新しい犬を家に迎え入れるとき、オスがいいかメスがいいか悩んだりすると思います。

わんぱくなオス犬も可愛いですし、大人しく、よく懐くメス犬もとても魅力的です。

ペットショップに行けば、たくさんの子犬たちに出会うことができます。

しかし、一般的にはオスよりもメスのほうが値段が高かったりします。

そうした値段の違いには、どのような理由があるのでしょうか。

1.出生率の違い

人気の高いプードルやチワワなどは、特にオスとメスの値段の違いが顕著です。

まずひとつの大きな理由は、メスの数のほうが少ないということです。

これは犬種にもよりますが、オスとメスの出生比率は1.1ではありません。

犬の場合には、全般的にオスの出生率が低い傾向があります。

この出生率の違いには、さまざまな理由が考えられます。

染色体などによる雌雄を決定する仕組み自体ももちろんです。

また、メスばかりが多いと、数が増えすぎてしまう可能性もあります。

そうした長い営みや自然の摂理の中で形成された現象なのかもしれません。

2.メスを手元に残す

もうひとつ大きな理由としては、ブリーダーの存在が大きく関わっています。

何匹も生まれる仔犬の中でも、子どもを産むことのできるメスは貴重な存在です。

オスと比較すれば、ブリーダーにとってその価値は何倍にもなります。

そのため、ブリーダーは自分の手元にメスを残したがります。

出生率の違いもあり、よりメスの流通量が少ない理由のひとつになっています。

犬も人間と同じように、生涯に出産できる回数は限りがあります。

そのため、新しく生まれてくるメス犬というのはとても大切です。

ですので、メス犬が生まれても手放さないことが多いそうです。

3.メスのほうが体が小さい

犬や猫などのほ乳類は、全般的にメスのほうが体が小さいという傾向があります。

そのため、大きくなりすぎないメスは、可愛がられたりします。

特に日本では、ペットとして犬を飼うときに、その大きさが重要なポイントになっています。

犬の場合には、小型犬や超小型犬にとても人気が偏っています。

散歩や飼うときの大変さや、住宅事情というのも大きく関係しているでしょう。

「犬は飼いたいけど、あんまり大きくなるのは…」と考えることはありませんか。

多くの人がそんな風に考えることで、余計にメス犬に人気が集まります。

そのため、より貴重になるので値段が上がってしまいます。

4.小型犬はメスが人気

体の大きさ以外にも、オスメスで性格にも多少の違いが見られます。

一般的には、メスのほうが大人しく、手なづけ易いと言われたりします。

犬の性格は飼い主の好き好きと言う部分が大きい要素です。

オス犬は、とても人懐っこく、甘えん坊な性格な犬が多いです。

そのやんちゃっぷりや、わんぱくさが魅力だと感じる人も多いでしょう。

しかし、やはりメスのほうが、攻撃的な性格や少なめと言えます。

特に単身で犬を飼ったり、高齢のほうが世話をするには聞き分けの良い子を希望するほうが多くいます。

そうすると、やはりオスよりもメスのほうが良いかなという気持ちになるのでしょう。

5.性格の違い

全体的な性格や行動も、やはりオスメスで異なる部分があります。

オスよりもメスのほうが大人しく、しつけも入り易いということがよく言われたりします。

こうした性格の違いは、長く犬といっしょに生活する上で大切な部分でもあります。

散歩をするときのマーキング行為であったり、オス犬の場合には手を焼くこともあるでしょう。

しつけやそうした手のかかる部分が、犬を飼う醍醐味と思うほうもいるでしょう。

しかし、最近ではやはり手のかからない大人しい子というのが、人気を集めています。

性格というのは個体差が大きいので、実際に仔犬の段階ではなんとも言えない部分も多くあります。

それでも、なんとなくおしとやかで聞き分けの良いお嬢様というイメージで、メス犬が好まれるという傾向は存在します。

6.メスは去勢に費用がかかる

仔犬を飼うときには、その後に去勢や避妊手術をさせることも多いでしょう。

特にメス犬を飼うときには、望まぬ妊娠や出産を防ぐために、避妊手術をする割合が高いです。

去勢や避妊にかかる費用ですが、オスの去勢手術は2、3万円でできることがほとんどです。

しかし、メスの去勢手術の場合には、3〜5万円程度かかるケースが多いです。

オスメスで、微妙にそうした飼育にかかる費用が変わってきます。

そのため、オス犬を希望したり、メスはお金がかかるというイメージを持つ人もいます。

ペットショップでは、買い手がつかないことを避けるためにオスを多く仕入れることもあります。

また、そうした理由から、ブリーダーがあえて流通させないこともあったりします。

犬のメスのほうが高価な理由を知ろう

見た目ではそれほど変わりがなくても、オスとメスでは微妙な性格の違いがあります。

オスメス、どちらも可愛い犬ではありますが、やはり飼ってからのことを考える飼い主さんも多いです。

また、良い犬を提供するブリーダーとしては、子どもを産むことのできるメスはとても貴重な存在となります。

こうした理由で、メス犬は人気が高かったり、希少価値があると言えます。

こうした複合的な要因で、オスメスで微妙な値段の差が生じてしまうようです。