、暑かったり、喉が渇いてケージを舐めることもあります。

留守中に飲み水がなくなってしまったりすることはないでしょうか。

実際にケージや床を舐めても、かじったり食べようとしたりするわけではありません。

どちらかといえば、食事や水の催促とも捉えることのできる行動です。

特に気温が高くなる夏場には、普段以上に気を付けてあげたいものです。

犬は汗をかいて体温調節をすることができません。

そのため、暑いときには舌を出して体を冷やすのですが、とても水分を消費しています。

また、冷たいケージを舐めて、冷やしているということもあります。

5.味がする

ときどき、床や壁の同じ箇所を必死に舐めたりする犬がいます。

もしかしたらそれと同じ理由でケージを舐めていることがあります。

というのも、こういう場合には、そこに何か味がするからという場合が多いです。

私たちにはわからないのですが、塗料や素材などの味を確かめているのかもしれません。

もしくは、何か気になる匂いなので、舐めて確かめているということもあります。

どういった理由にしろ、あまりケージを舐められてもらっても困りますよね。

舐めた後は不衛生になりやすく、細菌などが繁殖したり、匂いの原因になることもあります。

また、塗料などであれば、犬の体にとって有害になるものかもしれません。

6.舐めるのをやめさせるには

ここまで紹介したように、ケージを舐めたりする行動は何かしらのアピールであることが多くなります。

しかし、この行動が「ただただ甘えているだけなのか」…それとも、ストレスや不満をアピールしたりしている可能性もあることは覚えておきましょう。

分離障害などの病気でない限り、こうした行動はしつけるべき対象になります。

他のものを舐めたり噛みついたりするような行動にエスカレートしてしまうかもしれません。

舐め癖防止用に、舐めて欲しくない場所に塗るグッズもあるので活用してみてはいかがでしょうか。

しかし、いちばん大切なのは、なぜその行動を取るのか観察することです。

急にそうした行動をするようになったのであれば、ストレスの影響の可能性もありそうですね。

犬がケージをなめるときの気持ちを知ろう

犬はよく人の手やおもちゃ、エサのトレーを舐めたりしますよね。

なので、ケージを舐めていても、意識的に見ないと気にならないかもしれません。

しかし、舐めているタイミングや舐め方によっては、何かしらのサインだったりもします。

ペットとして人気のある犬は、基本的には甘えん坊で寂しがりやな動物です。

そこが可愛いのですが、甘えているのか、それとも寂しさがストレスになっているのか、しっかりと見極めるようにしましょう。