犬に納豆をあげる時の注意点。量やネギに気をつけよう

大豆は「畑の肉」と言われるように、タンパク質を豊富に含んでいます。

生のまま与えるのは問題がありますが、加工食品については原則的に問題ないとされています。

そこで今回は、犬に納豆を与える際の注意点についてご紹介します。

細かく切り刻んであげる

犬の奥歯は、人間のように上が平らになっていません。

人間の犬歯の様に尖っているのです。

これは犬が基本的に肉食動物であることに起因しています。

犬の歯は肉を噛みちぎるのに便利なようにできており、草食動物や雑食動物のように咀嚼するようにはできていないのです。

犬は味覚が発達していないこともあり、あまり噛まずに飲み込んでしまうのです。

犬の消化器は人間に比べて丈夫ですので、あまり噛まなくてもちゃんと消化してくれるのですが、それはあくまでも本来の食べ物である動物性タンパク質の場合です。

納豆はタンパク質が豊富とはいえ、あくまでも植物性のものですから、ちゃんと噛まないとうまく消化してくれません。

あまり噛まずに飲み込んでしまうと、未消化なまま排出されてしまうこともあります。

これではせっかく納豆をあげてもちゃんと栄養になってくれません。

しかし、犬は咀嚼するのが得意ではありませんので、ちゃんと噛めといっても無理な話です。

ならば、最初から消化しやすいように刻んでおけば良いのです。

市販されている納豆の中には「ひきわり納豆」という最初から切り刻まれているものがあり、納豆を与える際は、ひきわり納豆の様に刻んで与えましょう。

最初から小さく切り刻んであれば噛まなくても消化しやすいですし、栄養にもなってくれるでしょう。

味付けをした納豆を与えない

人間が納豆を食べるときには醤油を入れたり、薬味としてネギを入れたりします。

最近は基本的に室内で飼われている犬も多いですし、納豆が犬の体に良いというのなら一緒に食事をするときに与えてしまいそうになりますが、これは絶対に止めてださい。

まず問題は、薬味に使われているネギです。

これは犬の体にとって大変有害なものです。

ネギにはアリルプロピルジスフィドという有機硫黄化合物が含まれています。

人間の体内にはアリルプロピルジスフィドを分解する酵素があるので摂取しても問題はないのですが、犬の体内にはこの酵素がないため摂取すると体内に回ってしまうのです。

アリルプロピルジスフィドには体内のヘモグロビンを変質させ、最終的には赤血球を破壊してしまう働きがあるのです。

犬がネギを摂取すると貧血を起こしたり、嘔吐を起こしたり、血液成分の入った尿を出すなどの中毒症状が表れます。

大量に摂取した場合は、命に関わるケースもあります。

ネギが入ったものは、犬には絶対に与えてはいけないのです。

また、醤油に含まれている塩分も問題です。

人間でさえ塩分を摂取しすぎると高血圧になってしまうのですから、犬にとっても同じことです。

特に犬の味覚は塩味を感じることができませんので、塩分の過剰摂取になりやすいです。

納豆を与えるなら味付けをしていないものにしましょう。

大量に与えない

納豆は発酵食品ですので、体内でガスが発生します。

人間でも納豆を食べ過ぎると体内にガスが溜まり、おならが出やすくなることが知られています。

これは犬にとっても同じことで、あまり大量に納豆を与えすぎると、体内で大量にガスが発生してしまうため、消化管にガスが溜まってしまいます。

消化管にガスが溜まると、胃捻転の原因になってしまうこともありますので、注意が必要です。

また、後述するように大豆アレルギーがある犬もいます。

いきなり大量に与えると、アレルギー症状で体調を崩してしまう可能性もあるのです。

犬に納豆を与える場合、無闇に与えるのではなく、少量を与えるようにしましょう。

目安としては小型犬で小さじ1杯、中型犬で2杯、大型犬で3杯ぐらいです。

大豆アレルギーの有無に注意する

アレルギーには個体差がありますが、大豆アレルギーの犬は存在します。

大豆アレルギーの犬に納豆を与えると、下痢や湿疹などを発症し、体調を崩してしまいます。

いくら納豆が犬の体に良いといっても、アレルギーを起こしてしまっては意味がありません。

大豆アレルギーのある犬に、納豆を与えることは止めてください。

もし、あなたの愛犬が納豆を食べたとき、口の周りが痒いようなしぐさを見せるようでしたら、大豆アレルギーの可能性があります。

注意してください。

適切に犬に納豆をあげよう

納豆はタンパク源としてだけではなく、血液サラサラ効果のあるナットウキナーゼを初めとする色々な栄養素を含んでいます。

犬に納豆を与えることで排便がスムーズになったり、骨が丈夫になったり、老化防止が期待できます。