短い耳、丸い顔が特徴的なネザーランドドワーフ。

可愛らしい見た目から、うさぎの中でも非常に人気の高い種類です。

ピーターラビットのモデルになったとも言われているネザーランドドワーフは、どのようなうさぎなのでしょうか?

ネザーランドドワーフの性格、値段、寿命などの特徴をご紹介します。

ペットとして飼育されているうさぎの中で最小

ネザーランドドワーフは、「ドワーフ(小人)」という名前の通り、大人になっても全長が25cmほど、体重が1kgほどで、ペットとして飼育されているうさぎの中で最も小さい種類です。

ただし、これは純血種の場合であり、他の種類のうさぎとの混血の場合、これよりもっと大きくなる可能性があります。

うさぎの遺伝子の中には「ドワーフ因子」と呼ばれる、体格の成長を抑制する因子が含まれています。

これを両親のどちらからか受け継いだ場合はあまり大きくなりませんが、両親どちらからも受け継がないと少し大きめの体格になります。

純血種のネザーランドドワーフでもドワーフ因子を受け継いでいない個体もおり、その個体は標準値より大きくはなりますが、ネザーランドドワーフの両親から生まれてきているので、純血種であることには変わりありません。

ピーターラビットのモデルになった…というのは嘘

イギリスの絵本作家であるビアトリクス・ポター。

彼女の代表作として「ピーターラビットのおはなし」シリーズを挙げる人が多いでしょう。

それらの話に登場するピーターラビットのモデルはネザーランドドワーフであると言われていますが、そう言われているのは日本だけのようです。

確かにビアトリクス・ポターはピーターと名付けたうさぎを飼育し、そのうさぎを元に「ピーターラビットのおはなし」シリーズを書き上げました。

しかし、モデルとなったピーターは耳が長く、ネザーランドドワーフの特徴(耳が短い)はありません。

しかも、種類は「ベルジアンヘアーラビット」でした。

このことから、「ピーターラビットのモデルはネザーランドドワーフ」であるというのは嘘であるといえます。

元気で活発な性格

ネザーランドドワーフは、小さくて可愛らしい外見に反して、元気で活発、活動的な性格をしている個体が多いです。

それでいて、人懐っこく、飼い主の足元にまとわりついたりして、飼い主に対して抱っこをせがむ個体もいます。

反面、ちょっとしたことに驚きやすく、攻撃的で飼い主になかなか懐かない個体もみられます。

これは、ネザーランドドワーフを作り出すときに交配した野生のアナうさぎの性格の名残です。

しかしながら、ネザーランドドワーフは犬や猫のように鳴き声をあげることはなく、温厚で友好的な性格をしている個体も多いため、ペットとして人気が高いです。

寿命は5年から10年くらい

ネザーランドドワーフの寿命は、5年から10年くらいであると言われています。

大型種のフレミッシュジャイアントの寿命が7年から8年くらい、垂れ耳が特徴的なホーランドロップが6年から8年くらいであると言われているため、それらよりかは長生きする可能性が高いといえるでしょう。

また、医療技術や生活環境の向上により、平均寿命は上がってきています。

かつて「うさぎには水を与えてはならない」と言われていましたが、過剰な水分は下痢を招いて危険ですが、ある程度の水分は健康を維持するために必要です。

健康で長生きしてもらうためにも、常に新鮮な水が飲めるようにしてあげましょう。

そして、エサの食べ過ぎや運動不足に注意しましょう。

値段は1万円から7万円くらいとかなり開きがある

ネザーランドドワーフの値段は、1万円から7万円くらいであると言われています。

1万円から7万円とかなりの差があるのは、「血統書」の有無により決まります。

当然、血統書が付いているネザーランドドワーフは高額になります。

血統書付きのネザーランドドワーフが良い場合は、それなりの出費になることを考慮して、購入するか決めましょう。

その場合、ネザーランドドワーフ専門のブリーダーから購入するか、うさぎ専門のショップに行くと良いでしょう。

それに対し、血統書が付かないものやネザーランドドワーフと他の種類のうさぎとの混血の個体は、値段が下がる傾向があります。

もちろん、血統書の有無や混血かどうかでうさぎ自身の価値が下がるということはありません。

これから生きていく上でかかってくるエサ代や治療費などの飼育費用は、血統書の有無や混血かを問わず、平等にかかってくることをしっかり頭に入れておきましょう。

カラーバリエーションが豊富

ネザーランドドワーフの魅力のひとつがカラーバリエーションが豊富なことです。

ネザーランドドワーフのカラーは、大きく分けて以下の5つのグループに分けることが出来ます。

・セルフ体全体が単一の色の毛で覆われているもの。

ブラック、ブルー、チョコレート、ライラックなどが該当します。

・シェイデット耳、鼻先、しっぽ、足、目の周りが濃い色になる。

セーブルポイント、トートイズシェル、サイイアミーズセーブルなどが該当します。

・アグティー体の上部から側面にかけて何色か混じりあって縞模様を形成しているように見える。

チェスナット、オパール、リンクスなどが該当します。

・タン目の周り、鼻の穴、あごにかけての線などに白またはオフホワイトの色素が混じるもの。

シルバーマーティン、オター、タンなどが該当します。

・その他上記4つの特徴に該当しないもの。

ヒマラヤン、オレンジ、フォーン、ブロークンなどが該当します。

特徴や習性をしっかりと学んで飼育しよう

ネザーランドドワーフの性格、値段、寿命などの特徴を見てきました。

ピーターラビットのモデルであるというのは、残念ながら事実とは異なりました。

ネザーランドドワーフは見た目も可愛らしく、活発な性格でカラーバリエーションが豊富なことが魅力です。

反面、驚きやすく、体が小さいため骨が脆く、骨折しやすい一面もあります。

飼育するのであれば、ネザーランドドワーフの特徴をよく把握し、最後まで責任を持って接してあげましょう。