お座りやお手はしてくれるのに伏せをしてくれない。
すぐにじゃれついてきてしつけが出来ない。
どうやって覚えさせるのかよくわからない。
おやつが無いという事をきかない。
そういった方でも、犬に伏せを覚えさせることができるようにご紹介します。
まずは犬種などによる性格の把握をしよう
犬といってもその種類はさまざまで犬種によってある程度性格がかわってきます。
それによって、伏せが教えやすいかどうかが変わってきます。
そこで、大型犬と小型犬の特徴をご紹介します。
中型犬・大型犬はもともと猟犬や牧羊犬などの人間と一緒に働くという進化をしてきているものが多く、基本的に人間に対して好意的で従順なのでしつけはしやすいです。
身近なところだと盲導犬や警察犬です。
小型犬は、愛玩犬としての歴史が長いため飼い主に対する愛情欲求が強く、自分がリーダーになりたがる傾向が強いです。
小さい犬がよく吠えて、自分を主張したがるのはこの為です。
中型・大型犬と小型犬の傾向の違いを知っておくだけでも、これから犬をしつけるにあたっての基礎知識となります。
リーダーをはっきりさせる
お座り、お手、伏せの中で一番犬が覚えにくいのが伏せと言われています。
これは「伏せの姿勢は本当に安心できる時に見せる姿勢」だからです。
なぜかというと、犬が寝る姿勢に近いことからもわかるように、犬にとってはすぐに動くのに適していない無防備な姿勢だからです。
それに比べるとお座り、お手はすぐに動ける体制なので犬も覚えるのにそれほど抵抗がなく、しつけとしては簡単な方です。
ではどうやって安心できる環境を作り出すのかというと、飼い主と犬との主従関係をはっきりさせておくことです。
犬は群れで行動する動物のため、集団の中で自分より格下だと思っている相手には従いません。
反対にリーダーの言うことには絶対の信頼をもって行動してくれます。
飼い主がリーダーだということを覚えさせていないと、食べ物欲しさにその場しのぎのお手やお座りに終わってしまう事が多いので注意してください。
これを見分けるのは簡単で、犬が我慢をできない場合は、まず飼い主をリーダーと思っていない場合が多いです。
リーダーが誰かを教える
まず飼い主が誰か分からせるには悪いことをしたらちゃんと叱ること、「ダメッ」などと決まった声をだして犬を仰向けに倒してしばらく押さえこむと効果的です。
犬は、音や臭いでいろいろな事を記憶するので、音で覚えさせるのはとても効果があります。
また普段からも、犬の方をチラチラ見たり構いすぎたりしていると、犬が人間を格下と考えてしまうので注意しましょう。
特に小型犬に多くみられるのですが、甘えたり遊んだりすることに慣れ過ぎて、真剣にしつけをしようとすると逃げようとする場合があります。
ですがここは心を鬼にして、飼い主がしっかり「今は真剣なんだよ」ということを伝えていかなければなりません。
絶対にしてはいけないのは、時間が経ってから叱ることです。
時間が経つと何に対して叱られているのか犬が理解できないので、気を付けてください。
犬がちゃんと飼い主をリーダーだと認識してくれれば、自然と信頼関係を作ることができます。
子犬から飼い始めているなら問題はありませんが、ある程度成長していたり、吠え癖や噛み癖が付いているような犬の場合は主従関係を再構築するのが大変な時もあります。
そのような時はプロのトレーナーに相談するのが良い場合もあります。
伏せを教えるポイント
いよいよ伏せの教え方です。
このしつけ方は、新しい事を覚えさえるのに効果的なので覚えておくと今後使えます。
使うのは首輪、できればスマートカラー(鎖で出来た首輪の事)が良いです。
リードを引くと犬が首に直接的に刺激を感じるように出来ているため、間違った行動をしたときに体で覚えさせることができます。
「伏せ」と声を出しながら伏せの姿勢を首輪を使いながらゆっくりとさせ、出来たら大げさなくらいに褒めてあげましょう。
最初のうちはおやつをあげると効果的です。
反対に出来なかった時はリードを軽く引いて、違うんだよと教える。
もちろんおやつはあげてはいけません。
あとはこの繰り返しです。
大事な点は、決まった声をかけること。
出来たら褒めて、出来ない時は叱る。
やり過ぎると犬が不安になったり、怪我の元になるので気を付けてください。
ポイントを踏まえて伏せを教えよう
伏せだけに限りませんが、犬にしつけをする時のポイントは
・主従関係をはっきりさせて、信頼関係をつくる
・音と体で覚えさせる
・叱る時と褒める時はメリハリをつける
・愛情をそそぎ、甘えさせるときはしっかり甘えさせる
ことです。
主従関係さえしっかりできていれば、犬は飼い主に褒められるのが嬉しくて色々な事を覚えてくれるようになります。
愛情を持って怪我をさせないように注意しながらしつけてみてください。