夏は水槽が一層に輝く季節です。
しかしこの時期の水槽にはボウフラが湧きやすくなる季節でもあります。
ボウフラはちょっとした水たまりにもすぐに湧いてしまいます。
水槽をこれから立ち上げようとしている方や、水草をメインに飼育している方には迷惑な話ですね。
では水槽にボウフラが湧いてしまった時にはどうすればいいのかご紹介します。
小魚を投入する
最も簡単で安全な方法と言えば「小魚を入れる」事でしょう。
ボウフラを食べさせて大丈夫なのか、と心配する方もいるかもしれませんが、魚にとっては、ボウフラも立派なエサのひとつです。
当然のことながら、ボウフラは自然の池や沼にも湧きます。
自然の池や沼に住む小魚たちはそのボウフラをエサにして育ちます。
害があるどころかむしろ魚たちにとっては、人工エサを与えるよりも余程栄養のある良いエサと言えるでしょう。
水槽に入れる小魚で一番オススメなのは「メダカ」です。
メダカは自然の小池にも生息している小魚で、食欲も旺盛なのでボウフラの駆除にはよく使われます。
このとき注意してほしいのは、ボウフラよりも大きなメダカをなるべく多く投入することです。
あまりにも小さなメダカだと、逆にボウフラに襲われてエサになってしまうことがあります。
またボウフラは成長が早い為、ごく少数のメダカでは食べ尽せない可能性もあるからです。
メダカの他にも「オタマジャクシ」を投入する方法も、ボウフラには絶大な効果があります。
しかしオタマジャクシがカエルになった後の事を考えると大変ですよね。
やはりメダカなどの小魚を選ぶのがよいでしょう。
10円玉を入れる
10円玉を水槽に入れるのもまた効果的なボウフラ駆除の方法です。
10円玉を水に入れることで発生する銅イオンには、ウフラを駆逐する効果があると言われています。
勿論10円玉以外でも、銅であれば何でも構いません。
水100mlに対して銅10gが適量だとされていますので、10円玉で試すのであれば2枚位が妥当でしょう。
10円玉を用いたボウフラ駆除法は絶大な効果が期待できますが、反面飼育している魚や水槽内のバクテリアにも悪影響を与えてしまう可能性もあります。
金魚などの大型で丈夫な魚であれば問題はないと言われてはいますが、魚種によっては最悪の場合死なせてしまう事もあり得ます。
もし試すのであれば十分な注意をするようにして下さい。
水替えをする
魚をすでに水槽で飼われているのに、ボウフラが湧いてしまった場合は「水替え」が一番簡単にボウフラを駆除できます。
魚を飼育していなければ薬を使って駆除することも出来ますが、そうでないのであれば水替えで力ずくでボウフラを駆除してしまいましょう。
基本的にボウフラが湧いてしまった時の水替えは全換水です。
飼育している魚を袋や別容器に移して、水槽内の水を全て捨ててしまいます。
このとき底砂などは水道水で洗わないようにして下さい。
水道水で洗ってしまうと、せっかく水槽の中に湧いたバクテリアまで駆除してしまうことになるので、上手くボウフラだけを捨てるようにします。
もしも1回の換水で全てのボウフラを捨てられない時も、水道水ではなく、カルキ抜きなどで新たに作った水で洗い流すようにしてみて下さい。
水槽をリセットする
あまりにも水槽内にボウフラが湧きすぎている場合、水替えをしても底砂などに卵が残っている可能性があります。
こういった場合は一度水槽をリセットしてしまうのも一つの手です。
水槽をリセットしてしまうと、折角湧いたバクテリアも一緒に駆除してしまうことになりますが、反面確実にボウフラを死滅させる方法をとる事が出来ます。
例えば水槽に熱湯を注ぐ、ハイター等の漂白剤を入れる事が挙げられます。
水槽に熱湯を注ぐ方法は、速攻でボウフラを駆除できるだけでなく、水槽内の細菌なども残らず死滅させることが出来ます。
しかし水槽の種類によっては変形や曇りの原因にもなりますので、よく注意して行うようにします。
ハイターなどの漂白剤を用いる場合は、ボウフラが死滅するまでに少し時間が掛かります。
その反面、水槽の変形や曇りなどが出難いので、時間に余裕がある方はこちらを試してみるのも良いでしょう。
いずれにしろ一旦水槽をリセットしてしまうと、また立ち上がるまでに時間を要します。
魚や水草を入れる為の別水槽を予め用意しておくと便利です。
ボウフラ対策をしよう
淡水魚を飼育していると夏場にボウフラが湧いた、なんて話はよく聞きます。
金魚やメダカを飼育している場合だと魚が食べてくれますが、飼育している魚の種類によっては食べてくれない事も多いです。
ボウフラの駆除方法はどれも「水槽に魚がいない」事を前提としてものが多い為、魚のいる水槽でボウフラが湧くと駆除に非常に手間がかかります。
夏になったら水槽に目の細かい網を乗せるなどして、ボウフラが湧かないように予防策を取っておく事をオススメします。