大きな耳がとても特徴的でキュートなうさぎ。

撫でるときは、可愛い耳も思いっきり撫でてあげたくなってしまいますが、うさぎの耳を撫でるのは要注意です。

以下では、うさぎの耳に触ってはいけない理由についてご紹介します。

うさぎの耳は第二の心臓で急所だから

うさぎは耳を左右に動かして、360度全範囲の音を聞くことができます。

これは、広い草原で自分を狙う動物がどこからやってくるかいち早く察知するためです。

また、うさぎの天敵にフクロウが挙げられますが、フクロウは獲物を狙う際に高い周波数を出して獲物を狙います。

そのため、うさぎの耳は人間よりもはるかに高い周波数の音を捉えられるのです。

また、うさぎの耳にはとても細かい血管が無数に張り巡らされています。

うさぎは汗腺が乏しいため、汗をかくことが苦手なためです。

汗をかくことが苦手なうさぎは、耳にたくさんの血を通すことで血管を冷やし、体温を調節しています。

そのため、うさぎの耳は第二の心臓ともいうべき、いわば急所です。

ですので、むやみに触ることは避けてください。

うさぎにとってはかなりの苦痛だから

うさぎの耳には血管だけでなく、神経もたくさん通っています。

軽く触れる程度なら、そこまで痛みを感じないとは思われますが、強く握ったり引っ張ってしまうと、とても痛がり、ストレスを感じてしまいます。

もともと草食動物で警戒心も強いですから、せっかく信頼関係を築いても、一度でもうさぎに苦痛を与えることをしてしまうと、簡単に信頼関係は崩れてしまいます。

大人しかった性格のうさぎが、狂暴化して撫でようとしただけで暴れたり、噛みついたりすることもあります。

うさぎの耳を強くつかむことは絶対にやめてください。

特に、小さなお子さんは力加減がわからず、強く触ってしまうことがあります。

そこでうさぎが暴れたりすると、驚いたお子さんがケガをしてしまったり、うさぎが高いところから落下して、足を骨折してしまうなどの危険もあります。

お子さんがうさぎに触れるときは注意深く見ていてあげてください。

うさぎが病気にかかるかもしれないから

むやみにうさぎの耳に触り、耳が傷がついてしまうと感染症にかかったり、炎症を起こしてしまったりする場合があります。

外耳炎はうさぎの耳における病気の中でも事例が多いもののひとつです。

ケガをしたところから細菌が入り込み、耳で細菌が繁殖してしまい、神経に到達すると死に至るケースもあります。

また、耳ダニ症という病気もあります。

文字通り、耳ダニが寄生する病気ですが、自然治癒が難しく、1匹感染すると他のうさぎにも伝染するため厄介です。

こういった病気にかかってしまった場合、動物病院へすぐに連れて行くことが大切ですが、最も重要なことは、こういった病気にならないよう気を付けてあげることです。

病気を予防するためにも、うさぎの耳が傷ついたりすることは避け、常に清潔な状態でいられるようにしてあげるべきです。

とはいえ、通常の耳が立っているうさぎの場合、耳の中が汚れてしまうようなことはほとんどありません。

ロップイヤーなどと呼ばれる、いわゆる「垂れ耳」のうさぎは耳が垂れている分、汚れが溜まりやすいのですが、家庭で耳掃除などをすることは避けましょう。

どうしても心配な場合は、うさぎに詳しい獣医さんがいる動物病院にお願いしてください。

また、多頭飼いをしている場合は耳へのケガを避けるために、うさぎ同士がケンカしないように配慮してあげましょう。

うさぎの耳には触らないようにしよう

うさぎはとても可愛い動物です。

その可愛さ故、たくさん撫でてたくさん可愛がってあげたくなります。

しかし、うさぎに限らず、動物は言葉が話せませんから、触られて嫌な場所があっても言葉で意思表示をすることができません。

特にうさぎは、病気などで弱っていてもそれを隠して元気な素振りを見せる本能があります。

弱っていることが天敵に気づかれてしまうと、狙われやすくなってしまうからです。

ストレスを溜め過ぎてしまうと、病気になってしまい、飼い主さんが気が付かずに重症化することもあります。

こういった事態を避けるためにも、やはり耳には触らないことをオススメします。