なつかない犬

犬はどの飼い主にもすぐに忠実でなついてくれるイメージがありますが、なかにはまったく飼い主になつかない犬もいるようです。

当然なつかないのには理由がありますが、犬が飼い主になつかない時に考えられる理由をご紹介します。

上位者だと思っていない

飼い主はエサをあげるから犬がなついてくれると思っている人もいますが、犬社会は上下関係にとても厳しい社会でもあります。

特に犬は一番のリーダーに対して服従します。

家族の中で一番強いリーダーに対しては服従をしますが、それ以外の人にはそこまで服従しないのでなつかないこともあります。

これは普段から犬が飼い主の様子を見ていて、犬が感じ取ったリーダーに対して服従します。

また世話をしてくれる人が上位者だと感じることもあれば、エサをくれる人は下位の人だと認識したり、犬もよく家族の様子を見て判断しています。

犬は自分よりも下だと思えばなつきませんし、舐めた態度をとります。

なつかれるには、犬よりも上の立場だということを分からせる必要があります。

そして世話をしたり遊んであげることで、だんだんと服従してなついていきます。

犬よりも下の存在だと思われている

犬社会は上下関係がとても厳しいので、自分が誰に服従するか、また誰が自分よりも下の身分かを判断しています。

飼い主からは当然上だと思っていても、それを犬が認めているとは限りません。

犬がなつくのは自分とたくさん遊んでくれる人や、自分よりも上の存在だという人だけです。

自分よりも下の存在だと思われている飼い主のことは、ただエサをくれる人や散歩に連れて行ってくれる下の身分の人と思っているはずです。

まずは飼い主が上の存在だということを認識させて、それから可愛がってあげるとだんだんなついてくれます。

怖い存在だと思われている

人間でもどんなに世話をしてくれる人がいても、すぐに怒られたり叱られたりすれば、その人にはなつくことはありません。

犬も同じで飼い主は上の存在だと認識していても、怖い存在だと思えば怒られると思ってなつこうとはしません。

しつけの為だと言って叩いてしまったり、過度に犬を怒ってしまうと、犬も飼い主のことを怖がってしまいます。

なつくのは犬が一緒にいたいと思うからなつくのであって、怖い存在にはなつこうとはしません。

改善するには犬との良好な関係を築くことから始めなければなりませんが、叱る時は正しい叱り方をして関係を深めていくことが大切です。

世話をほとんどしない

犬は自分が一緒にいたいと思う人にはよくなつきます。

世話をよくしてくれたり、散歩に連れて行ってくれたりすれば犬も喜びますし、もっと遊びたいと思うでしょう。

犬がなつくのは飼い主とたくさん同じ時間を過ごすからであって、ほとんど世話をしない人にはなつくことはありません。

飼い主だからといっても犬は認識していませんし、犬は自分が上だと思った人に対して忠実でいます。

家族の中でも世話をよくしてくれる人や、エサをたくさんくれたり遊んでくれる人にはよくなつきます。

目を見すぎている

犬にとって目を見ることは威嚇していることでもあります。

人間は話をする時に目を見て話をしますが、犬にとっては相手を威嚇しているので、犬が怯えているかもしれません。

飼い主は自分よりも上の立場なので、その人に威嚇されれば怖がるのは当然です。

飼い主が可愛がろうとして真正面から目を見ていると、犬は上の立場の飼い主から威嚇をされていると勘違いして萎縮してしまうのです。

せっかく飼い主が可愛がろうとしていても、犬は怒られているのだと勘違いしているので、だんだんなつかなくなっていきます。

犬を可愛がりたいあまり目をよく見る行為は、犬にとってはマイナスな行動になってしまうので注意しましょう。

里親でもらってきた犬なら怯えているかも

犬を子供の頃から育てている家庭もあれば、犬を他の家から譲り受けたり、ペットショップに行って買ってきたという人もいるでしょう。

特になつかない犬の特徴としては、環境の変化と人間不信があります。

環境の変化は犬はまだ新しい場所に慣れていないので、不安に思っていますし、新しい飼い主に対して自分よりもまだ上だと思っていないこともあるでしょう。

これはいずれだんだんと慣れてくるので、すぐになついてくれるようになります。

他の家で飼っていた犬を譲り受けた時も、環境の変化は大きく影響しますが、前の家で飼われていた時のしつけに問題があるかもしれません。

前の家で叩いてしつけられた犬は、すぐに怒られると思ってなかなかなつかない傾向にあります。

新しい家に環境や優しい飼い主さんだと認識してくれれば、だんだんと慣れてくるので、時間がかかりますがなついてくれるでしょう。

犬とコミュニケーションをとって、なついてもらおう

犬との時間を大切にし、しつけや世話などのコミュニケーションをたくさんとることで、だんだんと飼い主に忠実になり、なついてくれます。

コミュニケーションをたくさんとって、犬との良好な関係を築きましょう。