爬虫類は変温動物ですので、体温を保つ必要がなくあまり臭いがしないことや、鳴き声などをたてない種類が多いため、普通のペットが飼えない場所でも手軽に飼えると人気があります。
ここでは、その中でも特に初心者向けの爬虫類をご紹介します。
ヒョウモントカゲモドキ
名前からトカゲのように思われるかも知れませんが、トカゲでは無く、ヤモリなどの仲間です。
英語ではレオパードゲッコーと呼ばれることから、レオパという名前で呼ばれ、流通していることもあります。
トカゲやヤモリは動きが速いものも多く、捕まえるのが難しい事もありますが、これは動作が鈍いので扱いやすい部類になります。
性格はおとなしく、飼い主にかみついたりすることはほとんどありません。
同じ場所にフンをする性質を持つので、ケージの掃除も楽です。
以上のように爬虫類の中では非常に飼いやすい上に見た目がかわいらしく、模様なども豊富である事から初心者から上級者まで幅広く人気があります。
エサは生きている昆虫が中心となり、コオロギが最適です。
コオロギを与えるときは、ヒョウモントカゲモドキをかじらないように頭をつぶして与えます。
ミールワームなども食べますが、消化できないこともあるので注意が必要です。
冷凍の餌も食べます。
フトアゴヒゲトカゲ
フトアゴヒゲトカゲはオーストラリア原産のトカゲで砂漠に生息しています。
爬虫類の中では飼育しやすいことから、ペットとして輸入されています。
茶色の、いかにもトカゲという体型で、トカゲとしては比較的大型です。
また、名前の通りアゴの下にひげのような突起があります。
エサは昆虫や野菜、果物やトカゲ用の飼料など様々な物を食べ、小さいうちは昆虫を中心として食べますが、成長するにつれて植物食へと変化します。
成長するとエサとして昆虫を用意せずに済むので、より飼いやすくなります。
また、トカゲの中ではとても頭が良く、飼い主のことも覚えてくれるので中には名前を呼ぶと寄ってくる個体もいます。
ケージに保温用のヒーターや紫外線ライトなど備えれば他にはそれほど飼育に手間がかからず、初心者向けのトカゲです。
ただし、他のトカゲを食べたりオス同士は激しく争うので単独飼育するほうが良いでしょう。
コーンスネーク
アメリカに生息する無毒のヘビで、別名はアカダイショウと言われています。
大きさや姿はアオダイショウに似ていますが、色は赤くいろいろな模様が入りその違いを楽しむことができます。
性質はおとなしく、通常の扱いであれば飼い主を噛むようなことはありません。
エサはマウスを与えます。
冷凍でもよく食べるので、爬虫類の中では比較的エサが手に入りやすく初心者にも安心です。
爬虫類全般に言えることですが、温度管理には気をつける必要があります。
ケージにヒーターや暖突などを入れて25~30度に保つようにします。
コーンスネークは比較的低温に強いので、その点でも初心者向けです。
もちろん、だからといって温度が下がりすぎないように注意する必要はあります。
ボールパイソン
ボールニシキヘビ、ボールパイソン、ロイヤルパイソンなどとも呼ばれるアフリカ原産のニシキヘビです。
ニシキヘビというと巨大になるイメージがありますが、これは小型種で最大でも2メートル程度、通常は1~1.5メートル程度、つまり普通の国内のヘビと同じくらいのサイズにまでしか成長しません。
性格はおとなしく、どちらかというと臆病な部類になります。
もちろん毒は無く積極的に噛むこともありません。
エサは、冷凍マウスをピンセットで与えます。
ボールパイソンはエサに飛びついて締め付ける性質があるので、特に大きな個体では素手でエサをやると噛まれる危険があります。
これも温度管理などにさえ気をつければ、比較的飼いやすい爬虫類です。
クサガメ
日本の河川や池に普通に生息するカメで、子供がゼニガメとして以前は夜店などでもで売られていました。
ただし、ゼニガメはニホンイシガメの子供の場合もありますので、全てのゼニガメがクサガメではありません。
日本のカメなので日本の気候に適応しており、温度管理なども不要で飼いやすく、また人に良く慣れると言われています。
ただし、名前の通り特有の臭いがあるので苦手な人もいます。
エサは雑食で特に動物性のものを好みます。
生き餌ではミミズや小魚、ザリガニ、昆虫などを食べ、野菜などの植物も食べます。
飼育時にはペットショップなどで手に入るカメのエサを使うのが、栄養のバランスの面などから無難です。
たいていは特に好き嫌いなどなく与えられた物を喜んで食べるので、エサで悩むことはあまりありません。
クサガメはカメの中では運動量が多い事で知られています。
飼育場所は広めの方が良いでしょう。
庭に池などがあればベストですが、たらいなどでもかまいません。
冬は保温しておけば冬眠せずにそのまま飼うことができます。
冬眠させる場合は、カメが凍らないように水を増やすなどして注意してください。
爬虫類で気になることは店員さんに相談
ここで紹介した種類の他にも飼いやすい爬虫類はたくさんいます。
あまり小さい物や環境の変化に弱い場合が多く、あまり大きい物は手に負えなくなることがあります。
中型のものでおとなしく、エサが特殊ではなく、好き嫌いなくよく食べてくれるものであれば比較的飼いやすいでしょう。
始めて爬虫類を飼うときには、爬虫類に詳しいペットショップを見つけて相談しながら飼うと良いでしょう。