せっかく子犬を迎え入れるのですから、少しでも性格の良い子を選びたいですよね。
しかし、一概に「性格が良い」と言ってもどういった子犬を性格が良いと思うかは人それぞれ。
そこで「攻撃性がない、しつけが入りやすい、穏やか」の3点から、性格の良い子犬の見極め方をご紹介します。
初対面で駆け寄って来ない
複数の子犬がいる場合、その子たちが一斉に駆け寄ってきてくれる姿は、なんとも可愛らしいですよね。
膝に乗ってじっと見つめられたら「この子に決めた」と運命を感じてしまいそうです。
しかし、初対面でいきなり駆け寄って来る子犬は、好奇心が強いことが多いのです。
「それって良いことなんじゃないの?」と思われるでしょうが、好奇心が強いということは注意力散漫につながります。
将来、おすわりやふせなどのしつけを始めた時に、なかなか飼い主に集中してくれなかったり、お散歩の時にうろちょろして大変という事態になりかねないのです。
また、警戒心が強いために駆け寄って来て危険がないかを自分で確かめているということもあります。
警戒心の強さは攻撃性に繋がり、知らない人や宅配の人に噛み付いたり、些細な物音や人の気配に吠えやすくなります。
もちろん、適度な好奇心、警戒心は必要です。
駆け寄ってくるのではなく、後ろのほうでぽけーっとこっちを見ているくらいがちょうどいいのです。
「あの人はだれだろう?」と考えている場合もあるので、思慮深い子ともいえます。
ただしこの時、子犬が極端に元気がないようでしたら、体調不良やなにかしらの病気も考えられます。
普段その子犬が元気かどうかを確認しましょう。
後ろのほうでこっちを見ていても、ぶるぶると震えているような子は臆病な子です。
子犬のうちからきちんと社会化すれば穏やかで静かな犬に育ちますが、叩いたり痛い目に遭うようなことがあると、人に対して噛み付くような犬に育ちます。
また、駆け寄って来て甲高い声で吠えて、尻尾を振りながら前足を伸ばし、お尻を高く上げるポーズをする子がいます。
これは犬が相手を遊びに誘うときのポーズで、その姿は大変可愛らしいのですが、こういった子犬は興奮しやすくとにかく構って欲しい性格です。
日々のしつけでしっかりとオン・オフの切り替えを教えないと、とにかく問題行動が目立つ傾向にあります。
また、無駄吠え気質でもあることがほとんどですので、集合住宅での飼育はオススメできません。
人の声に首を傾げる
見てわかるとおり、人が話していることをよく聞こうとしている仕草です。
ボーダーコリーなどの知能指数が高く、賢い犬がよくやります。
垂れ耳の場合は、耳の付け根がぴくっと持ち上がることもあります。
人の話をよく聞こうとするということは、その分飼い主への集中力が高く、理解力もあり、しつけも入りやすいのです。
話しかければ話しかけてあげるほど、人の言葉をよく理解し、飼い主がなにを求めているのかわかる子になります。
どこを触られても嫌がらない
初めて抱っこして、子犬が慣れてきたら、体をあちこち触ってみましょう。
耳の先、足先、口元など、犬が嫌がりそうなところを触ってみます。
どこを触られても嫌がらない子犬はお手入れも楽にできますし、病院での診察も大人しく良い子でいられます。
抱っこした時に暴れたり、触られて嫌がるような子犬は、拘束を嫌がる狼気質な子です。
このタイプは群れを作ることを重視するので、家族の中での順位を明確にしたがります。
少しでも飼い主が頼りないと思えばあっさりと立場を逆転させて、自分がリーダーになろうとします。
自分のものを取られても怒らない
生後2ヶ月ほどの子犬にはあまり見られませんが、4、5ヶ月のすでに自我が出来上がってきている子犬の場合は、子犬が遊んでいるおもちゃやおやつを、ためしに取り上げてみましょう。
この時、怒る子犬は独占欲が強く、アルファ気質(つまりリーダー気質)が強い子犬です。
こういった子犬はしばしば自分がリーダーになりたがり、飼い主を見下す傾向があります。
逆に、取られても怒らずにすぐに諦めたり、返してくれるまで待っているような子は、服従心が強く穏やかな子です。
この時、注意したいのが、自分のものを取られると本気で噛んでくる子犬がいるということです。
この方法を実践するときは、あらかじめどういった反応をする子か確認しておきましょう。
性格の良い子犬の見極め方を知ろう
最後にお伝えしておきたいのが、子犬が最終的にどういった子に育つかは飼い主次第だということです。
例えば、飼い始めた当初は手に負えなくて後悔すらしたのに、根気良く正しいしつけを行って見違えるほどに良い子に育ったという事例はいくつもあります。
逆に、はじめは手のかからない良い子だったのに、接し方を誤ったために手に負えない子に育ってしまったという事例も、数えられないほどあります。
もともとの性格も大事ですが、犬の将来を左右するのは飼い主なのだということを忘れないようにしましょう。