文鳥は昔から日本人に親しまれて飼われてきた鳥でもあります。
小さくて飼いやすく、また鳴き声も美しく見た目も可愛らしい鳥であることから人気はありますが、注意しなければ病気にかかることもあります。
文鳥に限らず、小鳥は症状がひどくなってからでは手遅れということもあるので普段から健康チェックは怠らないようにしましょう。
今回は、文鳥がかかりやすい病気をご紹介します。
気道炎
鼻水やくしゃみのように、風邪のような症状が出てきます。
鼻水を垂らすこともありますし、呼吸が苦しそうになることもあります。
体力が低下していたり、寒いときに起こる場合もありますし、栄養不足、老鳥で体力が衰えているなど原因は様々です。
じっとして動かないなどというときはすぐに病院へ連れて行きましょう。
ヒーターなどで周囲を温めてあげるという対策も必要です。
対策は人間が風邪をひいたときの対策と同じようになるでしょう。
水分もきちんととるようにしましょう。
肝不全
肝機能が失われてくることによって起こる病気です。
くちばしや爪が長く伸びすぎたり内出血したりします。
また羽の色が変化して薄くなったり、全体の色が変わったように見えることもあります。
食欲不振、旺吐、下痢、吐き気、体重が減少するなどの症状も見られます。
人間が口にするものなどを与えると肝臓悪い影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。
ヨード欠乏
甲状腺が肥大しそれが圧迫することによって呼吸困難などの症状が表れます。
ヨードが不足していると考えられる場合は、バランスの良い食事をさせるように気を配ります。
カルトボーン、ミネラルなどを欠かさないようにします。
食滞
その名の通り、エサが胃へ消化されずに、そのうに滞納してしまう状態のことです。
そのうは鳥類に特有の器官なのですが、ここにエサが滞納してしまうと、前胸部あたりが大きく膨れ上がります。
エサがとれなくなってしまうと命にかかわってしまいます。
衰弱、呼吸困難などの症状も表れます。
対処法は、スポイトなどでぬるま湯を飲ませながら、ゆっくりと胸の辺りをマッサージして滞留した食べ物を胃に流すように促すことです。
しかし、重症化するとこのような対処法では困難なので、切開手術をしなければならないことがあります。
食滞にならないためには、飲み水を切らさないようにすること、寒い場所は避けるなどの予防が必要です。
胃内異物
知らぬ間に異物を飲み込んでしまうことがあります。
安全だと思っていても、人間が常に使用する部屋の中には鳥たちには危険なものもたくさんあるのです。
放鳥するときは十分に注意すべきことでしょう。
異物は通常はフンと一緒に排泄されるのですが、胃や腸に溜まってうまく排泄できず、食欲不振に陥ることがあります。
エサを食べない、衰弱している、でも原因が不明なときは病院でX線の検査を受けて、必要ならば切開手術をすることもあります。
危険な物、特に小さくてくわえやすい、飲み込みやすいもの、薬などの毒性のあるものを無造作に置いておかないようにしましょう。
危険なものを飲み込んでしまうと、小さな鳥はすぐに死に結びついてしまうこともあります。
飼い主の不注意で鳥を死なせるというのは大変悲しいことです。
そのう炎
そのうに炎症が起こることによって発症します。
異物、刺激物の摂取、細菌や寄生虫が原因となることが多く、エサなどを嘔吐します。
液体のようなものの場合もありますし、時には吐血することもあります。
特有の悪臭もあります。
エサも古くなったものなどが身体に悪影響を及ぼす場合もあるので、新鮮なエサを与え、人間の食べ物は与えないようにしましょう。
カンジタ症
カンジタは消化器官内に常に存在している菌なのですが、糖や炭水化物を取り過ぎたり、抗生剤やステロイド薬の影響、またストレスなどにより増殖する場合があります。
これが増殖すると、口腔、そのう、胃の粘膜などに腫瘍ができることがあります。
また皮膚、くちばしなどに変化が表れることもあります。
病院で薬剤での治療を受ける必要があるでしょう。
きちんと栄養を摂り、ストレスを溜めないようにするということが大事です。
カルシウム欠乏症
カルシウムが欠乏すると、動きが鈍くなったり、翼が垂れさがるというようなことが起こります。
ひどい場合、痙攣をおこして横たわってしまうようなこともあります。
カルシウム元になるような副食は定期的に与えるようにしましょう。
過剰な産卵もカルシウム不足を引き起こす場合があります。
カルシウムを増やすにはビタミンDの生成も効果的で、日光浴をすることでビタミンDの生成が促されます。
病気から文鳥を守ろう
他にも文鳥がかかる可能性のある病気はまだまだたくさんあります。
元気だと思っていても、突然なんらかの原因で病気が発症することもあります。
人間のうっかりした不注意で病気が起こることもあるのです。
やはり毎日の健康チェック、そして新鮮なえさ、水やりを欠かさないことが重要です。