「飼っている猫がいつの間にか押入れの中にいた」というのは、猫の飼い主のあるあるではないでしょうか。
家には他にも快適そうなところがあるのに、何故猫は押入れに入りたがるのでしょうか。
猫が押入れを好む理由を見ていきます。
暗くて安心する
猫は、暗い場所に入ると安心します。
押入れは暗いので、猫にとっては好ましい環境です。
何故なら、猫は出産のときに暗くて静かな場所を選び、そこで子どもを産むからです。
猫にしてみたら産まれてから一番最初に置かれた環境に近く、本能的に落ち着くのでしょう。
逆に猫が嫌いな場所は、「水があるところ」です。
お風呂や水遊びが好きな猫もいて動画が配信されていることもありますが、基本的に水が嫌いな猫が多く、足が少し水に濡れただけでも必死に毛繕いしている猫もいます。
「押入れが水浸しになった」ということは、普通に生活していたらまずないですよね。
押入れは、暗くて安心するだけでなく、水を避けられる場所でもあります。
静かで落ち着く
子どもの頃、押入れの中に布団を敷いて寝た記憶があるという方も多いのではないでしょうか。
何故だか押入れは居心地が良く、ぐっすり寝ることが出来たのも今では良い思い出でしょう。
さて、押入れの中が居心地が良いのは猫も同じで、猫はこのような静かな場所が大好きです。
だから、押入れの中に入ってしまうのでしょう。
一度入ったら出てこない猫もいます。
このときに注意したいのは、「意図せずに猫を押入れに閉じ込めてしまうこと」です。
自分で出てくる猫もいますが、出ることが出来ずにパニックを起こしたり、粗相をしてしまう猫もいます。
自宅にいて時間があるときは、押入れの見回りをした方がいいかも知れませんね。
狭くて快適
猫は、狭い場所を快適だと感じる生き物です。
だから、食器棚や段ボール箱などの狭い場所に入って満足げにしています。
同居の猫とひっついていたいときもあるけど、基本的にはひとりだけのスペースと時間を楽しみたい猫にとって、押入れは都合が良い場所です。
そのため、布団や衣装ケースなどがぎゅうぎゅうに詰まっている押入れに無理矢理にでも入ろうとします。
猫が押入れの中に入ってしまうと、猫の毛が中に入っているものに付くこともあります。
また、中に入っているものに爪とぎしていまい、必要になり取り出したときに見るも無残な状態になっていることもあるので、注意が必要です。
天敵から逃げるのに最適
屋外で暮らす野良猫の天敵はヘビやカラスなどですが、室内飼育の天敵は何なのでしょうか。
同居の犬や猫などと折り合いが良くないのであれば、その生き物が天敵になります。
飼い主の家族に子どもがおり、その子どもが苦手ならばその子どもが天敵になります。
押入れは、猫にとっては天敵から逃れるシェルターのような役割もあります。
猫にしてみれば、天敵と同じ空間で過ごさなければならないのは苦痛ですし、ストレスを感じている可能性が高いです。
多頭飼いをしていたり小さな子どもがいて、飼い猫がやたらと押入れに入りたがるときは、それらに対するストレスが原因かも知れません。
その場合、生活空間の住み分けも検討した方が良いでしょう。
布団が心地良い
猫は、ふわふわとした柔らかいものが大好きです。
取り込んだ洗濯物を畳もうとしたら、猫が洗濯物に潜り込んで幸せそうにしている光景を見たことがある飼い主も多いと思います。
押入れには、洗濯物に匹敵するくらいふわふわなものが入っています。
それは、布団です。
猫は、ふわふわと柔らかい布団が大好きです。
狭くて快適、その上ふわふわと柔らかい布団が入っている押入れは、猫にとってたまらない環境であるのは間違いないでしょう。
布団の上に乗ってみたり、布団と布団の間に挟まれてみたり、色々な過ごし方が出来ます。
そのときの猫の顔は、幸せそのものです。
しかし、布団に毛が付くのが嫌ならば、猫が押入れに入らないようにしましょう。
押入れは適温で猫にとって理想の環境
猫は、暑い場所が苦手です。
かといって、寒い場所も得意という訳ではありません。
あまりにも寒暖の差があると体に良くなく、猫の健康を害する可能性があります。
ですので、年間を通してあまり温度差がないところが快適で過ごしやすいです。
押入れは、年間を通してあまり温度差がなく適温で、まさに猫にとって理想の環境です。
しかも、中には布団なども入っており、猫としては至れり尽くせりです。
室内飼育で外に出ることのほとんどない猫は、押入れの中でうとうとと昼寝をしながら過ごすことも多いです。
単独行動を好む猫ですが、気が付けば家中の猫が押入れの中に勢揃いしていることも珍しくありません。
猫が押入れを好むのはなぜ?
猫が押入れを好む理由を見てきました。
押入れは年間を通してあまり温度差がなく適温で、暗かったり狭かったりと猫にとって好ましい環境であるから好まれています。
その反面、猫の毛がしまってあるものに付いたり、押入れの中に入って爪とぎをしたり粗相をしてしまう可能性があります。
入って欲しくない場合は、押入れのふすまが開かないようにするなどの対策が必要です。