うさぎが鳴く時の心理とは。鳴くうさぎの理由を知ろう

うさぎは鳴き声を発しない動物だと思われている方は少なくないと思います。

しかし、その時々の感情によってうさぎは様々な鳴き声をあげるのです。

鳴き声やそれに伴う行動によってうさぎの感情を知ることは、うさぎとわかりあう上でとても重要なポイントです。

そこで今回は、うさぎの感情ごとの鳴き方や振る舞いについて、その理由を含めてご紹介します。

うさぎがリラックスしているとき

うさぎがケージの中で寝そべったり丸まったりしている時、特に眠たそうに目を細めている時に近づくと、小さく「クゥクゥ」と鼻を鳴らす音が聞こえる場合があります。

声を発するというよりも、鼻を鳴らす音がかすかに聞こえます。

うさぎによっては、「プゥプゥ」と鳴らす子もいるでしょう。

これは、うさぎがリラックスしている時に発する音です。

頭の上や背中を優しくなでてあげると、より気持ちよさそうにします。

大きな物音を立ててびっくりさせないよう、気を付けてあげましょう。

うさぎが嬉しい・楽しい時

ケージから出て、待ちに待った遊びの時間。

動き回れることが嬉しくて跳ね回るうさぎも多いでしょう。

そんな時、少し高めの声で「プゥプゥ」鼻を鳴らしたり、高く喉を鳴らしたりしたら、うさぎが喜んでいる証拠です。

特に、その場を垂直にジャンプした状態で鳴いたときはとってもご機嫌な状態です。

思う存分遊ばせてあげましょう。

「プゥプゥ」と鼻を鳴らしながら飼い主さんのまわりをグルグル回る子もいます。

これはうさぎの機嫌が良く、甘えたがっているときに見せるサインです。

飼い主さんにとても懐いており、大好きな気持ちを表現してくれているのです。

うさぎが怒った時

機嫌が悪い時、縄張りに侵入されたと感じた時、体の嫌な部分を触られた時など、強めに鼻息を出しながら「ブゥブゥ」鳴いたり、「キーッ」「シューッ」と声を上げることがあります。

特に、思春期に入ったばかりのメスのうさぎは縄張り意識が急速に高まるため、ケージに入れられた飼い主さんの手を踏んづけて「キーッ」と鳴いたりします。

それまでは大人しく素直だったうさぎが、ある時期を境にだっこを嫌がるようになり、体を触ろうとすると鳴きながら抵抗するというのも珍しいことではありません。

怒って鳴くのは悪いことではない

これまで挙げた、リラックスしている時や嬉しい時とは異なり、怒って鳴き声を上げられるのは飼い主さんにとっても少し寂しいことですね。

しかし、怒って鳴くというのは決して悪いことではありません。

うさぎが幼少期を経て、思春期に入り大人の階段を登りはじめた証拠です。

メスうさぎは母親になるための準備をはじめ、縄張り意識を強めます。

オスうさぎも大人になる前段階としてオシッコをとばすスプレー行動や後ろ足をダン。と鳴らすスタンピングの傾向が見られるようになります。

うさぎ自身も自分と心の変化のバランスが取れずとてもナーバスな時期なので、その影響で感情的に鳴くことも増えてきます。

単純に「鳴かれて寂しい」「腹が立つ」ととらえるのではなく、成長過程の一環として絶対に必要なことであると考えて、見守ってあげましょう。

うさぎが苦しい時、痛いとき

うさぎは苦しい時、痛いときなども基本的にはあまり声をあげません。

草食動物は弱っているとすぐに敵に襲われて捕食されてしまうため、しんどい時もじっと堪えて苦痛を悟らせないようにする傾向があり、うさぎにもその本能が備わっているのです。

しかし、まれに痛みや苦痛を感じて「キューッ」と鳴いたり「キーッ」と鳴くことがありますが、この場合は必ずうさぎの様子に注意してあげましょう。

うさぎは先述した通り、苦痛を隠す動物なので、少しの変化を見逃すことが命取りになります。

うさぎ自ら苦しみを表現する場合はよっぽど辛いのだと判断し、すぐに対応してあげましょう。

大切なのは前後の行動

うさぎの鳴き声について代表的な例をご紹介しましたが、うさぎの感情を見極めるうえで大切なのは鳴き声そのものではなく前後の行動です。

うさぎの飼育書などには、嬉しい時には「プゥプゥ」鳴き、怒った時には「ブゥブゥ」鳴くと書かれていることも多いですが、人間と同じくうさぎの性格もうさぎによって違います。

嬉しい時にも「ブゥブゥ」鳴くうさぎはいますし、鳴き声をほとんど発しないうさぎもいます。

鳴き声だけに着目するのではなく、その時のうさぎの姿勢や動き方、表情などで自然と感情を読み取ることはできます。

毎日接している飼い主さんだからこそできることです。

基本的なことですが、毎日のコミュニケーションを大切に過ごしましょう。

うさぎが鳴いたらすぐに様子を確認する

うさぎは大人しく可愛らしい動物というイメージが強いですが、これまで述べてきたとおりとても感情豊かな動物です。

鳴き声を発するということは、自分の思いをわかってほしいというサインです。

一番身近にいる飼い主さんだからこそ、どうかそのサインを見逃すことなくうさぎと関わり、わかりあっていける関係づくりを心がけましょう。