忠誠心の高い犬ですが、一度信頼を失ってしまうと、なかなか心を開いてくれなくなってしまうことも多々あります。
そうした時に信頼を取り戻すにはどのようにすれば良いのでしょうか。
なんらかのきっかけで、犬から嫌われてしまった際に、その信頼を取り戻す方法をご紹介します。
1.目を見つめすぎない
目と目を見つめあうことは、犬にとってはまさにケンカの合図です。
犬の正面に立って、じっくりと見つめることは、犬にケンカを売っているも同然です。
犬のつぶらな瞳をつい正面からじっくり見たくなってしまう気持ちはわかりますが、それでは信頼関係を取り戻すことはできません。
目を見つめずにそらしたり、体を犬の正面ではなく横にずらすなどして、「ケンカをする気はないよ」ということを伝えましょう。
犬がこちらに興味を持っていることが確認できたら、成功したと言えるでしょう。
2.いきなり近づかない
人間であっても、あまり信用のできない人がいきなり近づいてきたら身構えてしまいますよね。
犬も同じで、一度嫌われてしまった場合、急に近づくことは避けたほうがベターです。
犬に近づく際は、ゆっくり、犬の動きを見ながら驚かせないように近づきましょう。
もしそこで起こっているそぶりを見せた場合は、一旦近づくことを諦め、また時間をあけて挑戦するのが良いです。
もちろん走って近寄って行ったり、どしどしと音を立てて近寄るのもオススメできません。
コントロールが難しい子供などと犬を近づける際は、犬にしっかり首輪とリードをつけて守ってあげるなどの工夫が必要です。
3.大きな声を出さない
聴覚の優れている犬は、人間よりも音に敏感です。
驚かせてしまうので、人間が聞いても「大きい声だな」と思うような音量では決して話さないようにしましょう。
話しかける時は、犬の表情を伺いながら、普段通りの音量で、決して高音で叫んだりせず落ち着いた声で話しかけてあげましょう。
飲み会の後などは、無意識にのうちに声が大きくなりがちです。
家に飲み会から帰ってきたお父さんなどがいる場合、そっと別の部屋に入れてあげる、ケージに入れてあげるなどの配慮をし、犬が驚いてしまうことを未然に防ぎましょう。
4.手の匂いを嗅がせる
近づいても逃げずにその場で止まってくれていたら、スキンシップをとるチャンスです。
とはいえいきなり顔や体を撫でると犬はびっくりしてしまいます。
初対面の犬同士が接近する際は、まずお尻の匂いを嗅がせあったりしますよね。
まずは、犬にとっての挨拶とも言える「匂いを嗅ぐ」という行為をさせてあげてください。
近づいても怒ったそぶりを見せてこなければ、ゆっくり手を犬の前に出してみましょう。
少しずつ、匂いを嗅ぎによってくるはずです。
手の匂いを嗅がせて慣れさせたら、少しずつ触れるなどのスキンシップができるようになるでしょう。
5.おやつを与える
やりすぎると甘やかしてしまうため、使いすぎてはいけませんが、おやつを与えることも大きな効果があります。
すぐにおやつを与えるのではなく、手のひらにおやつを握ったままゆっくり近づき、宝探しゲームのようにおやつを隠したり見せたりするなどスキンシップを取りながら与えてみましょう。
遊んでもらえたということと、おやつがもらえたという2つのことから、犬の警戒心を解くことができます。
ただしこの手法を使いすぎると、「不機嫌になればおやつがもらえる」「吠えたらおやつがもらえる」など誤った教育をしてしまうことにもつながりかねません。
ここぞ、という時まで取っておくのが賢明です。
6.かまい過ぎない
人懐っこいイメージのある犬ですが、かまい過ぎると嫌われてしまいます。
特に子犬などは動きがかわいらしく、ついつい犬が疲れているにも関わらず、人間の都合で遊ばせてしまいがちです。
遊ぶ気分でなく、ゆっくりくつろいでいたい気分の犬を無理やり遊ばせようとすると、嫌われてしまいます。
犬が息切れを起こしていないか、眠りたそうにしていないか、喉が渇いた様子は見せていないか、トイレに行きたそうにしていないか、など。
しっかりと観察し、犬が遊びたくない時に無理やり遊ばせる、ということがないようにしましょう。
あくまでも人間が犬に合わせる、という考え方が大切です。
7.香水をつけるのをやめる
犬は人間の約6,000倍の嗅覚を持っています。
上で述べたようなことはしていないのに、なぜか犬に嫌われてしまう…という方は、もしかすると犬にとっては匂いが強すぎるのかもしれません。
タバコを吸った後であったり、強い香水などの香りものをつけたりはしていませんか?
また、体臭がきつ過ぎたりはしませんか?
犬にとって嗅覚が刺激されすぎてしまうために、近寄りたくても近寄れないのかもしれません。
犬の信頼を取り戻すためには、匂いのきついものをつけないようにしましょう。
犬は自分の周りから自分の匂いが消えてしまうことを好まないため、犬の匂いがしっかりついたタオルやおもちゃなどを持って安心感を与えることもオススメです。
犬が怖がっている・嫌がっている原因を探りまた信頼してもらおう
人間が大好きで、飼い主に逆らったりすることの滅多にない犬ですが、場合によっては人間を嫌いになってしまうことがあります。
犬に嫌われてしまった場合は、犬がなぜあなたを嫌いになってしまったのか、まずはそれを探ることが重要です。
犬との信頼関係を築くためにも、まずは犬の嫌がることをしていないか振り返り、適切な対処法を取っていくようにしましょう。