犬の突然死は最近増えてきていると言います。
それは大きくみてみると、環境的要因の関連性も否定できません。
人間とはちがい、犬の場合、突然死にいたってしまったとしても、その要因は解明されないことが多いのです。
なぜかというと、病理検査にまわすには高額なお金がかかり、また動物病院ではおこなっていないため、獣医学専門の機関に頼まなければなりません。
また、我が子同然に思ってきた愛犬に何度もメスを入れ、それだけ時間もかけたとしても、死因は解明されないことのほうが多いからです。
そのため、そこまでして原因を追究する飼い主は非常に少ないといえます。
ですが、今後のために、死因を考えることは、あとで、新しいパートナーにめぐり逢えたときに生かせることでしょう。
ここではいくつか考えられる突然死の原因を挙げていきます。
生まれつきのもの(先天的要因)
もともとブリーダーが無理な交配をつづけたために、先天的にからだの弱い個体にしてしまったということが考えられます。
見た目にはあまりわからない個体であったがために、見過ごされてきたといえます。
外側からみて、素人目にはなかなかわからないものでもあるので、ちゃんとした評判のよいペットショップで説明を受けてから買うことで、未然に防げます。
心臓や脳の血管の問題
犬の突然死の原因には様々なものがありますが、中でも可能性として一番考えられやすい原因として心臓や脳、の病気によるものがあります。
もともとの遺伝的要因も加わって、心臓の弱い子であった場合、なんらかのほかの要因、ストレスや人間と同じく運動不足などによる肥満から、血管がつまりやすかったために心臓や脳に影響をあたえ、突然死につながりやすくなったのではないかと考えられます。
予防については、人間と同じように、基本的な生活習慣を見直し、運動をさせ、そのあとに水をきちんと飲ませ、ストレスや負担をかけないように犬の健康を気遣ってあげる事が大切です。
環境的要因
今の時代、化学物質にあふれ、何を生産するにも化学物質を使わなければ生きていけなくなっています。
この人間の欲求とそれに伴う生産が、環境を汚し、壊していき、そのことがほかの動物たちに与える影響はとてつもなく大きいといえるでしょう。
化学物質の汚染は、大気、水、土じょうに及びます。
その化学物質がまざった水は犬のからだにも自然に取り込まれます。
それが突然死の原因につながらないとは言い切れないでしょう。
とくに理由がわからないことが多い突然死であれば、これが、最近増えてきていると言われている犬の突然死になっている可能性はあります。
また、衛生面という意味での、犬をとりまく環境に注意してやることもだいじです。
汚い小屋に追いやられ、つなげっぱなしで、散歩に連れて行かないなどの環境であったなら、突然死を引き起こす可能性も高くなります。
ストレス的要因
上記の環境からくるストレスも大きいのですが、上記と関連づけて考えなければなりません。
人間と同じで、あらゆることがストレスになりえるのです。
十分な運動をさせないだけでなく、日中は家でひとりでいるような犬も少なからずいます。
犬は、群れの動物です。
そこが猫とは大きく違います。
人間と一緒に仕事をし、食べて、寝て、と群れで行動することが当たり前の生き物にとって、ひとりさびしくいなければならないことは大きなストレスとなり、それが原因で突然死につながることもあります。
感染症
犬の感染症である犬ジステンパーなどのウィルス感染によって突然発症し、感染力が強く致死率も高いため、あっという間に容態が悪くなり死に至るケースがあります。
感染力が強いゆえに、どこからそういう状態になるかわからないため、予防といっても、難しいこともあるでしょう。
雷などのショック死
犬はたいてい雷をひどく嫌います。
あれだけの轟音が、空から響くのです。
人間の大人でさえも、大の雷嫌いという人が多いのですから、犬たちには相当おそろしいはずです。
雷が鳴った後に亡くなったというのもよく聞かれますので、雷などの原因で、ショック死というのはあるのではないかと言われています。
一見突然死にみえるだけで突然死ではない
突然死はその言葉通り突然死ぬということですが、予兆というのが必ずどこかにあるはずです。
それでも一見みたところ、いつもいっしょにいる飼い主でさえも、そのシグナルは見落としてしまうこともあります。
目や耳、歯などに異常が無いかどうか、呼吸がおかしくないか、食欲が急に落ちたりしてないか、下痢などの排泄物に何かしらの問題ないかをできるだけ観察していくことが大切です。
日記をつけることもオススメです。
突然死に見えても、実際は潜在的になんらかの原因がかくされていたということも少なくありません。
突然死してしまった犬の原因は探りすぎないことも大切
以上のように、様々な原因で起こる突然死ですが、実際のところ死んでからわかるということも多いのです。
元々心臓が弱かったなどや、また犬種によって、突然死しやすい犬種も存在します。
特定の病気に弱い個体もいます。
原因を見落として、知らずに突然死までになってしまったということが多くあります。
そのため、突然死になる前に原因を理解してから治療して、治そうとするというのが非常に難しいのです。
ですが何かしらいつもと違うところを見つけることで、突然死の予防はできるかもしれません。
防げる可能性があるなら愛犬の観察をつねにできるだけノートなどにつけて、気を付けてあげましょう。
一緒にいれる時間はおもいっきり遊んで、後悔のないように、短い人生であったとしても、愛情をできるかぎりそそいであげましょう。