縞模様やふわふわのしっぽなどが特徴的なシマリスは、愛くるしく人気があります。

しかし、シマリスを飼ってみたいなと思う人も多いと思いますが、動物を飼うと必ず別れのときがやって来ます。

シマリスの寿命は何年くらいなのでしょうか。

シマリスの寿命についてご紹介します。

飼育下での寿命は5年から7年くらい

シマリスの飼育下での寿命は5年から7年くらいと言われています。

中には10年以上生きたものもおり、寿命には個体差があります。

ペットとしてシマリスを飼育する上で重要なことは、「必要な運動量を確保すること」です。

シマリスは元来かなりの運動量がある動物です。

飼育下ではどうしても運動量が減っていまい、体を動かせないことに対してのストレスが溜まり、ストレスで寿命が短くなってしまう可能性があります。

ケージの中に回し車を設置してあげたり、部屋の中で自由に散歩出来る時間を作ってあげましょう。

なお、リスは決まった場所で糞や尿を出す習慣がありません。

部屋の中を散歩させるときは、大事なものを汚されたりしないように気を付けましょう。

野生での寿命は2年から5年くらい

シマリスの野性下での寿命は2年から5年くらいだと言われています。

ペットとして飼育されているシマリスと違い、野性のシマリスはエサを自分で確保しなければなりません。

エサも必要な分を必ず確保出来るとは限りませんし、他のシマリスとのエサを巡るケンカや縄張り争いもあります。

ヘビやワシなどの猛禽類、キツネなどの天敵に襲われて死んでしまう心配もあります。

怪我や病気になっても、病院に行くことも出来ません。

そのため、ペットとして飼育されているシマリスと比較して、野性下のシマリスは寿命が短くなってしまう傾向があります。

寿命と冬眠

シマリスはハムスターやラットなどと同じげっ歯類の仲間です。

げっ歯類の他の動物と異なり、シマリスは冬眠をします。

最近、シマリスには冬眠を司る特殊なタンパク質があることが分かってきました。

このタンパク質が脳に集まることにより、シマリスは冬眠に導かれると考えられています。

冬眠をすることにより体温が下がり、心拍数や呼吸が大幅に減少します。

その結果、エネルギー消費を抑えられ、「冬眠をするから長生きする」と考えられてきました。

しかし、冬眠をしたが短命なシマリスや冬眠をしないが長生きなシマリスも存在し、必ずしも冬眠をするから長生きだとは言えません。

オスとメスの寿命の差

シマリスは生後1年で性成熟し、大人になります。

オスと比較してメスの方が基礎代謝が低いため無駄にエネルギーを消費せず、長生きしやすい傾向があると言われています。

また、シマリスは縄張り意識が強い動物で、オス同士を同じケージで飼育するとケンカをしてしまい、最悪の場合死に至ることも考えられるため、メスよりも早く寿命が来る可能性があります。

しかし、メスはオスと違い、妊娠・出産することが出来ます。

妊娠・出産は体に負担をかけるため、出産回数が多くなればなるほど体にかかるストレスや負担は多くなり、寿命を縮めてしまう可能性があります。

寿命には個体差がありますが、オスメスともに負担がかからないように飼育するのが寿命を伸ばすコツであると言えます。

ホワイトシマリスとシマリスの寿命差

「ホワイトシマリス」とは、その名の通り「体毛が白く黒い目をしたシマリス」です。

通常の茶色の体毛のシマリスと比較して個体数が少なく入荷数も少ないため、2倍から4倍近くの値段で取引されています。

また、「白い体毛で赤い目をしているシマリス」は「アルビノシマリス」と呼ばれています。

ホワイトシマリスは通常のシマリスの亜種であるため、通常のシマリスと同じ飼い方で問題なく、寿命も同じくらいです。

それに対し、アルビノシマリスは先天的な色素欠乏で白い体毛に赤い目になる因子を持っています。

そのため、通常のシマリスやホワイトシマリスに比べて体が弱く、寿命が短くなる可能性があります。

シマリスの寿命を縮める病気

動物にはそれぞれかかりやすい病気があり、寿命を縮めてしまう原因のひとつです。

シマリスの寿命を少しでも伸ばすために、シマリスがかかりやすい病気を知っておく必要があります。

まず、シマリスの前歯は一生涯伸び続けます。

上下の歯が擦り合わされることにより程よくけずれ、エサを食べることが出来ます。

しかし、何らかの原因で歯が擦り合わされなくなったときに歯が伸びすぎてしまいます。

これを「不正咬合」と言い、このままではエサを上手く食べることが出来ず、口の中を怪我してしまう可能性があります。

早急に動物病院に連れて行き、獣医師の診察を受けましょう。

また、シマリスはストレスに弱い動物です。

強いストレスを受けると自分の体やしっぽに噛みつくことがあり、これを「自咬症」と言います。

毛が抜けてしまい地肌が見えてしまいます。

これらの病気にかかっているときは飼い方や環境に問題がある可能性があります。

早急に見直しましょう。

シマリスにとってストレスの少ない環境を作ろう

シマリスはげっ歯類の動物の中では寿命が長い動物です。

ですが、シマリスにストレスがかかる環境や不衛生な環境で飼育をしていれば、病気にかかったり寿命を縮めてしまったりする恐れがあります。

寿命には個体差がありますが、少しでも長生きしてもらうためにも、シマリスにとって快適な環境を整えるように心がけましょう。