犬を部屋でひとりで留守番させておくと、決まってゴミ箱を荒らしている…なんでだろ?

こう悩む飼い主さんは少なくありません。

なぜ犬はひとりきりになるとゴミ箱を荒らしてしまうのでしょうか?

1.狩猟本能によるもの

昔、野生の犬が土を掘って獲物を捕まえていたように、何か小さい穴のようなものを見ると「獲物がいるかもしれない」と狩猟本能が働いてしまいます。

特に、ゴミ箱から食べ物の匂いがしている場合はその匂いに反応してゴミ箱を荒らしてしまいます。

生臭く、小動物のような匂いがする場合は特に「食べられるものがあるかもしれない」と漁ってしまいます。

普段食べているおやつやペットフードの匂いがする場合も同様です。

犬にゴミ箱を漁らせないためには、そういった生ごみは絶対に犬の届かない場所で処分しましょう。

ふたの付いたゴミ箱を使用したり、生ごみは極力部屋に置いたままにしないなどゴミの匂いがしないような工夫をすることがポイントです。

2.ゴミ箱を漁ると飼い主がほめてくれると勘違いしている

過去に、犬がゴミ箱を漁っているのを発見した時に叱ったことはありませんか?

ゴミ箱を漁っているところを目撃してすぐに怒ったのであれば問題ありません。

しかし飼い主が帰宅後、ゴミ箱が荒らされていた、など、犬がゴミ箱を漁ってから時間が経って叱るのには問題があります。

犬は何について叱られているのかわからず、そもそも反省しようがありません。

また、怒る際に中途半端に優しく叱ったりはしていませんでしたか?

中途半端に叱ると、犬は怒られていることを認識できず、「飼い主が騒いでいる。遊んでくれるのかな?」「ほめてくれているのかな?」と誤った認識をしてしまいます。

せっかく心を鬼にして叱っても、これでは逆効果です。

犬が「ゴミ箱を漁ると、飼い主は声をあげて喜んでくれる・ほめてくれる」などと思ってしまっているため、何度も繰り返しゴミ箱を漁るのかもしれません。

犬がゴミ箱を漁るところが確認できる場合を除いて、別の対処法を考える必要があります。

3.お留守番することにストレスがたまっている

犬を毎日朝から夜遅くまで留守番させていませんか?

犬とのコミュニケーションは十分に取れていますか?

もしかすると、犬はゴミ箱を漁ることが悪いことだと認識しているかもしれません。

そしてそれを承知の上で、ゴミ箱を荒らし続けているのかもしれません。

犬も人間の小さな子供と同じで、かまってもらえず愛情不足を感じていると、してはいけないことをあえてして気をひこうとします。

犬に寂しい思いをさせていたり、長い間お散歩に連れて行かず運動不足にさせていたりしないか、もう一度ご自身の行動を省みてみてください。

犬に今以上の愛情を注ぐことで、自然とゴミ漁りをやめることもあります。

4.飼い主の匂いを探している

お留守番中、ひとりきりでいることを心細く感じて、飼い主の匂いを探してゴミ箱を漁っている可能性もあります。

ゴミ箱に飼い主が履き古した靴下やいつも使っている香水のついたゴミなどが入っていれば、犬は飼い主の匂いを求めてゴミ箱を漁ってしまいます。

長時間犬をひとりきりで留守番させるということは、犬にとっても大きなストレスになります。

仕事や学校などで留守番をさせてしまうことはもちろん仕方がありません。

ゴミ箱漁りが激しい場合は、飼い主の匂いがついたものを部屋に置いていく、おもちゃや犬が使っている毛布に飼い主の匂いを染み込ませておくなど、ゴミ箱を漁らなくても飼い主の匂いを嗅げるよう工夫してみるのがオススメです。

また、ゴミ箱を犬が近寄れないような場所に設置したり、犬が届かないような高さのあるゴミ箱を使用したり。

あるいは固くて犬には開けられないようなふたの付いたゴミ箱をしたりと、工夫する必要もあります。

5.以前ゴミ箱から”お宝”を発見したことがある

犬は過去の記憶を覚えています。

もしかすると、昔ひょんなタイミングでゴミ箱からおいしいお菓子のかけらや糸くずなどおもちゃのようなものなどを見つけたことがあるのかもしれません。

「ここに昔お宝があったから、今回もあるかもしれない」と、何か”お宝”があることを期待してゴミ箱をあさってしまうのかもしれません。

犬にその事実を忘れさせるのは難しいので、ゴミ箱に犬が好まない香りのスプレーを噴射するなどが効果的です。

ペットショップなどでも犬のしつけ用スプレーは販売していますし、「お酢」を水で薄めたものを噴射するだけでも効果は期待できます。

ひとりになるとゴミ箱を荒らす犬の気持ちとは

犬がゴミ箱をあさってしまう理由は様々ありますが、生活環境によるものは飼い主の工夫でやめさせることができます。

犬がゴミを食べて体調を崩してしまう前に、まずはゴミ箱を犬の目につかない場所に設置するなど、できることから始めてみましょう。

時間をかけてしつけていけば、きっとやめさせることができますよ。