子犬はいつから散歩へ行けば良いのでしょうか。
生後2~3ヶ月の子犬はそれはもう可愛くて、今すぐ散歩に行きたくなります。
そこで今回は子犬を散歩に連れて行く時期についてご紹介します。
お散歩デビューはワクチン接種の後が基本
ペットショップで子犬を引き取る時にもらう飼育の手引きには、「お散歩デビューは3回目のワクチン接種の2週間後ぐらいから」が一般的です。
その理由は子犬に病気に対する抗体ができてからという意味ですが、それは“納品”した子犬が健康に育つために作られたペットショップ側の引渡しマニュアル的な意味があるのも否めません。
ですが、雑菌に無抵抗な子犬を外に出すというのは大変危険な行為で、やはりお散歩デビューはワクチン接種の後というのが基本のようです。
ワクチン接種に連れて行くタイミング
ワクチン接種のタイミングや回数は、獣医師の考え方によって若干の違いがありますが、1回目は生後42日~60日後、2回目は63日~90日後、3回目を84日~112日後とするのが一般的です。
詳しくはお近くの動物病院にお尋ねください。
また、ワクチン接種の後に具合が悪くなる子犬もいるので、できれば午前中にゆっくり時間を取って行くようにしてください。
お散歩デビューの前に気をつけること
これまでご説明しました通り、子犬とのお散歩は抗体ができてからが基本ですが、それでは3回目のワクチン接種が生後112日後とすると、お散歩デビューはさらにその2週間後、つまり4ヶ月も先ということになります。
このままでは、ずいぶん長い期間部屋から一歩も出さずに飼うということになりそうですが、それでは、子犬の性格形成に大きな支障をきたす可能性があります。
ここからは子犬の社会化の必要性と、お散歩デビューの前にやるべきことについてご紹介します。
・子犬を社会化させる
犬の年齢を人間の年齢に換算する方法は、犬の生後6ヶ月までは1ヶ月に1歳とするというのが一般的ですが、それから行くと3回目のワクチン接種が終わる生後4ヶ月は人間に換算すると4歳ということになります。
子犬の社会化とは、犬が人間社会に対応できるように慣らしていくことですが、人間でいう4歳まで全く外の環境に接触させないというのは、いかにも問題があります。
もしも、社会化に失敗した場合、怖がって外に出ようとしなかったり、他の犬や知らない人に吠え掛かるといった反社会的な性格が形成される恐れがあります。
・子犬の社会化期
野生の本能でしょうか、動物は生まれ落ちて間もなくその環境に慣れようとします。
しかし犬の場合はその社会化の時期が生後2ヶ月から4ヶ月の間とされていて、その時期を過ぎると社会化が困難になるとされています。
つまり、犬が社会化期に入る生後2ヶ月目には外の刺激を与え始めるべきなのですが、ここで、「お散歩デビューは3回目のワクチン接種の後から」という基本とぶつかってしまいます。
・お散歩デビュー前にやるべきこと
家に迎えた子犬は生後7ヶ月から12ヶ月がほとんどなので、社会化の訓練は早ければ、早いに越したことはありません。
そして今日からでもできることは、抱っこして散歩に連れていく方法です。
病原体のリスクが高い道路や草むらに下ろさなければ、感染の可能性をかなり回避することができます。
この時期は知らない人や犬、人間社会の騒音に慣れさせるのが先決。
抱っこしたままで色々なことを経験させてあげましょう。
また、人に対しては社会化期に100人の人と触れ合うのが基準とされているので、友達を家に呼んでエサをあげてもらったり、ホームパティを開くなどの積極的な対応が必要です。
お散歩の仕方と注意点
生後4ヶ月から6ヶ月は子犬を本格的にお散歩させるタイミングです。
この時期は抗体も安定期に入り、筋肉や骨格などもしっかりしてくるので、犬と行ける所があればどんどん連れて行ってあげてください。
また、なかなか歩こうとしない子犬には、散歩の途中でボール遊びをしたり、歩いたらおやつをあげたりるようにすると飽きずに歩くようになります。
散歩の際の注意点ですが、この時期は怖いということも覚える時期なので、散歩中に怖い思いをさせないことが大切です。
例えば、散歩の途中で別の犬に絡まれることがあります。
じゃれあっている間は問題ありませんが、噛んだり、吠えたりが激しくなったら引き離すべきです。
その経験がトラウマになって他の犬とのコミュニケーションが取れなくなることがあります。
また、歩くのが暑いなと感じる時間はなるべく散歩を避けてください。
なぜなら、犬にとってはその暑さが2倍にも3倍にも感じるからです。
特に生後数ヶ月の子犬は体力がないので、脱水症状に陥る可能性もあります。
散歩はワクチン接種をしてから
子犬の散歩デビューのタイミングは、3回目のワクチン接種の後が基本ですが、子犬の社会化期に合わせて生後2ヶ月を過ぎた頃から抱っこして散歩に連れていってあげてください。
その後は本格的な散歩デビューのタイミングです。
いずれにしろ、この時期が子犬も飼い主も一番楽しめる時期です。
可愛いパートナーと一緒に楽しい思い出をたくさん作ってください。