昔からの有名な都市伝説として、「うさぎに水をやったり、風呂に入れると死んでしまう」というものがあります。
確かに気軽にお風呂へ入れることは推奨されることではありません。
大きなストレスを与えることも考えられます。
しかし他の多くの動物と同じく、うさぎも水を必要とする生き物。
いくつかの注意点を守れば、うさぎを風呂に入れること自体は可能です。
どうしてもお風呂に入れる必要が出てきた時に向け、うさぎを風呂に入れるときの注意点とポイントについてご紹介します。
そもそもうさぎを風呂に入れる理由とは
そもそも、うさぎを風呂に入れる理由とは何なのでしょうか。
うさぎは、元来非常にキレイ好きな生き物。
自分で清潔な状態を保つことが得意です。
しかし、そんなキレイ好きなうさぎでも、盲腸便によって、おしり回りは汚れがちになってしまうもの。
人間に置き換えて考えてみても、便が体に残っている状態がずっと続けば、菌によって何らかの病気を発症してしまうリスクは、十分に考えられますよね。
うさぎを飼育する際、頻繁に風呂へ入れる必要はありません。
しかし、特に気になるようになった時に、風呂に入れてあげてもいいかもしれません。
しっかりと乾かすことが大切
うさぎは体温調節が苦手な生き物。
特に、湿気に対して非常に弱い動物としても知られています。
体にずっと湿気が残っている状態が続くと、その部分をずっとなめ続けてしまい、毛球症になってしまうこともあります。
また、濡れた状態が続くことで体が弱ってしまい、死に至ることもあります。
そのことから、今でもうさぎを風呂に入れることが禁止だという意見もあるのです。
しかし、しっかりとタオルで水気をきってやったり、ドライヤーで乾かしてあげることを注意していれば、風呂に入れることもできるのです。
このときの一番のポイントとなるのが、うさぎの体に湿気を残さないこと。
そして、ドライヤーを使用する際にやけどをさせないように気をつけること。
以上のポイントを守れば、うさぎを風呂に入れても問題はないと言えるでしょう。
大きな音で驚かさない
もう一つ、うさぎを風呂に入れない方が良いとされる理由は、うさぎのストレス。
非常に憶病な生き物であるうさぎは、大きな音に対して、強いストレスを感じます。
特にシャワーやドライヤーなどの大きな機械音は、うさぎ自身も慣れていない音のため、非常に敏感に反応してしまう場合もあります。
中にはビックリして暴れてしまい、骨を折ってしまうなど大けがをすることもあるそうです。
ですから、極力、風呂に入れる際には大きな音を出さないように気を付けてあけることがポイントとなるのです。
また、うさぎの様子を見ながら、どうしてもビクビクしている場合には諦めることも必要となります。
湯温は体温の+1℃程度
さて、非常に重要となるのが、お湯の温度です。
この場合、体温の+1℃程度が、最適な温度であるとされています。
うさぎの平均的な体温が38℃~40℃程度なので、湯温は39℃~41℃程度が最適となります。
こちらはあくまでも平均の話ですので、ご自宅のうさぎに合わせた温度管理が重要となるかもしれません。
手早く優しくお風呂に入れてあげる
何度もお伝えしていますが、うさぎはストレスに対して弱い生き物。
体が濡れた状態がずっと続いたり、シャワーの大きな音を聞き続けることは、大きなストレスとなってしまいます。
風呂に入れる際のポイントとしては、できる限り手早く入れてあげること。
そして、うさぎの心理状態を見てあげながら、優しく入れてあげることが重要となります。
生後2か月までは入浴NG
うさぎを風呂に入れても大丈夫であることをずっとお伝えしてきましたが、生まれてからすぐに入浴ができるわけではありません。
これは人間にも言えることですが、生後すぐのうさぎは体力がないため、入浴してしまうと消耗が激しく、弱ってしまいます。
ですから、生後2か月までは入浴させないこと、それまでは我慢することを意識しましょう。
どうしても不安なときはドライシャンプーを
ここまでうさぎを風呂に入れることが大丈夫であること、そしてそのポイントについてお伝えしてきました。
しかし、やはりうさぎの体を考え、不安だという方もいらっしゃるかと思います。
その場合、ドライシャンプーという粉末状のシャンプーを活用することもできます。
ドライシャンプーを使うことで、体が濡れてしまい弱ってしまうリスクもなくなるのです。
十分配慮をしながらうさぎをお風呂に入れよう
うさぎは風呂に入れてはならないという昔からの話も、実はしっかりとケアをすることで可能になります。
お風呂に入ると気持ちが良いように、体の衛生管理をしっかりと行っていくことは動物の健康にとっても重要なこととなります。
うさぎの汚れが気になってきたときには風呂へ、そしてどうしても不安な方の場合はドライシャンプーなどを使い、うさぎのキレイな状態を保ちましょう。