ウェルシュ・コーギーにはペンブローク種とカーディガン種の二種類がいます。
カーディガン種は、ヨーク公(後のイギリス国王ジョージ6世)が宮廷でペットとして飼ったことで有名になりました。
日本では圧倒的にペンブローク種の方が人気なのですが、カーディガン種も絶えず一定の人気を保ち続けてきている犬種です。
そんなカーディガンウェルシュコーギーの性格・寿命・値段など気になるポイントについてご紹介します。
賢く優しい性格でしつけは難しい
コーギーはイギリス王室で子供の遊び相手として数多く飼われていました。
この事からもわかるようにとても賢く、高い順応性を持った優しい性格をしています。
機敏で好奇心旺盛でとても遊び好きの性格です。
ペンブローク種と比べると、カーディガン種の方がどっしりとした落ち着きがあり、興奮しにくいという性格の違いがあります。
穏やかな性格ですが、警戒心が強く見知らぬ人にはなつきません。
見知らぬ人が家に入ってくると、吠えて飼い主に教えてくれるので番犬にはもってこいですが、来客の多いご家庭だと少々手を焼かされることになるかもしれません。
飼い主に対してとても愛情深い性質を持っています。
しかし、しつけは簡単ではありません。
コーギーはとても賢いために、飼い主によくない対応があるとそこを見抜かれ、主従関係が逆転してしまうことがあります。
曖昧な態度ではなく毅然とした態度で、常に一貫したルールを教えていってください。
そうしないと噛み癖、吠え癖、暴れ癖といったよくない癖が着いてしまいます。
牧畜犬の、家畜の足を噛んでその動きをコントロールするという本能から、人の足が気になって噛んでしまう子もいます。
子犬のうちから、人の足を噛んではいけないことを教えてあげてください。
小さなお子さんのいるご家庭では特に注意が必要です。
しっかりしつけられれば、飼い主の気持ちをよく読みとり、飼い主が望む行動をとってくれる、とても忠実な愛犬になってくれます。
小型犬ですが非常にタフで運動量が必要
コーギーは元々放牧に使われていたハーディング・ドッグです。
そのため、小型の犬ですが非常に健脚で力が強いです。
活動的で疲れを知らないタフな犬種で、機敏な動きで早く走り、跳躍力もあります。
そのため、日常の散歩だけだと運動不足になってしまいます。
肥満しやすい犬でもあるので食事の管理と、散歩の他にも毎日たくさん運動をさせてあげてください。
元牧羊・牧畜犬の本能から、飼い主と共に仕事をすることを好む犬種です。
元々攻撃的な犬種ではないのですが、運動や仕事、飼い主とのコミュニケーションが不足するとストレスから攻撃的になってしまうことがあります。
フライングディスクやアジリティなどのように、思いっきり走り回れて、飼い主と共に楽しむことのできるスポーツでストレスを発散させてあげてください。
暑さや寒さにそれほど強くないので室内飼いが基本です。
可能ならば、自由に庭に出入りできて遊び回れる環境を作ってあげてください。
コーギーは短毛種ですが、ダブルコートで柔らかく厚い下毛が密集しており、喚毛期は抜け毛があります。
通常は週1回のブラッシングで十分ですが、喚毛期には週2〜3回以上ブラッシングしてあげましょう。
寿命は10〜12歳。脊椎や腰を痛めやすい
カーディガンウェルシュコーギーの寿命は10〜12歳です。
寒い地方原産(イギリスのウェールズ地方)の犬種なので、日本の高温多湿の気候には弱く、夏場は暑さですぐぐったりしたり、皮膚疾患を患ってしまったりします。
夏場はエアコンをつけて、過ごしやすい環境を整えてあげましょう。
短足で、脊椎や腰を痛めやすい犬種ですフローリングの床にカーペットを敷いたり、階段にコルクを敷くなどの滑り止めの処置を施してあげましょう。
特に気をつけなければならない病気は「股関節形成不全」があります。
この病気は遺伝性疾患なので、子犬を購入するときに親犬がこの病気にかかっていないかを確認することが大切になります。
その他、気をつけたい病気としては「進行性網膜萎縮症」、「椎間板ヘルニア」。
たまにみられる病気には「尿路結石症」、「進行性網膜萎縮症」があります。
また、コーギーの場合はヘルニア以外にも、「変性性脊髄症」という原因不明の病気もあります。
この病気は10歳くらいから発症する病気です。
後ろ足を地面に摺り足するように擦りながら歩くようになり、次第に動かなくなってしまいます。
病が進行すると前足も後ろ足を同様に動かなくなり、最後は呼吸もできなくなってしまいます。
治療法はなく、発症すると3年ほどで死亡してしまいます。
おかしな歩き方を見つけたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
子犬の値段の相場は10万~20万プラス輸送費・手数料
子犬の値段の相場は10万~20万くらい(里親募集で譲ってもらう場合には3万円~が相場)です。
親犬がドッグショーの受賞犬だったり、良い血統の犬だと30万を越えることもあります。
毛色によって値段が大きく変わることはあまりありませんが、たまに希少性のある長毛の子犬が生まれると、その子は値段が跳ね上がったりもします。
コーギーは遺伝性の疾患が多い犬種です。
親犬が先に上げた「股関節形成不全」などの遺伝性の病気にかかっている場合は、リスク持ちの子犬は人気がないので値段が安くなることが多いです。
他の犬種では生後6カ月を過ぎると、値段が下がっていって安く買えたりもするのですが、カーディガンウェルシュコーギーの場合は売れ残ることはまずないので、望み薄です。
カーディガンウェルシュコーギーを購入したい場合、ペットショップや保護施設ではよほどのことがない限りまず出会えません。
日本ではあまり流通していない犬種なので、ブリーダーさんをインターネットで検索した方が早いです。
日本でも何人かブリーダーさんを見つけることができます。
しかし、生まれた子犬達はすぐ引き取られて行ってしまいます。
あらかじめ、ブリーダーさんに子犬の予約をしておくことをオススメします。
また、カーディガンウェルシュコーギーは子犬の値段そのものに、海外から取り寄せや、国内で予約をするときの輸送費や手数料などが上乗せされます。
そのため、先に上げた値段よりも高くなることが多いです。
飼い主想いの素晴らしい犬種カーディガンウェルシュコーギー
日本では入手するのがなかなか難しいカーディガンウェルシュコーギーですが、飼い主想いでペットとしてもとても優れていている、素晴らしい犬種と言えます。