眠るうさぎ

うさぎが元気に遊び回っている姿はよく見かけられますが、ぐっすり眠っている様子をじっくり見る機会は、意外と少ないものです。

なかなか安心した寝姿を見せてくれないのには、うさぎならではの理由があります。

うさぎはどんなライフサイクルで生活しているのでしょうか?

うさぎの睡眠時間は約8時間半

うさぎの平均睡眠時間は、8.4時間と言われています。

人間が必要とする睡眠時間と、だいたい同じです。

それだけの時間眠っているはずなのに、ほとんど寝顔を見たことがないという方も多いかもしれません。

その理由は、うさぎの性質にあります。

うさぎは基本的に、目を開けたまま眠るのです。

野生で暮らしていた頃は、常に外敵から身を守るために警戒をしていたため、眠っていてもすぐに逃げられるように、常に目を開いていました。

その名残から、安心できる屋内で暮らしていても、目を開いたままで睡眠をとっています。

その間は熟睡するわけではなく、短い睡眠を小刻みに繰り返しています。

半覚醒気味の寝方なので、物音にも敏感に起きます。

うさぎが眠る時間帯は、昼間

意外かも知れませんが、うさぎは夜行性の動物です。

睡眠や活動サイクルは似ていますが、基本は人間と真逆の生活をしています。

早朝の日が昇る頃から暗い場所に潜り、夕方にかけて眠ります。

目を開き、周囲を警戒しながら少しずつ睡眠をとるので、一見、起きているように見えるかもしれません。

ずっと眠っているわけではなく、日中にエサを食べたり動き回っているうさぎもいます。

活動しすぎるうさぎは、あまり眠れていない可能性もあるので、動きをよくチェックしてあげましょう。

正常の生活が送れないと本来の俊敏な動きも鈍り、ストレスが溜まったり寝不足になってしまいがちです。

昼間はできるだけ構いすぎず、そっとしておいてあげましょう。

うさぎが熟睡できているか確認する方法

うさぎは普段から、常に狙われる危険と戦いながら生活してきた動物です。

その習性は、安全な飼育下にあってもなかなか抜け切れません。

常に目を開いていては、起きているのか眠っているのか分からず、不安になりますね。

うさぎがきちんと眠っているかを確認するためには、まず鼻が動いているかをチェックしましょう。

普段からピクピクと動いている鼻がじっとしていれば、目が開いていても眠っていると分かります。

また、うさぎも飼育生活に慣れてきて、この場所が「絶対に安全だ」と理解すれば、目を閉じて眠るようになります。

うさぎが確実に安眠できる、静かな環境を昼間に整えてあげることも大切です。

うさぎは夕方から明け方にかけて活動します

夜行性のうさぎは、夕方になるにつれて覚醒し、最も活発に動き出します。

エサを食べる時間も、起きてしばらくした頃と、眠りに着く前の明け頃。

飼い主さんの夕食や朝食の時間と合わせてあげると、一緒に食事を楽しめます。

人間の眠っている時間にもご飯を食べるので、多めにエサや水を準備してあげることも必要です。

活動的になる時間帯は、夕方と朝方。

最初のうちは、夜中に活発に動き回って、飼い主の眠りを妨げる場合もあるでしょう。

徐々に人間の生活サイクルに慣れさせることで、夜間に大人しくするようになります。

飼育されて人に慣れてくると、エサの時間や飼い主の活動時間を学習して、調整し始めます。

時間をうまくコントロールして世話をしてあげると、うさぎもだんだん、人間との生活をするために体内時計の調整を始めるのです。

うさぎと安心して生活リズムを共有するために

うさぎと人間は、生活する時間帯が完全に真逆です。

互いに起きているときに眠っていては、触れ合う時間もとれません。

うさぎの自由な生活に合わせていると、人間側の体内時計が狂って健康に害が出る場合もあるので、注意が必要です。

うさぎを飼育する際には、人間の生活スタイルに慣れてもらうためのしつけをしましょう。

うさぎが一番活発で、飼い主さんに遊んで欲しいと思う時間は、夜中です。

でも、夜中は人間の寝る時間なので遊べないのだと理解させることで、うさぎも深夜に騒がなくなります。

逆に朝起きたときや、夜寝る前などにコミュニケーションをとることで、うさぎに遊べる時間やエサの時間を学習させ、そのタイミングで活発に動くように生活リズムを改善させることが大切です。

うさぎは必要なことはきちんと覚える学習能力を持っているので、愛情を持って接すればよく懐いて、互いに負担なく生活ができます。

ですが、完全に人間と同じ生活にすることは難しいので、うさぎのライフスタイルも配慮しながらしつけをしてあげましょう。

うさぎの習性を知って、負担なく飼育しよう

ただ可愛いだけでは飼えないのは、どんな動物でも同じです。

動物を飼育するためには、ペットの健康的な生活を何よりも大事に思う気持ちが必要です。

うさぎの性質や生活リズムを把握した上で、より人間と楽しく暮らせる環境を整えてあげることが大切です。

人間主観の生活をさせるにしても、うさぎに負担のかからない方法を第一に考えてあげたいですね。