亀は苦手という人が少なく、なじみも深い種類ではないでしょうか。

日本でよく知られているのはゼニガメやミドリガメなどですが、海外のカメにも魅力的な種類がいます。

それが今回ご紹介するパンケーキリクガメです。

パンケーキリクガメとは

パンケーキリクガメとは、カメ目リクガメ科に属する爬虫類です。

野生での主な生息地はケニア、タンザニアなどです。

甲長は14cm~20cmほどで、体重は460g~800g程度です。

パンケーキリクガメという名称は、甲羅が平たく、柔らかいことに由来しています。

野生下では、天敵に狙われた際、この柔らかい甲羅を膨らませ、隠れている岩場から引っ張り出されないようにします。

通常、甲羅には放射線状の模様がありますが、個体によっては線がないものもいます。

また体軽く身軽なので、走って逃げたり、岩をよじ登ったりすることができます。

食性は、ほぼ植物性で雑草、多肉植物などを食べていますが、昆虫なども食べることもあるので雑食性に分類されます。

パンケーキリクガメの性格、特徴

パンケーキリクガメは、気長に接すると飼い主の手からエサを食べたりするようです。

馴れさせるコツは手からまめにエサをあげる、ストレスにならない程度にスキンシップを心掛けるなどです。

しかし、本来はとても臆病な性格のカメなので、可愛がるというよりは、あくまで鑑賞用が向いているということは覚えておきましょう。

またパンケーキリクガメはケージに岩などをレイアウトしてあげると登ったりするなど、意外と活発な一面も持っています。

パンケーキリクガメの値段、購入

パンケーキリクガメの値段の目安は8000円~2万円です。

購入に関しては、パンケーキリクガメがワシントン条約により、絶滅危惧種に指定されたこともあり、現在ではかなり希少のようです。

飼育したいのであれば、いくつかのエキゾッチックアニマル専門店を探してみる必要があります。

珍しい種類のカメなので、予約なしでショップに行って、購入するというのは難しいでしょう。

また、外来種でもありますので、飼育するにあたっては、最後まで面倒を見てあげられるかよく検討してから購入しましょう。

飼育しきれなくなって、川などに逃がしてしまうと、国内の生態系に影響が出てしまうからです。

パンケーキリクガメの寿命、値段

パンケーキリクガメはカメ類ということもあり、寿命は20年~30年と長命です。

健康に関しては、熱帯地域のカメということもあり、湿気にとても弱いところがあるので、住んでいるケージや水槽は通気がよく、乾燥した状態に保つ必要があります。

また、カメは地面の上にエサを置くと土や床材もエサと一緒に飲み込んでしまうことがあります。

こうなると、土に混ざっている病原菌や、床材などを食べてしまい危険なので、カメが土や床材等を誤飲する心配のない場所や、エサ入れの上に食べ物はおきましょう。

カメの毎日の健康をチエックする方法としては、口の中はピンク色か、口内炎はないか、糞に悪臭はないか、などに注意して見ましょう。

また、これは飼い主の健康に関わることですが、カメ類はサルモネラ菌を持っていることが多いので、触った後は、必ずよく手を洗ってください。

パンケーキリクガメの飼育

パンケーキリクガメは、約90cm~120cmぐらいの水槽で飼育するのが望ましいでしょう。

熱帯のカメで寒さの弱いので(冬眠はしません)水槽の下にはマットヒーターを完備します。

他にも保温用の電球や湿時計、温度計なども必要です。

適温に関しては25℃~30℃が理想的です。

水槽の中にはカメの隠れ家、エサ入れ、水入れ、床材などを入れましょう。

水入れに関しては、パンケーキリクガメは泳げないので、落ちて事故にならないように、浅めにいれましょう。

床材は新聞紙、爬虫類用赤玉土などです。

砂岩や敷石などを置くと亀の爪が伸びすぎるのを防いでくれるようです。

他にも高い所に登ることを好むカメなので岩などをレイアウトしてあげると喜びます。

エサは低タンパク質で高繊維質の食事を心がけましょう。

主食は人工フードなどの他に、野菜類や果物、ウチワサボテン、アロエなどの多肉植物、オオバコ、タンポポ、クローバーなどの無農薬の野草などをバランスよく与えましょう。

動物性タンパク質は消化できないので与えてはいけません。

また、飼育上の注意点として身軽で脱走の多いカメなので、水槽の上には必ず、網状のフタをしてください。

パンケーキリクガメの特徴を知ろう

パンケーキリクガメは甲羅が平たく柔らかいなどといった、他のカメ類には見られない特徴が魅力的です。

しかしその珍しさゆえに乱獲され絶滅危惧種になっています。

また、逃亡してしまったりすると生態系を壊しかねない外来種でもあります。

パンケーキリクガメを飼育する際は、最後まで飼えるのかよく考えて購入しましょう。