うさぎがかかりやすい病気5つ。うさぎの健康に気をつけよう

うさぎが元気に遊んでいる姿を見ていると、飼い主も元気が湧いてくるものです。

ですが、うさぎは繊細で体調を崩しやすい動物。

どれだけ健康に気をつけていても病気になってしまうことはあるものです。

そこで今回はうさぎがかかりやすい病気についてご紹介します。

歯の不正咬合

人間の歯は、一度乳歯から生え変わるとそれ以上は伸びない永久歯です。

ですが、うさぎの歯は「常生歯」といい、人間と違って、一生伸び続けます。

通常なら、上顎の歯と下顎の歯をこすりあわせて自然に削れることで長さが一定に保たれるのですが、何らかの原因でバランスが崩れると、歯が異常に長く伸びてしまうことがあります。

これを歯の不正咬合といいます。

この状態になると、うさぎは餌を食べにくくなり、食欲がなくなってしまいます。

治療するには、動物病院に行って抜歯や歯の切断によって矯正を行う必要があります。

くれぐれも、飼い主が自分で歯をペンチなどで切断したりすることのないようにしましょう。

誤ってうさぎに怪我をさせてしまう危険性があります。

皮膚炎

皮膚炎を起こすと、うさぎの身体にフケが出て、抜け毛が増えたり、皮膚が厚くなり、ガサガサになってしまったりします。

皮膚炎を放置していると、うさぎがかゆみから脚で皮膚をかいてしまって出血し、そこから細菌が侵入して悪化することもあります。

原因はさまざまで、細菌やホルモンの異常、寄生虫や栄養の偏りなどが考えられます。

フンや尿を掃除しないでいたり、うさぎを湿った状態に置くことでも発生します。

素人目には何が原因なのかは判別できないので、皮膚炎が発生しているとわかったらすぐに動物病院に行き、適切な治療を施してもらいましょう。

皮膚炎の予防策としては、常にケージを掃除して清潔な環境を保つことが重要です。

また、日ごろからこまめにうさぎの皮膚の状態を見ておくことも大切です。

下痢

下痢はうさぎの健康トラブルの中でも多いものです。

うさぎは繊細な動物なので、さまざまな原因で下痢をします。

餌に繊維分が不足していたり、デンプンやタンパク質を取りすぎていたり、感染症や寒さ、ストレスなどでうさぎは下痢を起こします。

下痢便の状態もゼリー状や泥状のものなど、原因によってさまざまです。

ただし、通常の便より黒くて軟らかい軟便を下痢と間違えることも多いです。

下痢をしているとわかったら、原因によってはうさぎの命に関わることもありえるので、すぐに動物病院に行って診察してもらいましょう。

また、うさぎを複数頭飼育している場合は、他のうさぎに何らかの病気が感染してしまう可能性があるので、下痢をしているうさぎは離しておきましょう。

普段からうさぎの餌は高繊維、低タンパク質、低デンプン質のものを与えるように心がけるのが大切ですが、特に下痢をしているうさぎへの餌には注意が必要です。

尿結石

カルシウムの多い牧草やペレットを与えすぎたり、給水が十分でなかったりすると、膀胱内に炭酸カルシウムなどの石が貯まってしまうことがあります。

尿結石ができてしまうと、うさぎが尿をしたそうなのに尿が出ない、尿が出ても血が混じっている、食欲が低下するなどの症状が現れます。

一度尿結石ができてしまうと投薬などでは改善はできません。

基本的には外科手術で取り出すことになります。

日頃から尿結石ができないように、カルシウムの多い餌は避け、高繊維、低カルシウムの餌を与え、水や野菜なども十分に与えるようにしましょう。

毛球症

うさぎは毛づくろいをしているとき、自分の体毛を飲み込んでしまい、胃の中に毛が貯まってしまうことがあります。

ネコの場合なら胃の中の毛を自力で吐き出すことができますが、うさぎの胃は中のものを吐き出せるようにはできていません。

したがって、飲み込んだ毛はフンとなって排泄されるのですが、ストレスが原因で過剰に毛づくろいをしている場合や、餌に繊維質が少ないと、胃の中に毛球ができてしまうことがあります。

毛球が貯まると、うさぎが食欲をなくしたり、フンの量が少なくなったりするなどの症状が見られます。

また、うさぎが過剰に水を飲むこともあります。

予防法としては、なるべく繊維質の多い餌を与え、飼い主がグルーミング(毛の手入れ)をしてあげることで抜け毛を少なくするなどの方法があります。

また、うさぎ用の毛球症予防のサプリメントも市販されています。

適度に運動させることも、消化管の働きを活発にするので効果的です。

うさぎの体調の異常を発見したら、すぐに病院へ

うさぎは体調を崩しやすい動物で、ほんのささいな原因でも命にかかわる病気になってしまうことがあります。

もしもうさぎの体調の異常を発見したら、「このくらいなら大丈夫だろう」と楽観的に考えず、なるべく動物病院に診察に行くようにしましょう。

また、普段から餌の栄養分が偏らないように気をつけ、適度に運動させることでストレスを発散するなど、日常的にうさぎの健康を気にかけてあげましょう。