猫にマイクロチップを入れるという話を聞いたことはありませんか。

マイクロチップって?どこが管理しているの?何が登録されるの?

愛猫にマイクロチップを埋めると考えると、どうしても怖くなってしまいますよね。

そこで今回は、猫にマイクロチップを装着するメリットをご消化いします。

飼い猫の「住民登録」となる

マイクロチップを装着することで、飼い猫の情報(飼い主の氏名や住所、装着した日にちや動物病院の名前等)が「AIPO(動物ID普及推進会議)」という団体に登録されます。

また、世界で一つのID(個体識別番号)を与えられ、いわば飼い猫の「住民登録」を行うことが出来ます。

迷子になった時に見つけやすくなる

もし飼い猫が迷子になった時、また災害に遭って離れ離れになった時など、保健所などに保護された飼い猫のIDを調べて、飼い主(あなた)を見つけることが出来ます。

IDの情報を読み取るリーダーは全国の保健所や動物愛護センター、動物病院などに設置されており、装着時に登録したデータを元に飼い主を探すシステムになっています。

野良猫として捕獲された場合でも、マイクロチップを確認することで処分を免れることが出来ます。

迷子札のように外れたり壊れたりする心配がなく、一度装着すればずっと使い続けることが出来るので、万が一迷子になった時、見つけやすくなるでしょう。

もしマイクロチップを装着した後で迷子になった時は、速やかに保健所や動物愛護センターなどに連絡し、飼い猫の特徴、マイクロチップを装着していることを伝えておけば、該当する猫を見つけた時にIDを検索してくれるはずです。

飼い猫の盗難防止になる

マイクロチップを装着していれば、万が一飼い猫が盗難に遭った時も、連れ去った犯人が動物病院に連れていった時などに装着していることが分かれば、そこからあなたの身元を割り出してくれます。

これは、高価な動物を盗む悪質なブローカーの存在を摘発する手段として、大いに役立ちます。

飼い猫の遺棄を防止する

もし何らかの事情で飼えなくなった場合でも、野良猫として保護された時、マイクロチップの情報から飼い主の存在が分かるので、安易な遺棄を防ぐことが出来ます。

マイクロチップの装着は、「責任を持って飼う」気持ちの現れであり、猫を捨てる気持ちの抑止力になります。

飼い猫の「パスポート」にもなる

海外に飼い猫を連れて行きたい場合、輸出検疫を受けなくてはなりません。

渡航先の国では入国に関してマイクロチップの装着を義務付けているところもあり、予め済ませておくことで、様々な手続きを簡略化出来ます。

EU加盟国では、マイクロチップの装着と獣医師による「犬・猫のパスポート」の作成が義務付けられており、旅行中はこれを携行する必要があります。

マイクロチップの装着・登録について

マイクロチップの装着は、取り扱いのある動物病院にお願いします。

病院により費用は異なりますが、大体一万円以内で収まるところが多くなります。

自治体によっては補助金を出しているところもあります。

マイクロチップは、直径約2ミリ、長さ約12ミリのICチップで、猫の背中(肩甲骨あたり)の皮下に注射して埋め込みます。

装着する当日は、医師による問診(既往歴やワクチン接種の有無、体温測定)などがあり、専用の注射器を用いて装着が行われます。

挿入後の一週間は、お風呂は控え、激しい運動もさせないように気をつけます。

もし、注射した箇所が腫れたり、気になる症状が出た場合はすぐ病院に連れていきます。

また、マイクロチップが正しく読み取れるか病院で確認してもらう必要があります。

マイクロチップの情報は、「AIPO(動物ID普及推進会議)で登録・管理されます。

登録出来る情報は、「IDナンバー、飼い主の氏名・住所・電話番号、猫の名前・種類・性別・去勢や避妊の有無、獣医師の情報・動物病院の情報、装着した日時」です。

病院で渡される登録申込書に必要事項を記入し、医師による証明をもらいます。

「飼い主控」は登録情報の変更の際に必要になるので、大切に保管しましょう。

登録料の1,000円を添付されている振込用紙を使って郵便局で振り込み、受領書を登録申込書に貼り付けます。

バーコードが付属されているので、登録申込書の所定の位置に貼り、セットされている返信用封筒でAIPOに送ります。

その後、2~3週間で「登録完了通知」が届きます。

この「登録完了通知」は登録情報の変更の際に必要になるので、大切に保管します。

引っ越し等で登録した情報を変更する場合、「飼い主控」か「登録完了通知」のどちらかをコピーし、コピーした方に変更箇所を訂正・記入し、郵送かFAXでAIPOに送ります(変更はインターネットでも可能です)。

登録したデータの検索は、一定の手続きをした人間のみが可能です。

もし検索が必要になった場合は、直接AIPOまで問い合わせてください。

いなくなった時にマイクロチップが役に立つ

マイクロチップの最大のメリットは、やはり飼い猫の情報が確実に分かることです。

最近は、避妊・去勢手術をする際に一緒にマイクロチップを挿入してもらう飼い主も増えています(奨励する自治体が増えて、補助金を出すところも多いです)。

マイクロチップ自体も進化していて、装着した状態で猫の体温を測ることが出来たり(お尻に体温計を突っ込まれるストレスがなくなりますね)もします。

装着すれば、もっと安心して飼い猫と暮らせるマイクロチップ、一度考えてみてはいかがでしょうか。